プランでキャンペーンに調整を加えて、費用を最適化できます。予算、入札単価、入札単価調整は個別に変更できます。あるいは予算入札戦略(予算戦略とも呼ばれる)をセットアップして、費用の設定と調整が自動的に行われるようにすることもできます。
予算入札戦略では、プランで指定された金額を支出することに主に重点が置かれます。つまり、予算全体が最適に使用されるよう調整されるため、日ごとまたは週ごとの費用は変動することが予期されます。
過去のパフォーマンス データを含まない新しいキャンペーンは、予算入札戦略に組み込んだ場合、予算を適切に設定できなくなります。予算入札戦略に追加する前に、まずは別の入札戦略で積極的に実施し、必要なパフォーマンス データを取得する必要があります。
検索広告 360 入札戦略との類似点
検索広告 360 予算入札戦略と検索広告 360 入札戦略はよく似ています。どちらも、パフォーマンス履歴を使用して入札単価調整を設定します。また、どちらも単価調整可能な項目の入札単価を設定したり、制限を指定したりすることも可能です。入札戦略については、入札単価を手動で設定することで、自動設定を 24 時間オーバーライドすることができます。
予算入札戦略キャンペーンの予算と入札単価は 24 時間オーバーライドできます
キャンペーンの予算を手動で設定し、単価調整可能な項目に入札単価を手動で設定した場合は、予算入札戦略が 24 時間オーバーライドされます。
予算は、検索広告 360 管理画面でのみオーバーライドできます。たとえば、Google 広告のユーザー インターフェースを使用してキャンペーンの 1 日の予算を変更しても、変更は無視されます。
予算入札戦略でプラン内の費用を管理している場合、手動で予算または入札単価を設定することはおすすめしません。
入札戦略と予算入札戦略の主な違いとして、予算入札戦略では費用を分配して入札単価を変更することで予算が最適化されることと、予算入札戦略はプランの一部としてのみ設定可能であることが挙げられます。
検索広告 360 入札戦略では、予算は管理されず、デフォルト入札単価を設定します。
類似点と相違点の一覧を以下に示します。
機能 | 予算入札戦略 | 入札戦略 |
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プランに含まれる |
○ 必要に応じて有効化できるプランの構成要素の 1 つであり、プランの開始前または実施中に有効と無効を切り替えることができます。 1 個のキャンペーンに作成される予算入札戦略は 1 個のみです。キャンペーンのそれぞれのプランの目標および予算戦略の設定が異なる場合も同様です。 あるプランで使用されると、次のプランでも自動的に有効になります。 |
× 検索広告 360 入札戦略は独立した設定で、個々のキャンペーンに適用することができます (入札戦略を作成して、使用しないでおくこともできます。つまり、作成した入札戦略を使用しなくてもかまいません)。
|
コンバージョンまたはコンバージョン値を使用して最適化する |
○ コンバージョン値が選択されている場合、予算入札戦略ではプランのコンバージョンとアトリビューション モデルが使用されます。 |
× 入札戦略内で目標を設定します。 |
入札戦略を適用する期間を任意に設定する |
○ プランで入札戦略の適用開始日と終了日を指定します。 |
× |
戦略の名前 |
○ 予算入札戦略の名前は、キャンペーンの名前にギリシャ文字「Δ」が付加されたものになります。このギリシャ文字により、入札戦略レポート内で予算入札戦略を識別することができます。 予算入札戦略の名前を変更することはできません。 |
○(必須) 入札戦略の名前を指定します。 |
目標を最大化するためにキャンペーンの予算や割り当てを自動的に最適化する |
○(必須) 予算入札戦略は、予算を割り当てる際、掲載結果履歴に見られる曜日ごとの傾向を評価します。
|
×
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単価調整可能な項目に対して入札単価を自動的に設定する | ○(必須) | ○(省略可) |
入札単価調整の設定 |
○(省略可) 予算入札戦略では、デバイス(モバイル、タブレット、パソコン)の入札単価調整、対象地域、オーディエンス ターゲットを設定できます。
|
○(省略可) 入札戦略では、デバイス(モバイル、タブレット、パソコン)の入札単価調整、対象地域、リマーケティング ターゲットを設定できます。
|
制限を設定 |
○(省略可) |
○(省略可) |
成果目標を設定する |
