URL ターゲティングは、テスト対象となるページを選択するための機能です。URL を指定するだけで、一連のページのパターンをテストできます。単一ページ、複数のページ、さらにはホストやパスをテスト対象として指定できます。
この記事の内容:URL ターゲティングの使用事例
たとえば、/product
ページの画像を大きくした場合、コンバージョンにどのような影響を与えるかをテストするには、URL ターゲティング ルールを作成します。URL ターゲティング ルールを使用して、ランディング ページの複数のパターンをテストすることもできます。この場合、エディタ URL としてサンプルの商品ページを使用し、すべての /product
ページをテスト対象とするターゲティング ルールを以下のように作成します。
変数
URL ターゲティングでは以下の変数を使用できます。
- URL(デフォルト) - ページの完全な document.location。URL は、Google オプティマイズで使用するターゲティング条件の構成要素です。マッチタイプや演算子と組み合わせることで、テスト対象のページを柔軟に指定できます。
- ホスト - 一般に、「ドメイン」または「ドメイン名」と呼ばれます。サイトのすべてのページのパターンをターゲティングします。
- パス - URL で、host/domain 名に続く部分です。クエリ パラメータは含まれません。
- URL フラグメント - URL の一部です。
マッチタイプ
選択できるマッチタイプは、「一致」、「等しい」、「含む」、「先頭が一致」、「次で終わる」、「正規表現に一致」、およびその逆のバージョンの「等しくない」、「含まない」、「先頭が一致しない」、「次で終わらない」、「正規表現に一致しない」です。
一致
URL のクエリ文字列パラメータ部分を除いて比較したい場合に、[一致] を使用します。[一致] マッチタイプには以下のルールが適用されるので、[等しい] より柔軟に使用できます。
- クエリ文字列パラメータとフラグメントは無視されます。
- 大文字と小文字は区別されません。
- 先頭の www. は自動的に削除されます。
- 末尾のスラッシュは自動的に削除されます。
- HTTP と HTTPS のどちらでも使用できます(HTTP は HTTPS とみなされます)。
例:
変数 | マッチタイプ | 値 |
URL | 一致 | http://www.example.com/prod_summary |
true と評価される URL:
http://www.example.com/prod_summary
http://www.example.com/prod_summary?prod_id=1234
false と評価される URL:
http://shopping.example.com/prod_summary
http://www.example2.com/prod_summary
[一致] の値として指定した URL にポート番号が含まれている場合、そのスキーム(http または https)のデフォルト値が使用されます。
http://example.com:80/
はhttp://www.example.com/
とみなされます。https://example.com:443/
はhttps://example.com/
とみなされます。
ただし、http://example.com:443/
は https://example.com/
にマッチしません。
等しい
URL ターゲティング変数を使用する場合、指定した条件が true と評価されるには、URL のすべての文字(最初から最後の文字まで)が入力値と完全に一致している必要があります。セッション ID やクエリ文字列パラメータなど、動的な(変化する)情報がターゲット URL に含まれていない場合に [等しい] を使用してください。
パス ターゲティング変数を使用する場合、条件が true と評価されるには、document.path 内のすべての文字が入力値と完全に一致している必要があります。前述のように、クエリ パラメータはパス変数以下では評価されません。
URL の例
変数 | マッチタイプ | 値 |
URL | 等しい | http://www.example.com/prod_summary |
true と評価される URL:
http://www.example.com/prod_summary
false と評価される URL:
http://www.example.com/prod_summary?prod_id=1234
パスの例:
変数 | マッチタイプ | 値 |
パス | 等しい | /prod_summary |
true と評価される URL:
-
/prod_summary
AND/prod_summary?prod_id=1234
false と評価される URL:
/prod_summary_final
含む
[含む] マッチタイプは「部分一致」とも呼ばれ、指定した値が URL のどこか一部に含まれていれば true と評価されます。[含む] は、複数の URL に使用されている特定のクエリ文字列パラメータをターゲティングするときに便利です。
例:
変数 | マッチタイプ | 値 |
URL | 含む | page=4 |
true と評価される URL:
http://www.example.com/member.cgi?id=9&page=4
false と評価される URL:
http://www.example.com/member.cgi?id=9&page=2
次で始まる
[次で始まる] マッチタイプでは、指定した文字列とまったく同じ文字列で始まる URL が抽出されます。URL の大部分は変化せず、末尾にクエリ文字列パラメータが追加される可能性がある場合、末尾のパラメータを除いて比較できます。
