Gmail の保持ルールを設定する

保持ルールを使用すると、電子情報開示の目的で Gmail のデータを保持する期間を管理できます。

保持ルールの設定にあたり、保持の仕組みに関する記事をお読みになることを強くおすすめします

警告: 保持ルールの設定に誤りがあると、データが直ちにユーザー アカウントから削除されて元に戻せなくなることがあります。そのため、保持ルールを作成、変更する際は十分に注意してください。新しい保持ルールを組織全体に適用する前に、少数のユーザー グループでテストすることをおすすめします。

Gmail の保持に関する重要なお知らせ

Gmail のスレッドは個々のメッセージとは異なる方法で処理される

メールのスレッドの場合:

  • スレッド内に、カスタムルールにより保持されるメッセージが 1 通ある場合、そのスレッド全体が保持されます。
  • スレッド内に、どの保持ルールも適用されないメッセージが 1 通ある場合、そのメッセージだけが消去されます。スレッド内の他のメッセージは、適用される保持ルールに基づいて保持されます。
  • ラベルに基づく保持ルールでは、スレッド内のメッセージに最後にラベルが付けられた日付に基づいて保持ルールが適用されます。この仕組みについては、例 1 をご覧ください。
  • Vault では、削除されていない下書きメッセージは他のすべてのメッセージと同様に扱われます。つまり、デフォルトまたはカスタムの保持ルールを作成すると、ドメイン内の削除されていない下書きメッセージもルールに沿って保持されます。保持ルールを作成するときに [下書きを除外する] を選択することもできます。この場合、下書きメッセージには保持ルールは適用されません。下書きを送信せずに削除した場合は、保持ポリシーもしくは記録保持(リティゲーション ホールド)にかかわらず、30 日後に消去されます。
削除と消去のシナリオ

Vault 管理者が特定の種類の Gmail メッセージを対象とするカスタム保持ルールを作成し、180 日の保持期間を設定したとします。保持期間が経過すると、ユーザーのメールボックス内の該当するメッセージは、削除済みかどうかにかかわらず消去されます。

削除と消去の処理の流れは、ユーザーがそのメッセージに対してどのような操作を行うかによって異なります。

シナリオ 1: ユーザーがメッセージをメールボックスに残している

メッセージを 5 月 1 日に受信したとします。

このメッセージは次のように処理されます。

  • 181 日目(保持期間満了の翌日)に、Vault によってメッセージがユーザーのメールボックスから削除されます。
  • 消去前期間が始まります。Vault 管理者は、以後 30 日間は削除されたメッセージを検索して書き出すことができます。
  • メッセージは 211(181 + 30)日目、つまり 11 月 28 日に消去されます。

シナリオ 2: ユーザーが受信した当日にメッセージを完全に削除した

メッセージを 5 月 1 日に受信し、その日のうちに完全に削除したとします。

このメッセージは次のように処理されます。

  • ユーザーがメールボックスからメッセージを完全に削除した日に、消去前期間が始まります。
  • 消去は保持期間に基づいて行われます(5 月 1 日(送受信日)+ 180 日の保持期間)。メッセージは 10 月 28 日に消去されます。

シナリオ 3: ユーザーが保持期間中にメッセージを完全に削除した

メッセージを 5 月 1 日に受信し、40 日目に完全に削除したとします。

このメッセージは次のように処理されます。

  • 40 日目に消去前期間が始まります。
  • 消去は保持期間に基づいて行われます(5 月 1 日(送受信日)+ 180 日の保持期間)。メッセージは 10 月 28 日に消去されます。
注: ユーザーが保持期間満了まで 30 日を切ってからメッセージを完全に削除した場合、消去までの期間が保持期間後まで延長されることがあります。

シナリオ 4: ユーザーが保持期間中にメッセージをゴミ箱に移動した

メッセージを 5 月 1 日に受信し、160 日目にゴミ箱に移動したとします。ゴミ箱を空にはしていません(メッセージを完全には削除していません)。

このメッセージは次のように処理されます。

  • 181 日目にユーザーのゴミ箱からメッセージが削除されます(Gmail の通常の動作では、30 日後にゴミ箱からメッセージが消去されますが、この場合は保持ルールに従って 181 日目に削除されます)。
  • 消去前期間が始まります。
  • メッセージは 211(181 + 30)日目、つまり 11 月 28 日に消去されます。
その他の保持の例

