キャッシュとは、一時的なデータ ストレージ システムです。キャッシュからデータを取得する方が、基になるデータセットから直接取得するよりもはるかに短時間で済みます。また、送信されるクエリの数を減らし、コストを最小限に抑えるのにも役立ちます。
データの更新頻度とは、データソースのデータの更新状態を指します。データソースの種類が異なれば、データの更新頻度に対する要件や期待値も異なります。たとえば、サイトやアプリでの広告のパフォーマンスを測定している場合は、毎日更新するだけで十分かもしれません。一方、ソーシャル メディアの分析に基づくレポートでは、データを 1 日に複数回更新することをおすすめします。この記事では、データソースのデータ更新頻度を設定する方法について説明します。
レポートの更新頻度とは、レポートのデータの更新状態を指します。通常、レポートの更新頻度はデータの更新頻度と一致します。場合によっては、1 つのレポートのデータを、全体的なデータの更新頻度よりも高い頻度で更新したい場合があります。このページでは、レポートデータを手動で更新する方法と、レポートを開いた状態でレポートデータを自動更新する方法について説明します。
この記事の内容:データソースのデータ更新頻度を設定する
Looker Studio では、レポートで使用される各データソースのすべてのキャッシュ データが、一定の周期で自動的に更新されます。デフォルトのデータ更新頻度を変更する手順は次のとおりです。
- データソースを編集します。編集は、レポート内または [データソース] のホームページから行います。
- 上部の [データの更新頻度] をクリックします。
- [最新のデータを確認する] で、新しい更新オプションを選択します(利用可能な場合)。
- [データの更新頻度を設定] をクリックします。
次の表に示すように、コネクタの種類によってデータの更新頻度は異なります。なお、Google 広告、Google アナリティクス、キャンペーン マネージャー 360、Search Console、YouTube アナリティクスなどの Google のマーケティング サービスと測定サービスは 12 時間ごとに更新されます。この設定は変更できません。
コネクタ | 更新頻度オプション |
---|---|
Amazon Redshift |
|
BigQuery |
|
Cloud Spanner |
|
コミュニティ コネクタ |
場合によって異なる |
Google アナリティクス |
|
Google Cloud Storage |
|
Google スプレッドシート |
|
MySQL、PostgreSQL、MS SQL Server、Cloud SQL for MySQL |
|
その他のコネクタ |
場合によって異なる |
Google のその他の広告および測定サービス |
12 時間ごと |
* デフォルトの更新頻度
キャッシュ保存の仕組み
Looker Studio レポートのすべてのコンポーネントにはそれぞれ固有のキャッシュがあります。キャッシュには、そのコンポーネントのデフォルトのビジュアリゼーションを作成するために必要なデータのみが含まれています。たとえば、2 つのディメンションと 3 つの指標を含み、デフォルトの期間が過去 28 日間に設定され、なんらかの値(国 = ベルギーなど)でフィルタされたテーブルのキャッシュには、そのテーブルの表示に必要なデータのみが含まれます。
別の例を次に示します。
たとえば、データソースがカスタム SQL クエリ SELECT * FROM tableName
に接続するとします。キャッシュはグラフやコンポーネントに適用され、データソース全体には適用されないため、このクエリの結果はキャッシュに保存されません。
ここで、レポートに指標 SUM(revenue)
を含むスコアカードを追加したとします。スコアカードの基になるクエリは、SELECT
SUM(revenue) FROM (SELECT * FROM tableName)
のようになります。このクエリの結果は、このスコアカード用にキャッシュに保存されます。
レポート内のコンポーネントでデータが要求された場合、そのクエリが過去に受信したクエリと一致していれば、新しいデータ リクエストはキャッシュで処理されます。
キャッシュでリクエストを処理できない場合、基になるデータセットからデータがリクエストされます。たとえば、閲覧者が期間を変更したり、上記のテーブルを新しい国でフィルタしたりすると、基になるデータセットから新しいデータが要求されます。新しいクエリの結果はテーブルのキャッシュに追加され、Looker Studio は将来の使用に備えて新しいクエリを記憶します。
キャッシュが更新されると、古いキャッシュ データと記憶されているクエリはすべて破棄されます。レポートのコンポーネントによって生成された新しいクエリは、基になるプラットフォームに直接送信され、レスポンスはそれらのコンポーネントのキャッシュに追加されます。
レポートデータを手動で更新する
レポートの編集者は次の手順でいつでもキャッシュを更新できます。
- レポートを表示または編集します。
- 右上にある をクリックし、 [データを更新] をクリックします。
これにより、レポートに追加されているすべてのデータソースのキャッシュが更新されます。
レポートデータがキャッシュされているかどうかを確認する方法
キャッシュされたデータかどうかは、レポートを表示して左下にある最終更新日時で確認できます。その日付が現在のレポートビューに変更を加えた(期間の変更やフィルタの追加など)前の場合は、ページ上のすべてのグラフがキャッシュから配信されています。
データの統合とキャッシュ データ
統合されたデータソースの場合、キャッシュでは、統合するすべてのデータソースに対して、必要な更新頻度を満たしている設定が使用されます。
たとえば、更新頻度が 15 分で設定されているスプレッドシート データソースと更新頻度が 4 時間の BigQuery データソースが統合された場合、取得される統合データソースの更新頻度は 15 分に設定されます。
データの更新頻度と埋め込みレポート
閲覧者は埋め込みレポートのデータを更新できません(キャッシュが期限切れになると、データは通常どおり更新されます)。
データの更新頻度と自動更新
レポートの自動更新の設定は、データソースのデータの更新頻度には影響しません。レポートの自動更新がデータソースのデータ更新よりも頻繁に行われる場合、レポートにはキャッシュに保存された結果が表示されます。