検証警告とは、フィードの潜在的な問題を示すメッセージです。これが原因で Google マップのユーザーに乗換案内データが誤って表示されることもあります。
警告の内容は必ず調査して、フィードのデータが正確で、正しくコーディングされていることを確認してください。問題に関する警告が表示されたら、フィードを更新して再検証してください。
複数の運賃で規則が設定されていません / 規則のある運賃とない運賃があります
Error in English: Multiple fares without rules & Fares with and without rules
規則のない運賃は乗換制限を守っているすべての旅程で有効となります。該当する運賃を調査して、正しい運賃情報がユーザーに表示されるようにしてください。
詳しくは、定期運行に関するガイドラインをご覧ください。
出発までの時間が運行間隔より長くなっています
Error in English: Frequency headway longer than interval
frequencies.txt
で headway_secs
の値が end_time
から start_time
までの差より長くなっています。headway_secs
は運行間隔より短い値にしてください。
定期運行のルートに重複があります
Error in English: Overlapping frequency-based trips
この警告は、定期運行の間隔が重なっている 2 つのルートがあり、駅や停留所の順番や発着時刻、運行日まで同じになっている場合に表示されます。フィード内のルートが重複しているか、日付の設定ミスにより、特定のルートが別の日に運行になっている可能性があります。
たとえば、水曜日が休日で週末の運行を有効にしたものの、通常の平日の運行を無効にしなかったために、ルートが重複してしまうケースもあります。
この問題を解決するには、運行の期間と例外が適切に設定されているかどうかを確認してください。
詳しくは、経路に関するガイドラインをご覧ください。
すでに使用されている経路名です
Error in English: Route name reused
この警告は、経路が必要以上に分割されている場合に表示されます。警告で指摘された経路をそれぞれ確認してください。経路の名前に経路タイプまたは演算子が指定されている場合、この警告は無視しても構いません。
route_short_name が route_long_name に含まれています
Error in English: route_short_name contained in route_long_name
route_long_name
と route_short_name
の各フィールドは、名前が重複しないようにしてください。フィールド名は一意である必要があります。
route_short_name と route_long_name が同じ値です
Error in English: route_short_name equals route_long_name
route_short_name
フィールドと route_long_name
フィールドが同じ値でないことを確認します。同じである場合は、どちらか一方のフィールドのデータを指定してください。
route_short_name が長すぎます
Error in English: route_short_name is too long
この警告は、route_short_name
フィールドの値が 6 文字を超える場合に表示されます。route_short_name
に適切な名前が設定されており route_long_name
もある場合、この警告は無視しても構いません。
詳しくは、シェイプに関するガイドラインをご覧ください。
駅や停留所と shape_dist_traveled の値が一致していません
この警告は、shape_dist_traveled
の値が shape
上の stop
の位置と一致していない場合に表示されます。shape_dist_traveled
の値を無視することで、stop
と shape
を一致させることができる場合もあります。
問題の発生箇所を調査して、shape_dist_traveled
の値を完全に削除するかどうかを判断してください。
駅や停留所がシェイプから遠すぎます
Error in English: Stop too far from shape
この警告は、シェイプまたは駅や停留所の位置に誤りがある場合に表示されます。シェイプが対応するルートのコースと一致していることを確認してください。
例
stop_times.txt
で設定されている stop
が、shapes.txt
ファイルの shape
エントリで決められている trip
の移動経路から 150 m 以上離れています。shape
とそれに対応する trip
のコースが一致し、stop
位置がすべて正しいことを確認してください。
詳しくは、駅や停留所に関するガイドラインをご覧ください。
点の位置が原点(0,0)に近すぎます
Error in English: Point location too close to origin (0,0)
stop
の座標が「0,0」であるかそれに近い場合は、stop
