拡張コンバージョン(ウェブ向け)タグの診断レポートについて

拡張コンバージョンは、より正確なコンバージョン測定を可能にする機能です。この機能は既存のコンバージョン タグを補完するもので、自社のウェブサイトで取得した顧客データをハッシュ化し、プライバシーに配慮した方法で送信できるようにします。このハッシュ化された顧客データは、ログイン ユーザーの Google アカウントのハッシュ化された顧客データと比較され、広告イベントに関連付けられることによって、キャンペーン コンバージョンの測定を後押しします。

Google タグ マネージャーを使った拡張コンバージョンの導入または Google タグを使った拡張コンバージョンの導入を済ませた後の動作確認に役立つのが、拡張コンバージョン タグの診断レポートです。診断レポートでは、拡張コンバージョンの設定に関する問題を特定および診断できます。

仕組み

拡張コンバージョン タグの診断レポートでは、拡張コンバージョン タグの設定の状態を診断し、コンバージョン データをどれだけ効率的に回収できているかを把握できます。

コンバージョン ページで拡張コンバージョン タグの診断レポートを確認する

注: 以下の手順は、2024 年にすべての広告主様にご利用いただけるようになる、新しい Google 広告ユーザー エクスペリエンスの一部です。以前のバージョンの Google 広告を現在もお使いいただいている場合は、クイック リファレンス マップを確認するか、Google 広告の上部にあるナビゲーション パネルの検索バーを使って、お探しのページを検索してください。
  1. Google 広告の管理画面で [目標] アイコン Goals Icon をクリックします。
  2. セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
  3. [概要] をクリックします。
  4. 表で、確認するコンバージョン アクションをクリックします。
  5. 上部のナビゲーション メニューで [診断] を選択します。
注: コンバージョン アクションのいずれかで拡張コンバージョンに問題がある場合、そのコンバージョン アクションのトラッキング ステータスは [拡張コンバージョンを確認してください] になります。このステータスにカーソルを合わせ、[診断ページに移動] をクリックすると、「コンバージョン診断レポート」が表示され、潜在的な問題を診断できます。

診断レポートのステータスについて

診断レポートの上部に、拡張コンバージョンの全体的な設定ステータスを示す次のいずれかのステータス メッセージが表示されます。

  • 拡張コンバージョンを記録しています: 拡張コンバージョンを記録しており、大きな問題は検出されていません。
  • 拡張コンバージョンは使用されていません: 拡張コンバージョンを有効にするために必要な、顧客データに関する規約に同意していません。[顧客データに関する規約を表示] をクリックして、規約を確認して同意してください。
  • 拡張コンバージョンのデータを受信するため待機しています: 拡張コンバージョンは有効になっていますが、データを受信していません。データの受信後、ステータスが反映されるまでに最大で 48 時間かかります。実装が完了してから 48 時間が経過してもステータスが変化しない場合は、Google Ads API の拡張コンバージョンについての手順に沿って設定したことをもう一度ご確認ください。
  • 設定の問題が検出されました: 拡張コンバージョンの設定に問題があります(詳しくは下記をご覧ください)。
  • 最近のコンバージョン データがないため処理できません: 過去 7 日間に記録されたコンバージョンがありません。キャンペーンが有効になっており、コンバージョン アクションのタグが設定されたウェブページに、広告がユーザーを誘導していることを確認してください。

診断レポートに表示されるアラートを理解して修正する

拡張コンバージョンの設定に問題がある場合は、以下のアラートが 1 つ以上表示されます。いずれかのアラートが表示された場合は、以下の手順に沿って修正します。

: 診断レポートに表示されるアラートは、過去 1 日間のデータに基づいて作成されます。ただし、過去 1 日間のデータが十分にない場合は、過去 7 日間のデータに基づいて作成されます。過去 7 日間のコンバージョン数が極端に少ない(コンバージョン数が 20 未満)場合は、実装ステータスを適切に把握できないため、アラートは表示されません。拡張コンバージョンは、週に 20 回以上のコンバージョン(オーガニック コンバージョンと広告経由コンバージョンを含む)を獲得している広告主様向けです。
自動設定に加え、ページはめ込みコードによる実装を行って、成果を高めましょう

自動メソッドを使用した拡張コンバージョンを設定しているものの、ウェブサイト タグのページ埋め込みコードまたは API を使用して、拡張コンバージョンを手動で実装することで、より多くのメリットを得られる可能性がある場合に表示されます。

  1. これを修正するには、次のいずれかのガイドを使用して、拡張コンバージョンを手動で設定します。
拡張コンバージョンは使用されていません

拡張コンバージョンを有効にするには、次の方法で顧客データに関する規約に同意していただく必要があります。

  1. Google 広告の管理画面で [目標] アイコン Goals Icon をクリックします。
  2. セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
  3. [設定] をクリックします。
  4. [顧客データに関する規約] をクリックします。
  5. 規約を確認して同意します。
  6. [保存] をクリックします。

