💡著作権に関するよくある質問

コミュニティの皆さま

 

現在、著作権の申し立てに関心が高まっています。YouTube では、著作権管理ツールの使われ方に関する皆様の懸念を理解しており、積極的に改善方法を検討しています。こうした取り組みでは、作曲家や音楽家などの関係者を含むクリエイター全体の権利のバランスを取ることが求められます。そのため YouTube では、関係者にご意見をうかがい、サービスについて変更が必要と思われる部分を検討するチームを配備しています。

 

また、よくいただくご質問への回答を皆様にお伝えすることも大切だと考えています。よくある質問とクリエイター向けのおすすめの方法を以下にまとめましたので、ぜひご覧ください。

 

 

Content ID は強力なツールであるため、慎重な審査とトレーニングを受けた申立人にのみ利用資格を付与しています。また、YouTube のチームは著作権侵害による削除依頼とContent ID の申し立ての両方について、不正使用されていないかを監視しています。これらは 2 つの異なる手続きであることにご注意ください。詳しくはこちらをご覧ください。

 

毎週、膨大な数の Content ID の申し立てが行われますが、実際の不正行為は非常にまれです。不正が判明した場合は、チャンネルの停止や Content ID 利用資格の取り消しなど、厳しい措置がとられます。少し前に、国際的に活躍する DJ の TheFatRat 氏のThe Calling という曲に対して不適切な申し立てが行われました。YouTube では調査結果に基づき、申立人の Content ID パートナーシップを停止しました。

 

 

予想に反するかもしれませんが、他人のコンテンツを使用する際に、フェアユースとして自動的に保護されるコンテンツの長さに決まりはありません。事実、他人のコンテンツを数秒だけサンプリングした曲をフェアユースとする主張が裁判所により退けられた例もあります。所有権を持たないコンテンツを使用する場合は、たとえそれが数秒であっても、申し立てや削除の措置を受けるリスクがあります。皆様にはフェアユースの主張を行う権利がありますが、他人のコンテンツの使用がフェアユースの保護対象になるかどうかを判断できるのは、最終的には（YouTube ではなく）裁判所のみとなります。

 

YouTube では上記の理由から、申し立てを受けたコンテンツが動画の中で重要ではない場合に、クリエイター自身でそのコンテンツを削除できる機能を提供することに重点を置いています。このため、申し立てを受けた曲の削除や、YouTube オーディオ ライブラリの著作権使用料がかからないトラックとの入れ替えが簡単にできるツールを開発しました。それで対応できない場合は、申し立てを受けたコンテンツを含まない、完全に新しく編集した動画を新しい URL にアップロードするという選択肢もあります。

 

 

ごく短い一致に対する手動による Content ID の申し立ての増加は、YouTube が直面している新たな課題です。この問題の難しい点は、手動による申し立てではタイムスタンプ情報が提供されない場合があることです。このため、申し立て対象のコンテンツを見つけるのが困難になり、削除できないという結果になります。YouTube ではできるだけ迅速に対応を進めており、その最初のステップとして、これらの申し立ての約 3 分の 1 を今後数週間以内に解決する予定にしています（近日中にさらに解決します）。こうした問題を回避する最善の方法として、どうしても必要な場合を除き、使用許可のないコンテンツを使用しないことを引き続きおすすめします。

 

 

Content ID は、申立人による広告の掲載と引き換えに、許可なくコンテンツを使用する動画が削除されずに済むように作られています。一般的なクリエイターはこれにより、音楽や動画コンテンツのクリップを含む動画を YouTube で世界に発信できます。一方、収益化を行っているクリエイターにとってこれが最適な方法でないことは明らかです。収益化を行っているクリエイターにとって最も確実な方法は、使用許可のない、著作権で保護されたコンテンツをできるだけ使用しないことです。動画での使用がフェアユースなどの著作権保護の例外に含まれるとお考えの場合は、著作権保護の例外の仕組みについて正確に理解するようにしてください。  

 

 

音楽の著作権には 2 つの異なる種類があります。大多数の人は、曲を録音したアーティストやバンドが持つ著作権については知っています。しかし、歌詞やメロディーに適用される第 2 の著作権が存在します（出版権や楽曲の権利とも呼ばれます）。曲の全体や一部を歌ったり、ハミングしたり、楽器で演奏したりすることは、たとえ完全にオリジナルな方法で行うにしても、著作権で保護されたメロディーや歌詞を使用することには変わらず、申し立てを受ける可能性があります。YouTube における大半の楽曲の申し立ては、パートナー プログラムに参加しているクリエイターの収益受け取りの対象になっています。