の配置に問題があるか、座標を確認できない状況です。
駅や停留所が近すぎます / 駅舎やターミナルが近すぎます
Error in English: Stops too close or Stations too close
実際の駅や停留所は GTFS フィードでも 1 つの駅または停留所として表すようにしてください。運行スケジュールやルート設定のシステムによっては、同じ駅や停留所が複数の内部コードで処理され、フィードで何度も設定されることがあります。
警告の原因が位置の誤り、または設定のミスでないことを確認してください。名前の異なる複数の駅や停留所が距離的に近すぎる場合も、問題として指摘される可能性があります。
駅や停留所がお互いに近すぎます
Error in English: Stops too close together
この警告は、stops.txt
で 2 つの駅や停留所がお互いに近すぎる場合に表示されます。この警告は多くの場合、駅または停留所が重複していることを示唆しています。
2 つが近すぎる場合は、同じ stop
を表している可能性が十分にあります。その他、次のような場合に警告が発生します。
- 名前の異なる複数の駅や停留所が距離的に近すぎる
- 階層は違っていても駅や停留所が近距離にある
これは一般的な警告ですが、データの公開が自動的にブロックされるわけではありません。乗換案内では、stop
の位置情報を使用して地図上の stop
アイコン マーカーを配置する場所が決定されます。このマーカーは、実際の乗車場所を表します。運行スケジュールやルート設定のシステムによっては、同じ stop
が複数の内部コードで処理され、GTFS フィードで何度も設定されることがあります。
地点ごとに単一のマーカーを配置するには、固有の位置情報ごとに内部コードを単一の stop
の位置コードに統一します。実際の stop
は GTFS フィードでも 1 つの stop
として表すようにしてください。
こうした警告が出た場合は必ず内容を調査し、その原因が stop
の位置の誤り、または stop
の設定のミスでないことを確認してください。
駅や停留所が駅舎やターミナルに近すぎます
Error in English: Stop too close to station
この警告は、stops.txt
で stop
が parent_station
列で関連付けられている親 station
から 100 m 以上、1,000 m 未満の距離にある場合に表示されます。この stop
は、親 station
の一部ではない可能性もあります。
- 地下鉄の入り口が、対応する駅の中心から遠く離れている場合は、この警告を無視してください。
警告の原因が stop
の位置の誤り、または stop
や station
の設定のミスでないことを確認してください。
駅や停留所が間違った順序でシェイプに配置されています
Error in English: Stops match shape in wrong order
この警告は、shape
、または stop
の順序や stop
の位置に誤りがある場合に表示されることがあります。
すべての stop
の位置が正しく、対応する trip
のコースと shape
が一致していることを確認してください。
駅や停留所の名前と説明が同じです
Error in English: Stops with same name and description
stop_desc
では補足情報も追加できます。stop_name
の繰り返しにならないようにしてください。
駅または停留所が使われていません
Error in English: Stop unused or Station unused
フィード内のどのルートでも使われていない駅や停留所は処理が停止されます。こうした stop
や station
のエントリの設定が意図的なもので、フィード作成時の問題ではないことを確認してください。
GTFS フィードに使用されていない駅や停留所に関する検証エラーが表示された場合は、stops.txt 内に stop_times.txt 内のエントリで使用されていないものがあることを示しています。この場合、その stop
や station
を使用する予定の交通機関車両はありません。
交通機関車両が一切使用しない駅や停留所はフィードに含めないようにしてください。こうした地点が地図や検索結果に表示されるとユーザーの誤解を招く場合があります。
「使用されていない stop
です」や「使用されていない station
です」といった検証エラーが表示された場合は、次の項目を確認してください。
- 交通機関車両がその
stop
やstation
を使用する予定である場合は、stop_times.txt
内のエントリに問題がある可能性があります(該当するstop
がroute
のtrip
やstop
から誤って除外されているなど)。 - 該当する
stop
やstation
が使用されなくなった場合は、フィードから削除することをおすすめします。 -
stop_times.txt
内に対応するエントリがあります。GTFS フィード内でstop-station
の階層を使用している場合、station
のエントリ(1 のlocation_type