例:
変数 | マッチタイプ | 値 |
URL | 先頭が一致 | http://www.example.com/pages/ |
true と評価される URL:
http://www.example.com/pages/subpage/
false と評価される URL:
http://www.example.com/members/pages/
次で終わる
URL の末尾が入力値と完全に一致する場合に true と評価されます。たとえば、URL の末尾が /thankyou.html
となるショッピング カートのページをターゲティングする場合に使用します。
例:
変数 | マッチタイプ | 値 |
URL | 最後が一致 | /thankyou.html |
true と評価される URL:
http://www.example/thankyou.html
false と評価される URL:
http://www.example.com/checkout/thankyou.html?x=1&y=1
正規表現
正規表現では、特殊文字を使ってワイルドカードを有効にしたり、柔軟なマッチングを行ったりすることができます。「正規表現に一致」は、同じウェブページに対して URL のパスか末尾のパラメータのいずれか一方でも変化することがある場合に便利です。多数のサブドメインからユーザーが訪問してくるサイトで、URL にセッション ID を含めている場合、正規表現を使用すると URL の不変の部分を指定できます。
例:
変数 | マッチタイプ | 値 |
ページの参照 URL | 正規表現に一致 | checkout.cgi\?page=1 |
true と評価される URL:
http://sports.example.com/checkout.cgi?page=1&id=123
http://fishing.example.com/checkout.cgi?page=1&lang=en&id=123
false と評価される URL:
http://sports.example.com/checkout.cgi?page=2&id=123
演算子
AND
AND 演算子は、複数のターゲティング ルールをすべて満たすパターンをターゲティングする場合に使用します。AND を使用する条件は、すべての値が満たされると true と評価されます。
例:
タブレットから /nexus_9
ページを訪れたユーザーをターゲティングするには、2 つのルールを作成し、AND 演算子で結合します。
URL ターゲティング ルール:
変数 | マッチタイプ | 値 |
URL | 等しい | https://store.google.com/pro |
デバイス ターゲティング ルール
変数 | マッチタイプ | 値 |
Device Category | 次の値に等しい | tablet |
OR
OR 演算子は、個々のルールの値フィールド内で使用されます。OR 演算子を使用した条件は、いずれかの値が満たされた場合に true と評価されます。
OR 演算子は、URL 構成が複数あるようなページをターゲットに設定する場合に使用すると便利です。OR 演算子で結合すると、URL によるターゲティング ルールに別の値を追加できます。URL ターゲティングの場合、URL を入力して Enter キーを押すと、その URL に OR 演算子が自動的に追加されます。URL を入力して Enter キーを押すだけで、OR 演算子で結合されたルールを作成できます。
例:
2 つの異なる URL があるストアページをテスト対象にするには、[値] ボックスにそれら 2 つの URL を入力してルールを作成します。Enter キーまたは Return キーを押すと OR が自動的に追加されます。
変数 | マッチタイプ | 値 |
ページの参照 URL | 等しい | http://store.google.com/ OR... http://www.google.com/store/ |
ルールの確認
オプティマイズには、任意の URL を入力して、設定したターゲティング条件に合致するかどうかを手軽に確認できる機能が用意されています。ブラウザのアドレスバーからコピーした完全な URL(先頭の http://
または https://
も含むもの)を、「URL を入力」と表示されているフィールドに貼り付け、[確認] をクリックします。入力した URL がルールの条件に合致する場合は、緑色のチェックマークが表示されます。条件に合致しない URL だった場合は、斜線の入った赤い円形のマークが表示されます。
ユーザーがウェブサイトの通常版(http://
)と SSL 版(https://
)のどちらにアクセスしても条件に合致するようにしたい場合は、[ページ ターゲティング] で両方の URL を指定します。条件作成ツールの「または…」と表示されているフィールドに、まだ追加されていないほうの URL を入力して Enter を押します。これで、作成した条件が両方の URL の訪問者に適用されます。
その他の考慮事項
URL を入力するとき、特殊文字をエスケープする必要があります。下表の文字については、それぞれ示されているエスケープ コードを使用してください。
文字 | エスケープ コード | |
アンパサンド | & | & |
一重引用符 | ' | ' |
二重引用符 | " | " |
超える | > | > |
未満 | < | < |
たとえば、次のように、URL にアンパサンド(&)が含まれているとします。
topic=1638563&rd=1
この場合、URL に含まれているアンパサンドを「&」エスケープ コードに置き換える必要があります。
-
topic=1638563&rd=1