アプリの品質とリーチを確認して理解する

Google Play Console の [リーチとデバイスの概要] ページ([リリース] > [リーチとデバイス] > [概要])を使用すると、アプリのユーザーと問題の分布に関する情報にアクセスできます。この情報は、どのようなデバイス仕様向けにビルドするか、どの地域をターゲットにするか、どのようなテストや最適化を計画するかについて、より適切な意思決定を行うのに役立ちます。また、[属性の詳細] ページで、個々の属性をより詳しく確認することもできます。

この記事では、この 2 つのページでさまざまなフィルタを使用する方法と、使用可能な指標の定義について説明します。

リーチとデバイスの概要

[リーチとデバイスの概要] ページ([リリース] > [リーチとデバイス] > [概要])では、ユーザーまたは問題(品質)に関する 2 つの指標を選択して比較することができます。使用可能な指標とその定義の最新のリストについては、下記の指標の定義をご覧ください。

ページの上部にあるスコアカードには、アプリに関する指標の集計値が表示されます。ユーザーの指標と問題(品質)の指標がそれぞれ [統計情報]、[Android Vitals] と並んでおり、Google Play Console のこれらのページにスコアカードから移動できます。

ページの本体には、選択した指標のデバイス属性別の内訳と傾向の推移が表示されます。また、データがある場合は、状況を把握できるように、類似アプリの中央値データも表示されます。このページには、デフォルトでそのアプリの上位 3 つの属性が表示されます。たとえば、Android の上位 3 バージョンでのインストール ベースとクラッシュ率、上位 3 つの RAM 値での ANR(アプリケーション応答なし)発生率とクラッシュ発生率などです。

概要をカスタマイズする

[リーチとデバイスの概要] ページで表示される項目は、次のようなさまざまな方法でカスタマイズできます。

1. 指標を確認して更新する

フィルタを使用して指標を変更できます。ユーザーに関する指標と品質に関する指標を同時に表示すると、デバッグや最適化について投資判断を行う際に便利です。

2. 国 / 地域のフィルタを適用する

ページの上部にあるフィルタバーを使用して、関心のある地域をフィルタできます。選択したフィルタは、ページ上のすべてのグラフとデータに適用されます。

3. 類似アプリのグループを選択または変更する

ユーザーと品質に関するデータを表示する際に参照するアプリのグループを選択することで、自社アプリのデータと比較したり、まだリリースしていないタイトルの計画を立てたりできます。

  • 注: 類似アプリのデータは一度に 1 つの国についてのみ使用できます。2 つ以上の国を選択した場合、類似アプリの比較は表示されません。詳しくは、下記のピア ベンチマークをご覧ください。

4. 関心のある属性を開く、または非表示にする

ページの右側にある上下の矢印をクリックすると、属性を開いたり閉じたりできます。

[リーチとデバイスの概要] ページには、属性の上位 3 つの値のみが表示されます。さらにフィルタしたり表示したりするには、選択した属性の [探す] をクリックして [属性の詳細] ページを開きます。

インストール ベースのグラフ

[インストール数] グラフには、アプリのインストール ベース別に各属性の上位 3 つの値が表示されます。選択した類似アプリのグループの対応する値も表示されます。

棒グラフにカーソルを合わせると、アプリとその類似アプリのインストール ベースの分布が表示され、アプリの絶対的なインストール ベースも表示されます。

インストール ベースの推移

[インストール ベースの推移] グラフには、アプリのインストール ベース別に各属性の上位 3 つの値が表示されます。それらの値について、選択した期間における履歴も表示されます。

グラフにカーソルを合わせると、アプリのインストール ベースの分布と、その属性の累積のインストール ベースが表示されます(アプリケーション バイナリ インターフェース(ABI)は除く)。

品質(問題発生率)のグラフ

[品質(問題発生率)] グラフには、アプリのクラッシュ発生率または ANR 発生率別に各属性の上位 3 つの値が表示されます。選択した類似アプリのグループの対応する値も表示されます。問題発生率は、選択した期間(最大 90 日間)について計算されます。詳しくは、下記の指標の定義をご覧ください。