○ 目標予算を設定し、自動またはカスタムの割り当て額、レポートフラグ(省略可)、トラッキングするその他の指標を選択します。 |
○(必須) 入札戦略には、目標額を指定できるさまざまな掲載結果設定が用意されています。入札戦略の場合、コンバージョン数や収益に加えて、クリック数や特定の広告(キーワード)の掲載順位を達成するように入札単価を自動設定することができます。 |
個々の戦略の掲載結果に関するレポートを作成する |
○ 予算入札戦略指標は、入札戦略レポート内に含まれます。 |
○ 入札戦略指標は、入札戦略レポート内でレポートされます。 |
キャンペーンの単価設定とプランニングのオプションが予算戦略と連携する仕組み
キャンペーン予算は、以下のいずれかの方法を使用して管理できます。方法に応じて、予算入札戦略と併用できる場合、または予算入札戦略によって置き換えられる場合があります。たとえば、手動で管理している予算は、予算入札戦略によって自動的に管理できます。また、検索広告 360 入札戦略を予算入札戦略に置き換えることも可能です。
- 手動キャンペーン予算 - キャンペーンの 1 日の予算は、キャンペーン設定で指定します。手動で設定しているキャンペーン予算は、予算入札戦略を適用することで、自動調整予算に切り替えることができます。
- 共有予算(Google 広告と Microsoft Advertising の自動入札とプランニングのタイプ)。広告プラットフォームでは、パフォーマンスを最適化するために、キャンペーン全体で予算を費やす方法が自動的に調整されます。なお、Google 広告のオークションごとの自動入札機能を有効にしない予算入札戦略では、共有予算を管理できません。Google 広告のオークションごとの自動入札機能を有効にせずに、予算入札戦略で予算を管理できるようにするには、対象のキャンペーンを共有予算から削除する必要があります。
予算入札戦略に関する重要事項
- 最適なパフォーマンスを実現するには、プランを作成する際やプランの開始が近づいたときに、予算入札戦略を有効にしてください。
- 予算入札戦略は、すべてのキャンペーンで費用を最適化できるように、キーワードなどの単価調整可能な項目を対象としてキャンペーンの予算と入札単価を管理します。予算入札戦略の設定では、この要件に基づいて、[キャンペーンの 1 日の予算] チェックボックスと [キーワードとその他の単価調整可能な項目] チェックボックスがオンになったまま変更できなくなっています。
- 予算入札戦略は、キャンペーン内のすべての項目に適用されます。つまり、複数のキャンペーンに対して予算入札戦略を有効にすると、キャンペーン、広告グループ、キーワード、商品グループからすべての検索広告 360 入札戦略が削除され、キャンペーン内のすべての単価調整可能な項目の予算と入札単価が予算入札戦略で管理されるようになります。
- キャンペーンの最初のプランには、予算入札戦略による分析に少なくとも 3 週間分のデータが必要です。十分な量のデータがあれば、1 週間程度でデータを分析できるようになります。また、次のような変更が発生した場合も、予算入札戦略が学習モードに移行することがあります。
- 新しいプランに移行した。
- キャンペーンの追加または削除を行った。
- 新しいプラン内で 30% を超える予算変更を行った。あるいは、実施中のプラン内で目標予算を変更した。
- 予算入札戦略では、変更を行う前の最新の予算、入札単価、入札単価調整を使用します。
- 予算入札戦略を使用しても、共有予算を使用する Google 広告と Microsoft Advertising の広告キャンペーンの予算は調整できませんが、共有予算に含まれるキャンペーンの入札単価は設定できます。Google 広告のオークションごとの自動入札機能を有効にした予算入札戦略では、Google 広告の広告キャンペーンを共有予算に含めることができます。検索広告 360 では、有効な Google 広告の広告キャンペーンに対して共有予算が自動的に作成されます。ただし、Google 広告の P-MAX は例外です。また、Microsoft Advertising、Yahoo! JAPAN 広告、Baidu の各キャンペーンに対しても共有予算は作成されません。
- 予算入札戦略を使用して費用を管理している場合は、年末年始などの休日に実施する主要なセールス イベントに限り、任意の割り当て額を指定します。予算入札戦略を使用して費用を管理している場合は、任意の割り当て額をプランの最終週に設定することは避けてください。
次のステップ
- 予算入札戦略がサポートしている入札単価調整について確認します。
- 予算入札戦略の境界を設定します。
- 予算入札戦略を設定します。