ライブ配信の遅延とは、カメラが映像を捉えた時点から視聴者に表示されるまでの遅れを指します。ライブ配信を設定するときは、遅延の程度によって視聴者がどの程度の影響を受けるかを考慮するようにしてください。
- 遅延を小さくする: 視聴者とチャットを行ってコメントや質問に返答する場合は、遅延が小さいほうが適しています。
- 注: 遅延を小さくすると、視聴者側の再生バッファリングが増加する可能性があります。
- 遅延を大きくする: 視聴者とのやり取りを行わない場合は、遅延が大きくても問題ありません。
遅延と品質の相反関係
遅延を小さくすると、動画プレーヤーの先読みバッファが小さくなります。先読みバッファ量は、ライブ配信で遅延が発生する主な要因であるため重要な意味を持ちます。遅延が小さいと、視聴者がエンコーダとプレーヤーの間に問題を感じる可能性が高くなります。
また、ネットワークの混み具合なども、ライブ配信で遅延が発生する原因となる場合があります。ただし、平均的なストリーミング ビットレートに対応する好条件のネットワーク環境でも、遅延は発生することがあります。
通常、視聴者側のプレーヤーは、ライブ配信データを追加で保持することにより、インターネット速度の変化に対応できます。この機能は、統計情報では「Buffer Health」と呼ばれています。
遅延の設定を管理する
ライブ管理画面で次の手順を行います。
- YouTube Studio にアクセスします。
- 右上の [作成] [ライブ配信を開始] をクリックします。
- ライブ配信の詳細を入力します。
- 右側のメニューで [エンコーダ配信] または [管理] をクリックします。
- ライブ配信ダッシュボードで、[ライブ配信の設定] をクリックします。
- [ライブ配信の遅延] で遅延を選択します。
ウェブカメラとモバイル配信は、常にインタラクティビティ優先で設定されています。そのため、ライブ配信の遅延は設定できません。
ライブ配信の遅延オプション
通常の遅延
適した状況: 非インタラクティブなライブ配信
ライブ配信で視聴者とのやり取りを行わない場合は、[通常の遅延] を選択します。 視聴者側のバッファ量が最小限に抑えられるため、高い品質が得られます。
このオプションでは、すべての解像度とライブ機能がサポートされます。
低遅延
適した状況: 視聴者とのやり取りが限定的
視聴者とのやり取りが限定的であり、アンケートなどで回答を待つ必要がない場合は、このオプションを選択します。低遅延のライブ配信では、通常は遅延が 10 秒未満になります。 他の 2 つのオプションの間をとったバランスのよい設定です。
この設定では、4K の解像度はサポートされていません。
超低遅延
適した状況: リアルタイムで活発にやりとりを行うライブ配信
視聴者と会話する場合は、このオプションを選択します。超低遅延のライブ配信では、通常は遅延が 5 秒未満になります。 視聴者側のバッファ量が増加する可能性が高くなります。
この設定では、4K の解像度はサポートされていません。
注: この設定では、ネットワーク上でライブの取り込みの問題が発生したときに、視聴者が受ける影響が大きくなります。ネットワーク接続で、ストリーミングを選択したビットレートで維持できることを確認してください。最善の結果を得るには、AV1 か HEVC を使用して任意のビットレートで最高の画質と安定性を実現し、こちらの YouTube ライブのエンコーダに関する推奨事項に従ってください。