サンキーグラフは、ある一連の値から別の値へのフローを示し、情報の変化の推移を分析するのに効果的です。この記事では、Looker Studio のサンキーグラフと設定オプションの概要について説明します。
この記事の内容:Looker Studio のサンキーグラフ
サンキーグラフは、2 つのドメイン間、または一連のステージを通る複数のパス間の多対多マッピングを示すのに最適です。たとえば、サンキー ダイアグラムでは、大学と専攻の関係を効果的に可視化したり、ウェブサイトのさまざまなページからウェブ トラフィックがどのように流れているかを表示したりできます。この可視化は、相互に階層的かつ連続的に関連する複数のディメンションがデータセットに含まれている場合に最適です。
サンキーグラフでは、ノードを介してデータを接続しています。ノード間の接続はリンクと呼ばれます。
リンク元となるノードは「ソースノード」と呼ばれ、リンク先となるノードは「ターゲット ノード」と呼ばれます。
リンクの太さは「重み付け」とも呼ばれ、一般に、集計値または指標を表します。指標値が高いほど、リンクの太さが増し、重み付けが高くなります。
サンキーグラフの例
以下のサンキーグラフは、デフォルトのスタイル設定を使用して国間のルート数を示しています。
ノードは、[到着] と [出発] の 2 つのディメンションに基づく国です。ノード間を流れるリンクでは、[レコード数] 指標が [重み付け] 指標として表示されます。データセット内の [到着] と [出発] の値が対応しているため、データはマルチステージのサンキーグラフとしてレンダリングされます。
サンキーグラフを操作するには、以下の 2 つの方法があります。
- 特定のリンクとノードをサンキーグラフで選択して、両者の関係をハイライト表示できます。
- リンクにカーソルを合わせてツールチップを表示し、リンクに関する詳細情報を確認できます。
要件
サンキーグラフでは以下の要素が必要になります。
- 以下の 2 つのディメンション:
- データの送信先(別名「ターゲット」)となるノードを表すディメンション
- データの送信元(別名「ソース」)となるノードを表すディメンション
- ノード間の重み付け(リンクの太さ)を示す 1 つの指標
グラフの設定
新しいグラフを追加するか、既存のグラフを選択します。次に、右側の [プロパティ] パネルを使用して、グラフの [設定] および [スタイル] タブのプロパティを設定します。
データソース
データソースはコンポーネントと基になるデータセットを接続します。
- グラフのデータソースを変更するには、現在のデータソース名をクリックします。
- データソースを表示または編集するには、 をクリックします(このアイコンを表示するには、閲覧権限以上の権限が必要です)。
- 複数のデータソースからのデータを 1 つのグラフに表示するには、[+ データの統合] をクリックします。データの統合機能の詳細
デフォルトの期間
デフォルトの期間のプロパティでは、個々のグラフの期間を設定できます。
デフォルトの期間のオプション
自動 | グラフのデータソースで設定されているデフォルトの期間を使用します。 |
カスタム | カレンダー ウィジェットを使用して、グラフのカスタムの期間を選択できます。 |
データ比較タイプ | 選択した期間の比較データを表示します。 |
ディメンション
ディメンションとは、データのカテゴリのことです。ディメンション値(ディメンションに含まれるデータ)は、名前や説明など、カテゴリの特性を表します。
重み付けの指標
重み付けの指標の値は、ノード間のリンクの太さを示します。この値が大きいほど、リンクの太さが増します。サンキーグラフでは、少なくとも 1 つの指標が必要です。
指標は、ディメンションに含まれる要素を測定し、グラフの数値目盛りとデータ系列を指定します。
指標は、基盤となるデータセットから算出された集計値、または COUNT()
、SUM()
、AVG()
などの集計関数を暗黙的または明示的に適用した結果を示します。指標自体には定義済みの一連の値がないため、ディメンションの場合とは異なり、指標でグループ化することはできません。
行数制限
[行数制限] では、可視化のクエリに含まれるレコード数を設定します。必要に応じて、プルダウン メニューから最大 5,000 行を選択できます。
クロス フィルタリング オプション
[グラフ インタラクション] セクションの [クロス フィルタリング] が有効な場合は、[クロス フィルタリング オプション] プルダウン メニューからオプションを選択して、ユーザーが可視化で選択したノードまたはリンクで、レポート内の他のグラフをフィルタできます。
Google アナリティクスのセグメント
このオプションは、ユニバーサル アナリティクスをデータソースとするグラフに表示されます。
セグメントはアナリティクスのデータの一部です。Looker Studio のグラフにセグメントを適用すると、Looker Studio のレポートと Google アナリティクスのレポートで同じデータが表示されるようになります。詳しくは、Looker Studio でのアナリティクスのセグメントの使用についてご確認ください。