棒グラフにカーソルを合わせると、アプリとその類似アプリの問題発生率が表示されます。

品質(問題発生率)の推移

[品質(問題発生率)の推移] グラフには、アプリのクラッシュ発生率または ANR 発生率別に各属性の上位 3 つの値が表示されます。それらの値について、選択した期間における履歴も表示されます。アプリの平均の問題発生率も表示されるため、上位の属性を比較することもできます。なお、問題発生率は 90 日間のみ表示されます(Android Vitals と同じです)。

棒グラフにカーソルを合わせると、選択した属性でのアプリの問題発生率と、全体の問題発生率が表示されます。

属性の詳細

[リーチとデバイスの概要] ページで属性の横にある [探す] をクリックすると、選択した属性の [属性の詳細] ページが表示されます。[属性の詳細] ページには、リーチの問題をより詳しく理解するための追加の機能があります。画面上部にある切り替えボタンを使用すると、[リーチとデバイスの概要] ページに戻らずに、注目する属性を変更できます。

[属性の詳細] ページをカスタマイズする

[リーチとデバイスの概要] ページでは、すべての属性について、選択した指標の上位 3 つの値が表示されます。これに対し、[属性の詳細] ページでは、一度に 1 つの属性だけが表示されます。ページの上部にある属性選択ツールを使用して、表示する属性を選択できます(デフォルトでは [インストール数] と [クラッシュ発生率] が選択されています)。選択ツールには、属性ごとに選択した指標の値が並べ替え可能な列として表示され、選択しやすくなっています。

選択した内容は [属性の詳細] ページ全体に適用されます。詳細ページから移動すると、選択内容がリセットされます。

問題の絶対数と問題発生率を表示する

問題の指標を選択すると、[属性の詳細] ページのグラフで、問題のあるセッションの総数が右側の Y 軸に表示されます。これにより、問題発生率だけでなく、現在のユーザーベースも考慮して、ユーザーに対する問題の絶対的なスケールを把握することができます。

データ表

データ表には上位のグループで選択した属性が表示され、下部のセクションには使用可能なその他の値が表示されます。任意の列をキーにして並べ替えることができます。並べ替えを行うと、各セクション内の順序が変わります。

累積グラフまたは個別グラフを表示する

インストール データの推移を示すグラフは、個別と累積の 2 通りの方法で表示できます。個別表示では各値が別々にプロットされます。累積表示ではインストール データの集計の推移が表示されるため、デバイスの仕様に関する意思決定を行う際に役立ちます。

自社アプリのデータのみを表示したい場合は、グラフで比較データを非表示にできます。この機能は、自社アプリのデータの傾向に注目する場合に便利です。

エクスポート

[エクスポート] をクリックすると、各指標の時系列データを CSV ファイルとしてエクスポートできます。

リーチとデバイスのデータを理解する

指標の定義

ユーザーに関する指標(アプリ、類似アプリの中央値、Google Play)

インストール ベース:

  • アプリまたは類似アプリ: アプリがインストールされているアクティブなデバイスの数。アクティブなデバイスとは、過去 30 日間に 1 回以上オンになったデバイスです。直近の 1 日のデータが表示されます。データは毎日更新されます。
  • Google Play(一部の Play パートナーのみ利用可能): 過去 28 日間に 1 回以上オンになった Google Play デバイスの数。このデータは Google Play のすべてのアプリが対象になっており、お客様のアプリだけを対象にするものではありません。直近の 1 日のデータが表示されます。データは 28 日間ごとに更新されます。

Google Play データを参照する際に、いくつかの状況では正確な数字が提供されない場合があります。この場合、データは次の 2 つの方法のいずれかで表示されます。

  • 範囲として表示。
  • 1(最低)~5(最高)の階層として表示(各層の「幅」は同じ)。たとえば、階層 5 のシステム オン チップ(SoC)は、階層 2 の SoC よりもインストール ベースが高くなります。階層化されたデータは、パーセントの値と直接比較できないため、アプリまたは類似アプリのデータに対する第二 Y 軸に表示されます。