メッセージの保持期間と削除日に影響するさまざまな要因について、例を挙げていくつか説明します。

例 1: ラベルの付いていないメッセージは、スレッドの保持期間の延長に影響しない

Gmail でラベルを付けると、ラベルはそのスレッド内にすでにあるメッセージにのみ適用されます。スレッドのそれ以降のメッセージには自動でラベルは付けられません。ラベルに基づくカスタム保持ルールが適用されるメッセージがスレッド内にある場合、最後にラベルが付けられたメッセージがユーザーのメールボックスから削除されるまでは、そのスレッドのすべてのメッセージが保持ルールによって保持されます。最後にラベルが付けられたメッセージへの返信メッセージがあっても、そのスレッドの保持期間は延長されません。

たとえば、メッセージに以下の保持ルールが適用されるとします。

  • カスタムルールによって、ラベルの付いたメッセージは 3 年間保持されます。
  • デフォルトの保持ルールはありません。

操作 説明
1 ユーザーが 2013 年 3 月 31 日にラベルを適用します。
2 ラベルの付いたすべてのメッセージが 2016 年 3 月 31 日に削除されます。ラベルの付いていない返信は、保持ルールの影響を受けません。

例 2: 保持期間が最長のカスタムルールに沿ってスレッドが保持される

ラベルの付いたスレッドがあり、このスレッドへの新しい返信が別のカスタム保持ルールの対象となる場合、最も長い保持期間に従ってスレッド全体が保持されます。たとえば、メッセージに以下の保持ルールが適用されるとします。

  • カスタムルールによって、ラベルの付いたメッセージは 3 年間保持されます。
  • カスタムルールによって、sent_after: 2013-07-01 に該当するメッセージは 7 年間保持されます。
  • デフォルトの保持ルールはありません。
操作 説明
1 ユーザーが 2013 年 3 月 31 日にラベルを適用します。
2 最後のメッセージを 2013 年 7 月 31 日に受信します。
3 最後のメッセージを受信したのが 2013 年 7 月 1 日以降なので、最後のメッセージを受信してから 7 年後にスレッドが削除されます。

例 3: デフォルトのルールのみで保護されたメッセージは、スレッドの保持期間の延長に影響しない

ラベルの付いたスレッドがあり、このスレッドへの新しい返信がデフォルトのルールのみによって保持される(適用されるカスタムルールがない)場合、スレッド全体の保持期間は延長されません。スレッドのうち、カスタムルールによって保護されるメッセージは削除され、デフォルトのルールで保護されるメッセージは削除されずに保持されます。

たとえば、メッセージに以下の保持ルールが適用されるとします。

  • デフォルトのルールによって、メッセージは 5 年間保持されます。
  • カスタムルールによって、ラベルの付いたメッセージは 3 年間保持されます。
操作 説明
1 ユーザーが 2013 年 3 月 31 日にラベルを適用します。
2 ラベルの付いたメッセージが 3 年後に削除されます。
3 ラベルの付いていないメッセージはデフォルトのルールに沿って 5 年間保持されます。
システムによって生成された Gmail のラベルによる保持対象への影響

Gmail では、ユーザーの受信トレイのメッセージを整理するためにラベルが使用されています。ラベルには次の 2 つの種類があります。

  • ユーザーに表示されるラベル - これらのラベルは、Gmail のユーザー インターフェースに表示されます。すべての Gmail アカウントに、一般的なラベルがいくつか用意されています。また、ユーザーは新しいラベルを作成してメッセージを整理できます。
  • システムによって生成されたラベル - これらのラベルは、メッセージを分類するために Gmail のバックエンド システムで使用されます。このようなラベルは、エンドユーザーには表示されません。

システムによって生成されたラベルでは、Gmail ユーザーへのメッセージの表示方法が制御されます。たとえば、ユーザーの銀行からのメッセージには「金融」ラベルが適用され、ホテルの予約を含むメッセージには「旅行」ラベルが適用されます。

システムによって生成されたラベルと一致するラベルをユーザーが作成した場合、Gmail ではこれらのラベルは区別されてメッセージが適切に表示されます。ただし、Vault ではシステムによって生成されたラベルとユーザーによって作成された同じ名前のラベルは区別されません。システムによって生成されたラベルに基づいて保持ルールを作成すると、意図していた適用対象よりも多くのメッセージがルールに追加されたりメッセージが除外されたりする可能性があります。