 

 

著作権は世界中のさまざまな種類の第三者によって売買され、管理されています。特定の国の音楽の権利を一括して管理するための徴収団体が設置されている場合もあります。コンテンツを可能な限り幅広くご利用いただけるよう、YouTube では多くのこうした国別の徴収団体と協力しています。申し立てを行っている団体（複数の場合もあります）の名前に見覚えがない場合でも、それは必ずしも不正行為を示すわけではなく、申し立てを無効にする根拠にはなりません。レーベルや音楽配信会社がアーティストのコンテンツを YouTube 上で管理するために利用する委託業者のことを、アーティスト自身がそもそも把握していない場合さえあります。

 

 

フェアユースとは、著作権で保護されたコンテンツを著作権者の許可なく変形的に再使用することを認めるものです。フェアユースは著作権法に不可欠な原理ですが、その実態は、「公正」（フェア）という名前から一般に想像されるものと異なっています。

 

実際には、フェアユースは個別の状況に応じて法的に分析されます。多くの場合、使用したコンテンツに加えられた批評や解説が重点的に分析されます。専門家の間でさえ、そのような分析結果に関して頻繁に意見がわかれます。多くの場合、最終的にはアップロードしたユーザーと申立人の間で解決を図る必要があり、裁判になるケースもあります。

 

YouTube がフェアユースに関する異議の調停を行うことはなく、Content ID などの自動システムはフェアユースに対応していませんが、YouTube ではフェアユースが認められないという意味ではありません。クリエイターは、フェアユースの規則の仕組みをよく理解し、Content ID に関する異議申し立て手続きや、場合によってはDMCA 異議申し立て通知手続きにおいて自分の立場を弁護する覚悟がある場合を除き、フェアユースの主張に頼るべきではありません。異議申し立てを行った場合、申立人に対して申し立てを取り下げるか提訴するかの選択を迫ることになります。異議を申し立てるかどうかの決断は慎重に行う必要があり、法律の専門家に相談の上で行う必要があります。しかし、異議申し立ては、フェアユースの主張を行うことを希望するクリエイターが使用できる最も有効な手段であり、申立人が極めて慎重な再検討を行うことが期待できます。

 

 

Content ID は根本的には一致検出システムであるため、あらゆる一致検出システムに共通するさまざまな課題と制約が伴います。システムではときとして完全に誤った一致検出が起き、単なるマイクテストやホワイトノイズまでもが申し立てを受けることがあります。こうしたケースでは、YouTube のエンジニアが即座に対応し、問題を調査して修正を行っています。同じビートトラックを使用していたために、まったく異なるオリジナルの曲の間でトラックの一部が一致検出されてしまうケースもありました。

 

YouTube では、このような問題をそもそも発生させないようにするための解決方法を常に探しています。それと同時に、自動システムが完璧になることはないということも理解しています。このため、異議申し立ての手続きは Content ID に不可欠の要素となっています。動画内のコンテンツと、それがどのように使用されているかについて最もよく理解しているのはクリエイター自身です。そのため、YouTube では異議申し立ての手続きを用意し、クリエイターが申立人に対して問題を訴え、必要な場合には訴訟を起こすこともできるようにしました。申し立てが行われた動画について、アップロードしたユーザーと申立人の両者が収益化を希望する場合は、動画の収益化は YouTube により継続され、発生した収益は異議申し立てが解決してから適切な当事者に支払われます。

 

 

●著作権で保護されたコンテンツを使用しないで済む場合は使用せず、YouTube オーディオ ライブラリや他のライセンス サービスなどのソースを利用してください。

●常に、動画をまず非公開または限定公開でアップロードするようにします。こうすることで、動画をチャンネル登録者に公開する前に、Content ID により検出された著作権に関する問題に対処できます。ただし、著作権侵害の申し立てはいつでも行われる可能性があります。

●動画にとって不可欠ではないコンテンツが申し立てを受けた場合は、YouTube のツールを使用するか、動画を編集して再投稿するかして、申し立てを受けたコンテンツを削除することをおすすめします。

●無効と思われる著作権侵害の申し立てを受けた場合は、積極的に異議申し立てを行ってください。この方法は、間違いが起きている可能性を申立人に警告するための最適な方法です。Content ID に関する異議申し立ては、その内容に虚偽がない限り、違反警告やチャンネルへのその他の措置につながることはありません。

●再審査請求と異議申し立て通知の手順は異議を唱えるための強力な手段ですが、クリエイターに影響を与える可能性があります。仕組みをよく理解し、適切に使用するようにしてください。

