Android のバージョンが上がるごとに、セキュリティとパフォーマンスが改善され、Android 全体のユーザー エクスペリエンスが向上します。各アプリは、それぞれマニフェスト ファイル内で targetSdkVersion
を指定します(対象 API レベルとも呼ばれます)。この値は、各種 Android バージョンにおいてアプリをどのように動作させるのかを示します。
最新の API レベルを対象にするようアプリを設定することで、ユーザー側のセキュリティ、プライバシー、パフォーマンスが向上します。また、対象より古いバージョン(minSdkVersion
まで)の Android でもアプリは動作します。
Google Play では、Android と Google Play のユーザーに安全な利用環境を提供するため、すべてのアプリに下記の対象 API レベル要件を遵守することを義務付けています。
定義
新しいアプリ | Play ストアでまだ公開されていないアプリ(最新のアプリなど)。 |
アプリのアップデート | Play ストアですでに公開されているアプリの新しいバージョン。 |
既存のアプリ | アップデートが配信されていない公開中のアプリ。 |
要件
Android OS のバージョン |
Google Play アプリがこの API レベルを対象とすることが義務付けられる時期 | ||
新しいアプリ | アプリのアップデート** | 既存のアプリ | |
Android 12(API レベル 31) |
2022 年 8 月 1 日 |
2022 年 11 月 1 日 |
2023 年 11 月 1 日 |
Android 11(API レベル 30) |
2021 年 8 月 2 日 |
2021 年 11 月 1 日 |
2022 年 11 月 1 日 |
ヒント: 上記要件を遵守するようアプリの対象 API レベルを変更する方法の技術的なガイダンスについては、移行ガイドをご覧ください。
Wear OS アプリの要件
Android OS のバージョン |
Wear OS アプリがこの API レベルを対象とすることが義務付けられる時期 | ||
新しいアプリ | アプリのアップデート** | 既存のアプリ | |
Android 11(API レベル 30) |
2022 年 8 月 1 日 |
2022 年 11 月 1 日 |
要件なし |
Android 10(API レベル 29) |
要件なし |
||
Android 9(API レベル 28) |
2019 年 8 月 1 日 |
2019 年 11 月 1 日 |
**デベロッパーが移行に時間をかけられるよう、アプリのアップデートについては、新しいアプリよりも要件を遵守するための期間を数か月延長しています。
アプリへの潜在的な影響
アプリが義務付けられている対象 API レベルを遵守していない場合は、以下のような影響を受ける可能性があります。
アプリ |
影響 |
新しいアプリ |
対象 API レベル要件を遵守していない App Bundle を Google Play Console で公開することはできません。 |
アプリのアップデート |
対象 API レベル要件を遵守していない App Bundle や APK を Google Play Console で送信することはできません。 |
既存のアプリ |
アプリの対象 API レベルよりも新しい Android OS バージョンを搭載しているデバイスを利用している新規ユーザーには、Google Play にアプリが掲載されません。つまり、新規ユーザーは Google Play でアプリを見つけたりインストールしたりできません。 そのアプリを以前に Google Play からインストールしたユーザーは、引き続きアプリを検索、再インストール、使用できます。新しい Android デバイスに移行した場合も、引き続きそのアプリにアクセスできます。 |
デベロッパーが移行に時間をかけられるよう、アプリのアップデートについては、新しいアプリよりも要件を遵守するための期間を数か月延長しています。
よくある質問
既存のすべてのアプリに対応するために今回の更新を適用するのに時間がかかる場合は、どうすればよいですか?
この期間の延長は新しいアプリや新しいアプリのアップデートには適用されません。