クライアント センター(MCC)アカウントの自動化ルールについて

指定した条件に基づいてクライアント アカウントを自動的に変更する自動化ルールを作成すると、入札単価、予算、広告ステータスを効率的に管理できます。

この記事では、MCC アカウントにおける自動化ルールの使用方法について説明します。

仕組み

定期的に手動で行っている作業がある場合は、自動化ルールで実施したい作業をまとめておきます。自動化ルールはさまざまな用途に使用することができます。次のような例が挙げられます。

  • 特別なイベントに合わせた広告の掲載スケジュールを設定する
  • 成果の低い広告やキーワードを一時停止する
  • 予算を調整したり、毎週決まった曜日の予算を設定したりする
  • 最初のページに広告が表示されるようにキーワードの入札単価を引き上げる

MCC アカウントでは、ルールを 1 ユーザーにつき最大 100 個まで有効にして、最大 1,000 件のアカウントに適用することができます。有効なルールとは、ルールのステータスが「有効」で、すでに実行済みの「1 回限り」型のルールではないものを指します。

MCC アカウントで自動化ルールを作成する方法

ルールの作成や管理を行うには、ツールアイコン ツールアイコン をクリックして、[一括操作] の下の [ルール] を選択します。

以下、ルール作成の手順を具体例で説明します。この例では、キーワードの入札単価を、ページ上部に広告を表示するための推奨値まで引き上げるルールを作成し、毎日実行されるよう設定します。また、最適化を要するキーワードへの費用投入が増えてしまわないよう、入札単価引き上げの対象を、品質スコアが 6 以上のキーワードに限定します。

  1. Google 広告の管理画面でツールアイコン ツールアイコン をクリックします。
  2. セクション メニューの [一括操作] プルダウンをクリックします。
  3. [ルール] をクリックします。
  4. プラス記号 を選択して、新しいルールを作成します。
  5. 作成するルールのカテゴリを選択します(ここでは [キーワードのルール] を選択)。
  6. メニューからルールの種類を選択します(ここでは [キーワードの入札単価を変更する] を選択)。
  7. ルールを適用するアカウントに設定されている通貨を選択します。通貨は、ルールごとに 1 つのみ選択できます。
  8. ルールで実施するアクションを設定します(ここでは [入札単価を推定入札単価(ページ上部)に引き上げる] を選択)。
  9. 必要な場合は、入札単価の上限を指定します。
  10. [要件] セクションで [+ 追加] をクリックし、適切な条件を指定します(ここでは [品質スコア] を選択し、条件を >= 6 に設定)。
  11. [頻度] メニューから、ルールの実施頻度(毎日、毎週、あるいは特定の日時に 1 回限りなど)と、ルールによる判定の対象にする期間を指定します。ルールの適用は、MCC に設定されているタイムゾーンの時間に従って行われます。クライアント アカウントのタイムゾーンではありませんので、タイムゾーンの異なるクライアント アカウントを管理している場合はご注意ください。自動化ルールのタイムゾーンの詳細
  12. ルール実行時の通知方法を選択します。
  13. ルールを適用するアカウントを選択します。ここで選択できるのは、前の手順で選択した通貨を使用しているアカウントだけです。
  14. ルールの名前を指定します。
  15. [プレビュー] ボタンをクリックして、ルールの設定内容に間違いがないか確認します。プレビューでは、ルールの適用時刻がクライアント アカウントのタイムゾーンで表示され、最初に選択したアカウントへのルールの適用結果を確認することができます。プレビューにより実際に変更が行われることはありません。
  16. [保存] をクリックします。
  17. 既存のルールの管理も同じページで行います([ツール]、[一括操作]、[ルール] の順に選択)。[自動化ルール] タブに既存のルールの一覧が表示されており、ステータス アイコンをクリックして一時停止、有効化、削除ができるほか、[アクション] 列から編集することが可能です。ルールの管理の詳細
  18. ルールが実行されると、その都度 [ルールの履歴] タブの表にエントリが追加されます(同じく [ツール]、[一括操作]、[ルール] の順に選択後、該当タブをクリック)。この表にはルールの実行ごとの詳細が表示されており、影響を受けたアカウントやステータスも確認できます。

複数のアカウントに適用するルールの通貨とタイムゾーンの設定

通貨の選択

複数のアカウントを管理している場合は、作成するルールごとに通貨を 1 つ選択する必要があります。通貨を選択すると、それ以外の通貨を使用しているアカウントは [アカウント] ボックスにグレーで表示され、そのルールでは選択できなくなります。

たとえば、ルールの通貨にユーロを選択した場合、[アカウント] ボックスで選択できるのはユーロを使用しているアカウントのみとなります。

タイムゾーンと複数のアカウント

ルールの適用は、MCC アカウントのタイムゾーンを基準に行われます。選択中のアカウントのタイムゾーンではありませんので、タイムゾーンの異なるアカウントを管理している場合はご注意ください。

たとえば、MCC アカウントのタイムゾーンが米国太平洋時間に設定されていて、クライアント アカウントのタイムゾーンがそれより 3 時間先行する米国東部時間に設定されているとします。クライアント アカウントでは、東部時間の月曜日午前 9 時から靴のセールを行っており、MCC アカウントで「靴 セール」というテキストが含まれるすべての広告を有効にするルールを作成しようと考えています。ここで、月曜日午前 9 時に適用されるルールを MCC で設定すると、このルールは太平洋時間の午前 9 時に適用されます。これは、東部時間では午後 12 時です。

タイムゾーンの設定で特に注意が必要なのは、ルールの頻度設定で指定した時刻が、時差によって MCC アカウントと子アカウントとで別の日付になる場合です。

MCC アカウントのタイムゾーンが東部時間で、子アカウントのタイムゾーンが太平洋時間である場合に、毎日午前 1 時に前日のデータを処理するルールを作成したとします。ルールの適用タイミングは MCC アカウントのタイムゾーン準拠ですが、その際に使用されるのはクライアント アカウントのデータです。この場合、MCC アカウントのタイムゾーンで午前 1 時、つまりクライアント アカウントにとっては午後 10 時にルールが適用されることになり、その時点でクライアント アカウントにとって「前日」のデータが使用されるため、MCC アカウントから見ると 2 日前のデータが使用される結果となります。このように、「前日」のデータに基づいてルールを適用するつもりでも、タイムゾーンによって「前日」の定義が変わってしまう場合があります。

毎日適用するルールを作成。次の時刻に適用される クライアント アカウントのタイムゾーンでは次の時刻に適用される ルールで使用されるデータ
東部時間の金曜日午前 1 時 太平洋時間の木曜日午後 10 時 太平洋時間の水曜日

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