たとえば、企業の財務情報に関するすべてのデータを 7 年間保持する必要があるとします。

  • 従業員は、「金融」というラベルを作成して、企業の財務情報を含むメッセージに適用するように指示されています。
  • 企業アカウントに個人の銀行の明細書をメールするよう設定している従業員がいる場合、これらのメッセージには、システムによって生成された「金融」という名前のラベルが Gmail で適用されます。

このシナリオの場合、「label:金融」に基づいた保持ルールに従って従業員個人の銀行の明細書に関するメッセージが保持されます。

次のようなラベルに基づいて保持ルールを設定する場合は、注意が必要です。

  • personal
  • social
  • promotion
  • promos
  • updates
  • forums
  • travel
  • purchases
  • finance
  • all
  • buzz
  • chat
  • chats
  • done
  • draft
  • drafts
  • important
  • inbox
  • lowpriority
  • low_priority
  • mute
  • muted
  • pinned
  • read
  • reminder
  • reminders
  • scheduled
  • sent
  • snoozed
  • spam
  • phishing
  • star
  • starred
  • task
  • tasks
  • trash
  • trips
  • unimportant
  • unread
  • voicemail
  • saved 
保持と Gmail 情報保護モードのメッセージ

Gmail 情報保護モードを使用すると、ユーザーは機密性の高いメールのコンテンツへの受信者のアクセスを制限することができます。この機能は、すべての個人用 Gmail アカウントと、この機能が有効になっている G Suite ドメインでご利用いただけます。

ユーザーが情報保護モードでメールを送信すると、メールの本文と添付ファイルがリンクに置き換えられ、件名と、リンクで置き換えられた本文のみが SMTP で送信されます。詳しくは、Gmail 情報保護モードでのメール送信方法についてのページをご覧ください。

ドメイン内のユーザーが情報保護モードで送信したメッセージ

組織で Gmail 情報保護モードが有効になっている場合、Vault では組織内のユーザーが情報保護モードで送信したすべてのメールの記録保持(リティゲーション ホールド)、保持、検索、書き出しを行うことができます。

2018 年 11 月 30 日以降に送信された情報保護モードのメールは、Vault で組織内のすべての送信者および受信者のメールボックスに表示されます。有効期限が設定されているメールや、情報保護モードで送信した後に受信者のアクセス権が取り消されたメールであっても、Vault では常に表示できます。

ドメイン外のユーザーから情報保護モードで受信したメッセージ

ドメイン Gmail 情報保護モードを有効にできない場合も、ユーザーは外部の G Suite ユーザーや個人用 Gmail アカウントから情報保護モードのメールを受信することができます。

ドメイン外から情報保護モードで届いたメールのオーナーは送信者なので、Vault では表示されません。 このようなメールについては、メッセージ ヘッダーや件名の記録保持(リティゲーション ホールド)、保持、検索、書き出しは可能ですが、メールのコンテンツや添付ファイルの検索や書き出しは行えません。

注: G Suite 管理者は、情報保護モードで届いたメールがドメインに配信されないようにするコンプライアンス ルールを作成することができます。

情報保護モードのメッセージを保持する方法

情報保護モードのメッセージには、他の種類のメッセージと同様に Gmail の保持ルールが適用されます。label:confidentialmode を使用すると、こうしたメッセージ専用の保持ルールを適用できます。

Gmail のカスタム保持ルールを作成する

組織部門、期間、特定の検索キーワードに基づいて、カスタムルールを設定できます。カスタムルールは常にデフォルトのルールよりも優先されます。1 つのメッセージやファイルに対して複数の保持ルールが適用される場合は、保持期間が最も長いルールに基づいて保持されます。

カスタム保持ルールを作成するには:

