箱ひげ図は、データセット内の値の分布と散らばりを可視化するのに役立ちます。箱ひげ図は、カテゴリ間で値を比較する場合に特に便利です。
この記事の内容:Looker Studio の箱ひげ図
箱ひげ図には、データの分布が表示されます。これには、外れ値を除外した上限と下限、中央値、第 1 四分位と第 3 四分位のマークが含まれます。箱ひげ図を使用すると、データセットの統計的変動を表示して、外れ値を特定することができます。箱ひげ図を作成するには、データを四分位または 4 分の 1 ずつに分割する必要があります。
図のボックス部分は、データの 50% が含まれる第 1 四分位と第 3 四分位の間の値を表します。図の「ひげ」の部分(ボックスの上部と下部から垂直方向に伸び、データの最大値と最小値で終わる線)は、残りの 50% の値を表します。ボックス内の水平方向に引かれた線は、中央値を表します。
箱ひげ図の例
次の箱ひげ図は、2005 年から 2014 年までにモバイル関連サービスの定期購入を利用したユーザー数の年ごとの動向を表しています。
箱ひげ図の要素にカーソルを合わせると、ツールチップが表示され、データの詳細を確認できます。
要件
従来の箱ひげ図では次の 5 つの指標が必要です。
- 最小値 - 下のひげの最下端として表されます。
- 25 パーセンタイル値 - この値はボックスの下部として表されます。
- 中央値 - ボックス内の水平方向の線として表されます。
- 75 パーセンタイル値 - ボックスの上部として表示されます。
- 最大値 - 上のひげの最上端として表されます。
データがまだ四分位または 4 分の 1 ずつに分割されていない場合は、MIN
関数、MAX
関数、MEDIAN
関数、PERCENTILE
関数を使用する計算フィールドを作成できます。これらの関数を式で使用する方法の詳細については、関数リストのページをご覧ください。
グラフの設定
新しいグラフを追加するか、既存のグラフを選択します。次に、右側の [プロパティ] パネルを使用して、グラフの [設定] および [スタイル] タブのプロパティを設定します。
グラフデータを設定する
[プロパティ] パネルの [設定] タブにあるオプションを使用すると、グラフのデータの構成方法と表示方法を指定できます。
データソース
データソースはコンポーネントと基になるデータセットを接続します。
- グラフのデータソースを変更するには、現在のデータソース名をクリックします。
- データソースを表示または編集するには、 をクリックします(このアイコンを表示するには、閲覧権限以上の権限が必要です)。
- 複数のデータソースからのデータを 1 つのグラフに表示するには、[+ データの統合] をクリックします。データの統合機能の詳細
期間のディメンション
このオプションは、データソースに有効な日付ディメンションがある場合に表示されます。
注: Google 広告または Google アナリティクスのデータソースでは、自動的にデータソースの日付型のディメンションが選択されるため、このオプションは表示されません。
「期間」ディメンションは、グラフの期間を指定する際の基準となります。グラフの期間のプロパティを設定する場合や、レポートの閲覧者が期間設定を使って期間を指定する場合などに使用されます。
ディメンション
ディメンションとは、データのカテゴリのことです。ディメンション値(ディメンションに含まれるデータ)は、名前や説明など、カテゴリの特性を表します。
少なくとも 1 つのディメンションが必要です。最初に指定したディメンションは、グラフのメインのデータ系列として使用されます。内訳ディメンションを指定すると、そのグラフで使用できる指標は 1 つだけに制限されます。
ドリルダウン
[ドリルダウン] スイッチを選択して、図のドリルダウンを有効にし、[デフォルトのドリルダウンのレベル] プルダウン メニューからドリルダウン フィールドを選択します。
指標
指標は、ディメンションに含まれる要素を測定し、グラフの数値目盛りとデータ系列を指定します。
指標は、基盤となるデータセットから算出された集計値、または COUNT()
、SUM()
、AVG()
などの集計関数を暗黙的または明示的に適用した結果を示します。指標自体には定義済みの一連の値がないため、ディメンションの場合とは異なり、指標でグループ化することはできません。
箱ひげ図では 5 つの指標が必要です。詳細については、このページの要件をご覧ください。
オプションの指標
オプションの指標を追加するには、[オプションの指標] スイッチを選択し、[指標を追加] フィールド セレクタから指標を選択します。[データ] パネルのフィールド リストから [オプションの指標] セレクタに指標をドラッグ&ドロップすることもできます。
指標スライダー
[指標スライダー] スイッチをオンにして、箱ひげ図に指標スライダーを追加します。
並べ替え
箱ひげ図の結果を並べ替えるフィールドを選択します。デフォルトの並べ替え順は、それ以外を指定しない限り最初のディメンションが基準となります。
必要に応じて [昇順] または [降順] オプションを選択します。
フィルタ
フィルタでは、追加または除外する値を指定することでコンポーネントに表示されるデータを制御できます。フィルタ プロパティの詳細
フィルタ オプション
フィルタ名 | 既存のフィルタをクリックして編集します。削除するには、フィルタ名にカーソルを合わせて X をクリックします。 |
+ フィルタを追加 | グラフのフィルタを新しく作成するには、このオプションをクリックします。 |
グラフ インタラクション
[グラフ インタラクション] を使用して、ユーザーが図を操作できる設定を有効にします。設定には次のものがあります。
- クロス フィルタリング - 1 つの図を操作し、その操作内容をレポート内の他の図にフィルタとして適用できます。図でクロス フィルタリングが有効になっている場合は、その図を以下のような方法で操作することでレポートをフィルタできます。
