フィルタや自動化ルールを設定する際にパターン一致を使用すると、目的のキャンペーン、広告グループ、広告、単価調整可能な項目のみを指定できます。パターンが比較的単純な場合(名前に「- GB Google Ads」が含まれているキャンペーンを表示する場合など)は、検索広告 360 で用意されている基本的なパターン一致を使用できます。パターンが複雑な場合(名前が「Google Ads」で始まり、「GB」または「US」で終わるキャンペーンを表示する場合など)には、正規表現を使用できます。
正規表現は、単語の一部分や全体、さらには複数の単語などのパターン一致を行う場合に活用できます。利用しやすい簡単な正規表現がある一方で、複雑な正規表現を作成して高度なパターン一致を行うこともできます。ただし、複雑な正規表現は動作の予測やデバッグが難しく、ユーザーによってはその内容を理解することが難しい場合もあります。
そのため、まずシンプルな正規表現を作成し、他に方法がない場合にのみ複雑な正規表現を追加していくことをおすすめします。
正規表現を使ったフィルタやルールの設定
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[+ 属性 / 指標を追加] のリストで設定や指標を選択します。
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次の [+ 属性 / 指標を追加] のリストで別の条件を選択します。フィルタやルールはすべての条件を満たすアイテムにのみ適用されます。
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フィルタまたはルールの作成を終了します。
最初はフィルタから始め、インタラクティブに構築することをおすすめします。ルールで正規表現を使用する場合は、まず最も簡単な正規表現を使ってレポートをフィルタし、一致するパターンを確認します。そのうえで、ワイルドカードやアンカーといった正規表現の他の部分を追加していき、その都度、結果を確認します。フィルタで適切な対象を選択できることを確認したら、同じ正規表現を自動化ルールで使用します。
たとえば、[キャンペーン] タブで、次の正規表現を指定します。
^Google Ads\b
名前が「Google Ads」で始まるキャンペーンのみが表示されることを確認します。
次に、フィルタを以下のように変更します。
(^Google Ads\b).+(GB\b$)
名前が「Google Ads」で始まり、「GB」で終わるキャンペーンのみが表示されることを確認します。
最後に、フィルタをさらに以下のように変更します。
(^Google Ads\b).+(GB\b$ | US\b$)
名前が「Google Ads」で始まり、「GB」か「US」で終わるキャンペーンのみが表示されることを確認します。
正規表現の構文
Search Ads 360 で正規表現を使用するときに便利な演算子と構文の一覧を以下に示します。
ワイルドカード
. 任意の 1 文字(文字、数字、または記号)に一致 goo.gle と指定すると、gooogle、goodgle、goo8gle に一致します。 * 直前のアイテム 0 個以上に一致 デフォルトで、「直前のアイテム」は直前の 1 文字です。goo*gle と指定すると、gooogle、goooogle に一致します。 + 直前のアイテム 1 個以上に一致 gooo+gle と指定すると goooogle に一致しますが、google には一致しません。 ? 直前の 0 個または 1 個のアイテムに一致 labou?r は labor と labour の両方とマッチします。 | 「OR」条件 a|b と指定すると、a または b、あるいは a と b の両方に一致します。
アンカー
^ 次で始まる行 ^site と指定すると site に一致しますが、mysite には一致しません。 $ 次で終わる行 site$ と指定すると site に一致しますが、sitescan には一致しません。
グループ化
() キャプチャ グループ Thank(s|you) と指定すると Thanks と Thankyou の両方に一致します。 [] 文字の集合または範囲(順不同) [ogl]+ と指定すると、google、goooogle、または logic に一致します。 - 文字の範囲を表現 [A-Z] と指定すると、英大文字のリストが作成されます。
その他
\ 特殊文字をエスケープ mysite\.com と指定すると、ピリオドはワイルドカードとして認識されなくなります。 \s 空白文字 \s+.* と指定すると、0 個以上の文字が続く 1 個以上の空白文字に一致します。 \d 数字 \d65\d と指定すると「265」に一致しますが、「256」には一致しません。 \w 単語文字(a-z、A-Z、0-9、_) $\w と指定すると、単語文字で始まる文字列(「Campaign」など)に一致しますが、「@Campaign」には一致しません。 \b 単語の境界 \bcity\b と指定すると「 city 」に一致しますが、「scarcity」には一致しません。
例
正規表現 | 説明 |
---|---|
(^Google Ads\b).+(GB\b$ | US\b$) |
「Google Ads」で始まり、「GB」または「US」で終わります。
一致しない文字列:
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