の駅や停留所)は通常、ファイル内に対応するエントリがありません。station
エントリに適切なlocation_type
値が指定されていない場合は、検証ツールで通常の駅や停留所として認識されるため、使用されていないという警告が表示されます。
ヒント: 推奨はしていませんが、交通機関車両が一切使用しない駅や停留所を GTFS フィードに含めることは制限されません。
詳しくは、乗換に関するガイドラインをご覧ください。
重要: 以下の乗換に関する警告は修正する必要があります。
min_transfer_time が設定されていません
Error in English: min_transfer_time is missing
この警告は、transfer
が待ち合わせのある transfer
として設定されているものの、min_transfer_time
が指定されていない場合に表示されます。transfer_type
の設定に問題があるか、min_transfer_time
が設定されていない可能性があります。
乗換の移動距離が長すぎます
Error in English: Transfer distance is too large
この警告は、2 つの駅や停留所の間で transfer
が設定されていますが、普通は徒歩で移動しないほど距離が離れている(2 km 以上)場合に表示されます。
乗換時の歩行速度が速すぎます
Error in English: Transfer walking speed is too fast
この警告は、次の駅や停留所までの transfer
で、歩行速度が秒速 2 m 以上になる min_transfer_time
が設定されている場合に表示されます。
詳しくは、ルートに関するガイドラインをご覧ください。
ブロックルートの経路タイプに一貫性がありません
Error in English: Block trips with inconsistent route types
ブロックルートは、route
が変わっても、車両に変化がないことを前提としています。route_type
が変化する場合は、block
か route_type
の設定に問題があります
この問題は修正する必要があります。
駅や停留所の行先表示と名前が同じになっています
Error in English: Stop headsign duplicates stop name
stop_headsign
には、指定した stop
から出発するルートの行先を設定します。これにより、たとえば中央ターミナルから出発する場合、中央ターミナル行きの route
はルートの検索結果に表示されないようになります。
ルートの行先表示に route_long_name が含まれています
Error in English: Trip headsign contains route_long_name
trip_headsign
と route_long_name
の情報は並べて表示される場合があります。行先表示と名前の情報は一意である必要があります。
ルートの行先表示に route_short_name の値が含まれています
Error in English: Trip headsign contains route_short_name
trip_headsign
は route_short_name
フィールドと並べて表示されます。これにより、ルートの検索結果が「1 中央ターミナル 1」のようになる事態も防げます。
行先表示と名前の情報は一意である必要があります。
駅や停留所の行先表示が間違っているルート
Error in English: Trips with incorrect stop headsigns
この警告は、stop_headsign
が間違っている場合に表示されます。環状ルートの正しい stop_headsign
は、次の駅や停留所になります。ルートには正しい行先表示を少なくとも 1 つ含める必要があります。
たとえば、ターミナル駅から動物園への行先表示が「動物園」の場合、復路は「ターミナル駅」が新しい行先になります。
ルートが重複しています
Error in English: Trip duplicates
この警告は、同じ日に同じ駅や停留所を辿り、到着時刻と出発時刻も同じ 2 つのルートが存在する場合に表示されます。フィード内のルートが重複しているか、日付の設定ミスにより、特定のルートが別の日に運行になっている可能性があります。運行の期間と例外が適切に設定されているかどうかを確認してください。
たとえば、水曜日が休日で週末の運行を有効にしたものの、通常の平日の運行を無効にしなかったために、ルートが重複してしまうケースもあります。
駅や停留所間の移動時間が短すぎます / 離れた駅や停留所間の移動時間が短すぎます
Error in English: Fast travel between stops or Fast travel between far stops
これらの警告は、stop_times.txt
で同じルートに含まれる 2 つの駅や停留所の時間設定について、通常の速度では交通機関車両が指定の駅や停留所間を指定時間で移動できないおそれがある場合に表示されます。警告の違いは、駅や停留所間の距離のみです。