- 図で 1 つ以上のディメンション値をクリックする。
- 時系列の折れ線グラフや面グラフでマウスをドラッグまたは「ブラッシング」する。
- 並べ替えを変更する - 図でのデータの並べ替え方法を変更できます。
- ズーム - ズームとパンを使用して、図の一部のデータを表示できます。
図のスタイルを設定する
[スタイル] タブのオプションでは、グラフの全体的な外観と表示形式を設定します。
系列
このセクションでは、図に表示される各指標について再度説明します。説明の順序は、[データ] タブに表示される指標の順序と同じです。
系列の色 - 系列の色アイコンを選択して、図のボックス部分の枠線とひげの色を選択します。
系列の塗りつぶしの色 - [系列の塗りつぶしの色] アイコンを選択して、図のボックス部分の塗りつぶしの色を選択します。
基準線
[基準線を追加] または [基準帯域を追加] を選択して、基準線または基準帯域を図に追加します。
基準線と基準帯域について詳しくは、図に基準線と基準帯域を追加する方法に関するページをご覧ください。
図のスペース
このオプションでは、箱ひげ図のボックスの間隔をカスタマイズできます。
[棒の幅] スライダーを使用して、個々のボックスのカスタムの幅を指定します。また [グループ化の棒の幅] スライダーを使用して、ボックスの各グループの棒のカスタムの幅を指定します。
ポイントの数
このオプションでは、折れ線グラフで表示されるデータポイントの数を制限できます。表示されるデータポイントの数を制限するには、テキスト ボックスに数値を入力します。
たとえば、「3」という数値を入力すると、図にはボックスが 3 つのみ表示されるようになります。
軸
このオプションでは、グラフの軸のタイトルと目盛の表示形式を設定します。グラフに複数の指標がある場合は、右側の Y 軸のセクションが表示されます。
軸オプション
軸を表示する | グラフの軸の表示 / 非表示を切り替えます。 |
Y 軸を逆方向にする | Y 軸の垂直表示を制御します。 |
X 軸を逆方向にする | X 軸の水平表示を制御します。 |
両軸を 0 に揃える | 左右の両軸の起点が 0 に設定されます。左右に Y 軸があるデカルトグラフ、棒グラフ、複合グラフで使用できます。 |
左 Y 軸
グラフ左側の Y 軸の表示形式を設定します。グラフに複数の指標がある場合は、右側の Y 軸のセクションが表示されます。
軸オプション
軸タイトルを表示 | 軸ラベルの表示 / 非表示を切り替えます。 | |
軸の最小値と最大値 | 軸の最小値と最大値を設定します。 | |
カスタム目盛り間隔 | 軸の目盛りの間隔を制御します。 | |
対数目盛 | 軸の目盛りを対数に設定します。 |
X 軸
グラフの X 軸の表示形式を設定します。
軸オプション
軸タイトルを表示 | 軸ラベルの表示 / 非表示を切り替えます。 |
グリッド
グラフのグリッドの表示形式を設定します。
軸の色 | 軸線の色を設定します。 | |
グリッド線の色 | グリッド線の色を設定します。 | |
フォント ファミリー | グリッド線のテキストのフォントタイプを設定します。 | |
軸のフォントサイズ | グリッド線のテキストのフォントサイズを設定します。 | |
ラベルのフォントサイズ | グリッド線のラベルテキストのフォントサイズを設定します。 | |
グラフの背景 | グラフの背景色を設定します。 | |
グラフの枠線の色 | グラフの内側の枠線の色を設定します。 |
凡例
グラフの凡例の配置場所を設定します。
凡例のフォント色 | 凡例のフォントの色を設定します。 |
フォントサイズ | 凡例のフォントのサイズを設定します。 |
フォント ファミリー | 凡例のフォントのフォントタイプを設定します。 |
なし |
凡例は表示されません。 |
右側 | 凡例は右側に表示されます。 |
下部 | 凡例は下部に表示されます。 |
上部 | 凡例は上部に表示されます。 |
配置 | 選択した位置を基準にして凡例の配置を設定します。 |
最大行数 | 凡例が使用する行数を設定します。系列数が行数よりも多い場合は、< と > の矢印をクリックすると、隠れている項目を表示できます。 この設定は、凡例が [上] に設定されている場合にのみ適用されます。凡例が [右] または [下] に設定されている場合、この設定は適用されません。 |
背景と枠線
グラフの背景コンテナの表示形式を設定します。
背景 | グラフの背景色を設定します。 |
枠線の角丸半径 | グラフの背景に角丸の枠線を追加します。半径を 0 にすると、背景の角が 90° になります。枠線の角丸半径を 100° にすると、角が丸くなります。 |
不透明度 | グラフの不透明度を設定します。不透明度を 100% に設定すると、対象物がグラフの背後に隠れます。0% に設定すると、グラフが非表示になります。 |
枠線の色 | グラフの枠線の色を設定します。 |
枠線の太さ | グラフの枠線の太さを設定します。 |
枠線スタイル | グラフの枠線のスタイルを設定します。 |
枠線に影を付ける | グラフの下側と右側の枠線に影を追加します。 |
グラフのヘッダー
グラフのヘッダーでは、データのエクスポート、ドリルアップ、ドリルダウン、グラフの並べ替えなど、グラフに対してさまざまな操作を実行できます。グラフのヘッダーのオプションは次のとおりです。
カーソルを合わせて表示(デフォルト) | グラフのヘッダーにカーソルを合わせると、縦に 3 つ並んだ点が表示されます。これらの点をクリックしてヘッダーのオプションにアクセスします。 |
常に表示 | ヘッダーのオプションを常に表示します。 |
表示しない | ヘッダーのオプションを表示しません。レポートの閲覧者は、いつでもグラフを右クリックしてオプションにアクセスできます。 |
色 | グラフのヘッダーのオプションの色を設定します。 |