問題の指標(アプリと類似アプリの中央値):

 

注: 期間フィルタを使用すると、問題の指標は変化しますが、ユーザーに関する指標は変化しません。期間フィルタは、スコアカードの [前の期間との比較] 指標や時系列グラフにも影響を与えます。

グラフに表示されるデータを理解する

指標 グラフの Y 軸 グラフのツールチップ
ユーザーに関する指標
インストール ベース インストール ベース(%): 合計インストール ベースに対する割合として計算される
  • インストール ベース(%)- アプリ、類似アプリの中央値、Google Play
  • インストール ベース(#)- アプリ
問題の指標
クラッシュ発生率
  • 左軸: クラッシュ発生率(%)- アプリと類似アプリの中央値
  • 右軸(属性の詳細): クラッシュが発生したセッション(#)- アプリ
  • クラッシュ発生率(%)- アプリと類似アプリの中央値
  • クラッシュが発生したセッション(#)- アプリ
ANR 発生率
  • 左軸: ANR 発生率(%)- アプリと類似アプリの中央値
  • 右軸(属性の詳細): ANR が発生したセッション(#)- アプリ
  • ANR 発生率(%)- アプリと類似アプリの中央値
  • ANR が発生したセッション(#)- アプリ

属性とフィルタ

[リーチとデバイスの概要] ページと [属性の詳細] ページでは、以下の項目が使用されます。フィルタとして使用できる項目、属性として使用できる項目、両方に使用できる項目があります。

  • 国 / 地域: デバイスが検出された場所。ユーザーの Google Play アカウントの国とは異なる場合があります。ユーザーがアプリをインストールできるかどうかと、どのバージョンを入手するかは、デバイスの現在地ではなく、Google Play アカウントの国によって決まりますので、ご注意ください。
  • Android のバージョン: デバイスから報告された Android の現在のバージョン。
  • RAM: デバイスの合計メモリ。RAM 範囲については、下限は含まれますが、上限は含まれません。詳細
  • システム オン チップ: デバイスの CPU や GPU を含む部品の集積回路。デバイスから報告されます。
  • CPU: 中央処理装置。
  • GPU: グラフィックス プロセッシング ユニット。
  • OpenGL ES バージョン: 2D および 3D グラフィックス用のクロス プラットフォームのグラフィックス API。サポートされる最高バージョンが報告されます。デバイスは OpenGL ES と Vulkan の両方をサポートできます。詳細
  • Vulkan のバージョン: 3D グラフィックス用のクロス プラットフォーム API。サポート対象の最大バージョンです。デバイスは OpenGL ES と Vulkan の両方をサポートできます。詳細
  • ABI: アプリケーション バイナリ インターフェース(ABI)の略。デバイスの CPU でサポートされる命令セットを定義します。デバイスは 1 つ以上の ABI をサポートできます。詳細
  • 画面サイズ: 画面の「最小幅」に対する密度非依存ピクセル数で測定し、xsmall~xlarge の値に変換します。詳細
  • 画面密度(DPI): 画面の物理領域内に含まれるピクセルの数。dpi(1 インチあたりのドット数)で表されます。これは、解像度(画面の総ピクセル数)とは異なります。詳細

注:

  • [ABI] を除いて、上記の項目はすべて単一の値です。つまり、各デバイスモデルは、上記の項目について一度に 1 つの値のみを保持できます。
  • 時間が経つと変化する可能性のある属性の場合、データで報告されるバージョンは、常に最新のバージョンです。

選択した期間を変更する

期間のプルダウン フィルタで選択範囲を変更すると、以下の項目に影響を与えます。

  • 問題の指標を計算する期間
  • スコアカードの [前の期間との比較] 指標
  • 時系列グラフに表示される期間の長さ
    • ユーザーに関する指標は、アプリの全期間について表示できます
    • 問題の指標は、過去 90 日間についてのみ表示できます(Android Vitals と同じ)

ピア ベンチマーク

詳しくは、Google Play Console の類似アプリのグループとベンチマークの比較をご覧ください。


 

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