  1. Vault にログインします。
  2. 左側のナビゲーション領域にある [保持] をクリックします。
  3. [ルールを作成] をクリックします。
  4. ルールの適用対象を選択します([メール])。
  5. プルダウン リストから組織部門を選択します。
  6. このルールの適用対象となるメッセージの条件を選択します。
    • このルールの適用対象となるメッセージの送信日を入力します。開始日のみを指定すると、このルールはその日以降に受信されたすべてのメッセージに適用されます。終了日のみを指定すると、このルールはその日以前に受信されたすべてのメッセージに適用されます。
    • このルールの適用対象となるメッセージに出現するキーワードを入力します。この欄では検索演算子を使用することもできます。
      注: 保持ルールではワイルドカード(*)を使用しないでください。
    • 下書きを除外するには、[下書きを除外] チェックボックスをオンにします。
  7. メッセージの保持期間を選択します。
    • [期限なし] を選択すると、このルールの条件に一致するデータが無期限に保持されます。
    • 一定期間が経過したメッセージを破棄するには、1~36,500 の範囲で日数を入力します。
  8. 指定期間の経過後にメッセージをどのように処理するのかを選択します。
    • 最初のオプションを選択すると、メッセージが消去されるのはユーザーによって削除済みの場合のみとなります。
    • 2 番目のオプションを選択すると、すべてのメッセージが消去されます。ユーザーの受信トレイにあるメッセージのほか、削除済みのメッセージも対象になります。
  9. [プレビュー] をクリックして、この保持ルールの適用対象となるメッセージやファイルのリストを表示し、ルールが正しく設定されていることを確認します。ユーザーが必要とする可能性のあるデータは、完全に削除されることのないように注意してください。
    警告: 新しいルールを設定すると、保持期間を過ぎているデータの削除処理が直ちに開始されます。削除の対象となるデータの中には、ユーザーが保持しておきたいデータが含まれている可能性があるため、ルールを適切に設定したことを確認してから、次の手順に進んでください。
  10. [保存] をクリックします。保持ルールによってメッセージが消去される場合、この保持ルールの影響を理解しているかどうかを確認するメッセージが表示されます。チェックボックスをオンにし、[確認] をクリックしてルールを作成します。

注意事項

  • [キーワード] 欄のメール エイリアス - メール エイリアスはメインのメールアドレスを参照する予備のメールアドレスです。カスタム保持ルールに自動的にメール エイリアスが含まれることはないため、含めたい場合は [キーワード] 欄に追加する必要があります。
  • ユーザー名の変更 - ユーザー名が変更されても、カスタム保持ルールは自動的には変更されません。保持ルールは、ルールの [キーワード] 欄に明示的に指定されているアドレスにのみ引き続き適用されます。たとえば、「before@example.com」を含むメッセージに適用するルールがある場合、そのユーザーの名前が「after@example.com」に変更されても、保持ルールは「before@example.com」宛てのメッセージにのみ適用されます。
  • カスタム保持ルールの変更 - カスタムルールは変更できますが、その変更が保持対象データにどのような影響を与えるのかを理解しておく必要があります。データは、保持ルールに加えられた最新の変更に基づいて保持されます。

Gmail のデフォルトの保持ルールを設定する

デフォルトの保持ルールは、カスタムルールと記録保持の適用対象にならないすべてのメッセージとファイルに適用されます。

組織のデフォルトの保持ルールを設定するには:

  1. Vault にログインします。
  2. 左側のナビゲーション領域にある [保持] をクリックします。
  3. [既定の保持ルール] で [メール] をクリックします。
  4. [デフォルトの保持ルールの設定] チェックボックスをオンにします。
  5. メッセージの保持期間を選択します。
    • [期限なし] をオンにすると、データは無期限に保持されます。
    • 一定期間が経過したメッセージを破棄するには、1~36,500 の範囲で日数を入力します。
  6. 保持期間の経過後にメッセージをどのように処理するのかを選択します。
    • 最初のオプションを選択すると、メッセージが消去されるのはユーザーによって削除済みの場合のみとなります。
    • 2 番目のオプションを選択すると、すべてのメッセージが消去されます。ユーザーの受信トレイにあるメッセージのほか、削除済みのメッセージも対象になります。
    警告: デフォルトの保持ルールを設定すると、保持期間を過ぎているデータの削除処理が直ちに開始されます。削除の対象となるデータの中には、ユーザーが保持しておきたいデータが含まれている可能性があるため、ルールを適切に設定したことを確認してから、次の手順に進んでください。
  7. [保存] をクリックします。保持ルールによってメッセージが消去される場合、この保持ルールの影響を理解しているかどうかを確認するメッセージが表示されます。チェックボックスをオンにし、[確認] をクリックしてルールを作成します。
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