元のレポートの変更はできないようにしながら、編集可能なレポートを他のユーザーと共有するには、そのユーザーに個人レポートのリンクを送信します。個人レポートのリンクでは、リンクを開くユーザーのみがアクセスできるレポートのコピーが作成されます。元のレポートまたは非公開レポートを変更しても、他のレポートには影響しません。
たとえば、前四半期の売上高に関するレポートを作成し、CFO と共有して、データの分析と次四半期の予測に役立ててもらいたいとします。しかし、別のユーザーもそのデータを利用しているため、元のレポートを変更すると、混乱を招く可能性があります。このような場合、レポートとデータソースのコピーを CFO 用に手動で作成する代わりに、個人レポートのリンクを渡すことができます。CFO がリンクを開くと、レポートのコピーが新たに作成され、確認と変更を行うことが可能になります。CFO が加えた変更は元のレポートに反映されないため、他のユーザーは前四半期の数字を引き続き活用できます。
この記事の内容:個人レポートのリンクを取得する
レポートへの個人用リンクを取得する手順は、以下のとおりです。
- レポートを表示または編集します。
- レポートのコピーに表示するフィルタ、期間、その他の絞り込みを設定します。
- 右上の [共有] の下矢印をクリックしてから、[個人レポートのリンクを取得 ] をタップします。
- [コピー ] をクリックします。
これで、リンクをメールやチャットで送信したり、ドキュメントやウェブサイトに追加したりして、他のユーザーと共有できるようになりました。
個人レポートのリンクの仕組み
ユーザーが個人レポートのリンクをクリックすると、Looker Studio Linking API が、現在のレポートに基づいて新しいレポートを作成します。リンクをクリックしたユーザーが新しいレポートのオーナーになります。新しいレポートは、元のレポートには接続されていません。個人レポートを変更しても、元のレポートには影響せず、元のレポートを変更しても、既存の個人レポートには影響しません。
元のレポートのビューを設定する
ヒント: リンクの受信者に適切なデータビューが表示されるよう元のレポートが設定されていることを確認してください。
個人レポートの表示は、元のレポートの現在の表示に基づいて設定されます。
レポートの現在のビューには、レポートに表示されるデータを制限する、または絞り込むために加えた以下のような変更が含まれます。
- フィルタの適用
- 期間の変更
- データ管理の使用
レポートの現在のビューには、次のようなグラフ インタラクションも含まれます。
- テーブルのページ設定の指定
- クロス フィルタリングの適用
- オプションの指標の選択
- ドリルダウン
レポート アクセス
新たに作成されたレポートにアクセスできるのは、個人レポートのリンクを開いたユーザーのみです。個人レポートでは、元のレポートの共有設定は保持されません。個人レポートのリンクを開いたユーザーが新しいレポートのオーナーとなり、完全なアクセス権を持ちます。新しいオーナーは、そのレポートの表示、編集、共有、削除を行うことができます。別のユーザーが同じ個人レポートのリンクを開いた場合は、また新たにレポートが作成され、そのユーザーだけが新たなレポートへのアクセス権を持ちます。
データソース
個人レポートのデータソースは、以下のルールに沿って追加されます。
- 元のレポートに埋め込みデータソースが含まれている場合、個人レポートではそのデータソースのコピーが作成されます。
- 元のレポートで再利用可能なデータソースが参照されている場合は、個人レポートでも同じデータソースが参照されます。
- 元のレポートに埋め込みデータソースに基づく統合が含まれている場合、個人レポートでは、その埋め込みデータソースのコピーに基づいて新しい統合が作成されます。
- 元のレポートに、再利用可能なデータソースに基づく統合が含まれている場合、個人レポートには、同じデータソースに基づく新しい統合が含まれます。
データの認証情報
個人レポートのデータへのアクセス権は、元のレポートのデータソースでデータの認証情報がどのように設定されているかによって異なります。
- 再利用可能なデータソースの認証情報は変更されません。
- 埋め込みデータソースの場合、認証情報は閲覧者またはオーナーのままとなります。ただし、埋め込みデータソースでオーナーの認証情報を使用している場合、新しいデータソースでは個人レポートのオーナーの認証情報が使用されます。
個人レポートを使用する
注: 個人レポートを開くことができるのは、Looker Studio Pro ユーザーに限られます。
個人レポートのリンクは編集モードで開きます。レポートの変更やデータの確認は自由に行うことができますが、レポートを表示または共有するには、レポートを保存する必要があります。
レポートを保存する手順は以下のとおりです。
- レポートの右上にある [保存して共有] をクリックします。
- [データアクセスを確認してから保存] ダイアログ ボックスが表示されます。
ヒント: [データアクセスを確認してから保存] ダイアログ ボックスは、レポート内のデータの取得元と、それを表示できるユーザーを把握するのに役立ちます。レポートを保存する前に、接続の詳細と認証情報を再確認して、データ セキュリティ要件を満たしていることを確認してください。
- レポート内のデータソースに変更を加えるには、 [編集] をクリックします。
- レポートを保存するには、[同意して保存する] をクリックします。
個人レポートの制限事項
- 個人レポートを開くことができるのは、Looker Studio Pro ユーザーに限られます。
- 個人レポートとは、表示モードで非表示になっているページを含む元のレポート全体のコピーです。特定のグラフやページが他のユーザーに表示されないようにするには、元のレポートから削除してから、個人レポートのリンクを取得してください。
- 個人レポートのオーナーは、元のレポートに対する閲覧者以上の権限を持っている必要があります。
- 再利用可能なデータソースが個人レポートに含まれている場合、個人レポートのオーナーは、そのデータソースに対する閲覧者以上の権限を持っている必要があります。
- 元のレポートのデータソースで閲覧者のデータの認証情報が使用されている場合、その個人レポートのオーナーは、そのデータに対する独自の認証情報を持っている必要があります。