●何か問題がある場合は、クリエイター サポートへのお問い合わせ、このヘルプ コミュニティへの投稿、または @teamyoutube へのツイートでお知らせください。YouTube ではこれらの問題を深刻に受け止め、できるだけ多くの問題の調査に取り組んでいます。

 

 

 著作権は非常に複雑です。たとえば、曲自体がパブリック ドメインでも、その曲の特定の音声録音が著作権の対象となる場合があります。パブリック ドメインに該当すると思われるものに対して申し立てを受けた場合は、いつでも異議申し立て手続きを行うことができます。著作権上まったく問題のない曲をお探しの場合は、YouTube オーディオ ライブラリを利用することをおすすめします。

 

 

 こうしたいずれの状況でも注意すべき重要な点は、ユーザーが他者の著作権コンテンツを自分の動画で使用しているということです。通常、動画を YouTube にアップロードする前に他者の著作権を侵害していないことを確認する必要があります。完全な権利を所有しているか、フェアユースなどの例外的に認められるコンテンツのみをアップロードするようにお願いいたします。

 

タイミングに関して言えば、権利の行使方法や時期を判断するのは著作権者です。動画にとって不可欠ではないコンテンツが申し立てを受けた場合は、YouTube のツールを使用するか、動画を編集して再投稿するかして、申し立てを受けたコンテンツを削除することをおすすめします。また、YouTube が提供する YouTube オーディオ ライブラリなどの機能を利用して、動画で使用できる素材を見つけることもできます。

 

 

 多くの場合、MCN はさまざまなクリエイターを代表しています。特定のクリエイターの代理で申し立てを行っていると思われる場合でも、必ず違反警告ページの申立人に関する情報をご確認いただき、申し立ての内容に関してご不明な点がある場合はその会社にお問い合わせください。

 

また、著作権管理を行うために認可を受けて設立されたサードパーティの会社もあります。申し立てを行っている団体（複数の場合もあります）の名前に見覚えがない場合でも、それは必ずしも不正行為を示すわけではなく、申し立てを無効にする根拠にはなりません。

 

 

 非公開動画でも共有はできるため、YouTube には自動 Content ID テクノロジーを使用してそれらをスキャンする義務があります。動画を非公開または限定公開としてアップロードしておけば、ライブで公開する前にその動画が自動申し立てを受けるかどうかを確認できるため、クリエイターにもメリットがあります。

 

 

 どのように権利を行使するかの選択（収益化、ブロック、削除）は、それぞれの著作権者に任されています。場合によっては、著作物の一部（すべてではない）について、YouTube サイトに掲載されることを著作権者が許可していることもあります。また、非常に似た素材でも、それぞれ著作権者が異なり、一方は許可しているが、他方が許可していないということも考えられます。

 

著作権者に連絡して、異議申し立てを行わずにブロックの解除を依頼することは可能です。

 

また、著作権センターでは、ご自身の動画が他者の著作権を侵害しているかどうかを判断するのに役立つ詳しいガイドラインをご確認いただけます。

 

 

本日より、著作権者は Content ID による手動申し立てを行う際に、すべての申し立てにタイムスタンプを提供することが必要になります。これにより、クリエイターは動画のどの部分が申し立てを受けているかを正確に把握できるようになります。また YouTube では、クリエイターが手動申し立てを受けたコンテンツを削除した際にその申し立てが自動で取り下げられるよう、クリエイター ツールの動画編集ツールの改善を進めています。

 

これらの変更について詳しくは、こちらのページをご覧ください。

 手動申し立てのタイムスタンプをいつでも提供できるとは限らないという状況を改善するため、以下の変更を行いました（今後数か月でさらに変更が行われる予定です）。

●可能な場合に手動申し立てにタイムスタンプの情報が追加されるようにサービスに変更を加えました。これは、手動申し立ての約 3 分の 1 が対象となります。クリエイターはその情報を使用して、動画の編集や申し立ての削除を行うことができます。

●今後数か月以内に、Content ID パートナーが手動申し立てを作成する際に、動画内で対象のコンテンツが表示される場所を提示することが必要になります。

 

 

 DMCA 異議申し立て通知を提出できます。このプロセスにはアカウントがなくてもアクセスできるため、アカウントが停止されたユーザーも利用できます。異議申し立て通知に関して詳しくは、こちらをご覧ください。申立人の連絡先情報については、ご自身でご連絡いただけるよう、YouTube の著作権チームが、申し立て時のメールアドレスをメールで送信します。

 

Mariko