グラフ インタラクション
[グラフ インタラクション] セクションの [クロス フィルタリング] オプションを使用すると、1 つのグラフを操作し、その操作内容をレポート内の他のグラフにフィルタとして適用できます。グラフに対してクロス フィルタリングが有効になっている場合、そのグラフを以下の 2 つの方法で操作することでレポートをフィルタできます。
- グラフ内で 1 つ以上のディメンション値をクリックする。
- 時系列の折れ線グラフや面グラフでマウスをドラッグまたは「ブラッシング」する。
サンキーの可視化の色は、以下のオプションで設定します。
単一色 | 同じ色のさまざまな濃淡で値を表示します |
ノードの順序 | 重み付け指標の値が反映されているノードサイズ順に値を表示します |
ディメンション値 | [ディメンションの色の値を管理] メニューから割り当てた色でディメンションの値を表示します |
テキスト
サンキーグラフに表示される値のラベルの表示形式を設定します。各オプションでは、以下の項目を指定できます。
フォントの色 | カラーパレット ポップアップから値のラベルの色を指定します。 |
フォントサイズ | 一連のプルダウン メニュー オプションから、値のラベルのサイズをピクセル単位で指定します。 |
フォント ファミリー | 一連のプルダウン メニュー オプションから、値のラベルのフォント ファミリーを指定します。 |
太字 |
[太字] チェックボックスをオンにすると、値のラベルが太字で表示されます。 |
リンク
[リンク色のモード] プルダウン メニューと [反復処理] プルダウン メニューでは、サンキーグラフ内のノード間を流れるリンクの表示形式を設定します。
- [リンク色のモード] プルダウン メニューには、サンキーグラフでのリンクの表示方法を選択できるオプションがいくつか用意されています。
デフォルト | 灰色のリンクと、[配色] セクションで指定したオプションでノードを表示します |
ソースカラー | ソースノードと同じ色でリンクを表示します |
ターゲット カラー | ターゲット ノードと同じ色でリンクを表示します |
グラデーション | ソースノードの色とターゲット ノードの色の間のカラー グラデーションでリンクを表示します |
- [反復処理] プルダウン メニューでは、読みやすさを考慮して、ノードの配置を指定する数値を選択できます。選択した数値が大きいほど、複雑なサンキーのレイアウトが改善します。
ノード
[ノードの太さ] と [ノードのパディング] のオプションでは、サンキーグラフでのノードの表示形式を設定します。
- [ノードの太さ] プルダウンを使用すると、各ノードの太さを指定できます。数値が大きいほど、ノードの太さが増します。
- [ノードのパディング] プルダウンを使用すると、各ノードの周りのパディングを指定し、リンク間の間隔を調整することができます。数値が大きいほど、ノードがコンパクトになり、リンク間の間隔が広くなります。
データの欠落
時間ディメンションにデータが欠落している場合は、このオプションが表示されます。Looker Studio では、3 つの方法でこの状況に対処できます。
注: このオプションは、棒グラフには影響しません。ただし、「ゼロとして扱う」オプションは、トレンドラインに影響を及ぼします。
ゼロとして扱う | このオプションを選択すると、データが欠落している日付については線の位置がゼロにまで下がります。これはデフォルトのオプションです。 |
線を途切れさせる | このオプションを選択すると、データが欠落している場合は、データ系列が途切れて表示されます。 |
線形補間 | このオプションを選択すると、欠落したデータの両側にあるデータポイントを結合して系列が作成されます。 |
背景と枠線
グラフの背景コンテナの表示形式を設定します。
背景 | グラフの背景色を設定します。 |
枠線の角丸半径 | グラフの背景に角丸の枠線を追加します。半径を 0 にすると、背景の角が 90° になります。枠線の角丸半径を 100° にすると、角が丸くなります。 |
不透明度 | グラフの不透明度を設定します。不透明度を 100% に設定すると、対象物がグラフの背後に隠れます。0% に設定すると、グラフが非表示になります。 |
枠線の色 | グラフの枠線の色を設定します。 |
枠線の太さ | グラフの枠線の太さを設定します。 |
枠線スタイル | グラフの枠線のスタイルを設定します。 |
枠線に影を付ける | グラフの下側と右側の枠線に影を追加します。 |
グラフのヘッダー
グラフのヘッダーでは、データのエクスポート、グラフの並べ替えなど、グラフに対してさまざまな操作を実行できるほか、以下のオプションを使用できます。
カーソルを合わせて表示(デフォルト) | グラフのヘッダーにカーソルを合わせると、縦に 3 つ並んだ点が表示されます。これらの点をクリックしてヘッダーのオプションにアクセスします。 |
常に表示 | ヘッダーのオプションを常に表示します。 |
表示しない | ヘッダーのオプションを表示しません。レポートの閲覧者は、いつでもグラフを右クリックしてオプションにアクセスできます。 |
色 | グラフのヘッダーのオプションの色を設定します。 |