このチュートリアルは、Looker Studio を使って BigQuery の GEOGRAPHY
データを可視化しようとしている方を対象とするものです。このチュートリアルをすべて終えるには、BigQuery 課金プロジェクトが必要になります。SQL の書き方に関する知識は不要で、一般公開されているデータセットを使用できます。
目標
このチュートリアルでは、ワシントン州の賃貸物件の値ごろ感を表すレポートを作成します。具体的には Google マップを使用して、一般公開の BigQuery データセットの GEOGRAPHY
データを可視化します。
始める前に
新しい空のレポートを作成する
- Looker Studio にログインします。
- [作成] をクリックして、[レポート] を選択します。
- [データのレポートへの追加] パネルで [BigQuery] を選択します。
- 左側のナビゲーションで [カスタムクエリ] を選択します。
- 課金プロジェクトの ID を選択するか入力します。
- [カスタムクエリを入力] で、次の SQL クエリを貼り付けます。
select ct.state_fips_code, ct.county_fips_code, c.county_name, ct.tract_ce, ct.geo_id, ct.tract_name, ct.lsad_name, ct.internal_point_lat, ct.internal_point_lon, ct.internal_point_geo, ct.tract_geom, acs.total_pop, acs.households, acs.male_pop, acs.female_pop, acs.median_age, acs.median_income, acs.income_per_capita, acs.gini_index, acs.owner_occupied_housing_units_median_value, acs.median_rent, acs.percent_income_spent_on_rent, from `bigquery-public-data.geo_census_tracts.census_tracts_washington` ct left join `bigquery-public-data.geo_us_boundaries.counties` c on (ct.state_fips_code || ct.county_fips_code) = c.geo_id left join `bigquery-public-data.census_bureau_acs.censustract_2018_5yr` acs on ct.geo_id = acs.geo_id
[追加] をクリックし、このデータをレポートに追加します。
レポートに Google マップを追加する
- レポートページの表を削除します。
- [グラフを追加] をクリックします。
- [Google マップ] セクションで [塗り分けマップ] をクリックします。
地図を設定する
- [地域] セクションで [ディメンションが無効です] をクリックし、[geo_id] を選択します。
- このフィールドが国勢調査の個々の地域を識別します。
- [地理空間フィールド] セクションで [指標を追加] をクリックし、[tract_geom] を選択します。
- このフィールドには、表示するポリゴンを定義する BigQuery
GEOGRAPHY
データが含まれます。
- このフィールドには、表示するポリゴンを定義する BigQuery
この地図は次のようになります。
郡のフィルタを追加する
- ツールバーで [コントロールを追加] をクリックします。
- [プルダウン リスト] を選択します。
- [コントロール] フィールドとして [county_name] を設定し、[デフォルトの選択] で「King」と入力します。
これで、King 群の全ポリゴンが表示されます(シアトルも含まれます)。
地図のスタイルを設定する
地図のデフォルトのカラー指標は [レコード数] です。別の指標を選択することもできます。
[色の指標] セクションで [percent_income_spent_on_rent] を選択します。
地図を操作する
有効にしたオプションに応じて、地図をズームしたりパンしたりして調査地域のデータを確認できます。たとえば、シアトルの大学区に住む人々は所得の半分近くを家賃に充てています。
ツールチップを変更する
地図にカーソルを合わせるとツールチップに「geo_id
」と表示されますが、この情報はあまり意味を持ちません。
[ツールチップ] ディメンションを変更すると、より有意義なツールチップをユーザーに表示できます。
- 右上の [編集] をクリックします。
- 編集する地図を選びます。
- [ツールチップ] セクションで、[lsad_name] を選択します。
- このフィールドには、調査地域の名前(人が読める形式)が含まれます。
地図にスタイルを追加する
地図の見た目は [スタイル] タブでカスタマイズできます。たとえば、塗りつぶしの不透明度を 80% に上げたり、カラー グラデーションを青から赤に変えたりできます。
作業完了!
これで、Looker Studio 内で BigQuery GEOGRAPHY
データを可視化する Google マップの作成が完了しました。
関連資料
- Google BigQuery に接続する
- BigQuery 一般公開データセット(地理ポリゴンデータを含む複数のデータセット)
- Google マップのリファレンス
- BigQuery 地理関数