顧客データに関する規約に同意する前に送信されたデータは処理されません。

ユーザーデータ フィールドがありません

一部のコンバージョンに拡張コンバージョン データ フィールドが含まれていません。つまり、コンバージョン タグが配信されたときに、拡張コンバージョン パラメータが送信されてない可能性があります。コンバージョン タグが存在するすべてのページで、拡張コンバージョンが正しく設定されていることをご確認ください。

Google Tag Assistant を使って各コンバージョン ページをテストし、拡張コンバージョン パラメータが送信されているかどうかを判断できます。詳しくは、Google Tag Assistant で拡張コンバージョンの実装を確認する方法をご確認ください。

問題が生じているページを特定したら、Google タグ マネージャーを使った拡張コンバージョンの手動導入または Google タグを使った拡張コンバージョンの手動導入の手順を参照して、実装をもう一度確認してください。

ユーザー提供データがありません

一部のコンバージョンに拡張コンバージョン データが含まれていません。拡張コンバージョン データ フィールドを送信していますが、送信しているデータが空です。

この問題の考えられる原因:

  • 一部のコンバージョン ページで、ユーザー提供データを入手できません。たとえば、ログイン済みのユーザーがファースト パーティ データを再入力しなかったり、前のページですでに情報が収集されていたりする場合です。
  • CSS セレクタまたは JavaScript 変数が正しく設定されていないか、または正常に動作しない可能性があります。たとえば、CSS セレクタが一部のブラウザでは動作しない場合や、モバイルとパソコンで関数が異なる場合があります。

Google Tag Assistant を使用して各コンバージョン ページをテストし、拡張コンバージョン フィールドを送信しているかどうかを確認できます。その場合、さまざまなブラウザやデバイスでのコンバージョン設定のテストが必要なことがあります。詳しくは、Google Tag Assistant で拡張コンバージョンの実装を確認する方法をご確認ください。

根本原因を特定したら、さまざまな実装オプションを評価して、Google タグ マネージャーを使って拡張コンバージョンを手動で設定するか、Google タグを使って拡張コンバージョンを手動で設定します。

設定に不適切なデータ形式があります

この問題は、ユーザーデータ(メールアドレス、電話番号、住所)の形式が正しくない場合に発生します。

渡しているユーザーのメールアドレス(「@」記号を含む)が有効で、電話番号に国コードが含まれていることを確認してください。

「tv.1~em」の後ろの文字列にハッシュ値の代わりに以下のコードのいずれかが表示されている場合、拡張コンバージョン データの設定にエラーがあるため、その原因に応じてトラブルシューティングを行う必要があります。詳しくは、Tag Assistant で拡張コンバージョンの実装を確認する方法をご確認ください。

コード エラー
エラーコードが空か存在しない場合 「tv.1」が表示される場合は、em パラメータが存在するものの空であることを意味します。ページで PII が入手できないか、設定が間違っています。
e0

フィールドが、フォーマット検証チェックに合格しませんでした

たとえば、メールアドレスに「@」が含まれていない場合や、電話番号に「abcd」が含まれている場合です。

e1 ブラウザがサポートされていません。これは、特定の古いブラウザでコンバージョンが発生した場合に表示されます。このケースはまれにしか発生しません。このような状況が発生した場合は、最新の Chrome ブラウザでコンバージョンをトリガーしてみてください。
e2 SHA256 によるハッシュ化に失敗しました。これは、ハッシュ化関数への入力に予期しない文字が含まれていたことが原因である可能性があります。新しいコンバージョンと一連のユーザー識別子を使って、問題が引き続き発生するかご確認ください。
e3 ウェブページが安全でありません。拡張コンバージョンでユーザーデータがハッシュ化されるのは、ウェブページが HTTP プロトコルではなく HTTPS プロトコルで配信されている場合に限られます。
設定で、必須の住所欄に住所が入力されていません

拡張コンバージョンの設定で、次の住所フィールドのうち少なくとも 1 つが入力されていません。

  • 郵便番号

拡張コンバージョンを使用するには、4 つのフィールドすべてを送信する必要があります。ユーザーのメールアドレスも送信している場合は、住所が不明または不完全な場合でも、Google のログイン ユーザーとの照会にメールアドレスが使用されます。

コンバージョン タグが配信されるたびに 4 つの項目がすべて取得されるようにしてください。手順については、Google タグ マネージャーを使って拡張コンバージョン(ウェブ向け)を手動で設定するまたは Google タグを使って拡張コンバージョン(ウェブ向け)を手動で設定するを確認してください。

ユーザーのメールデータ フィールドの形式が正しくありません
このアラートは、指定されたメールアドレスの形式が正しくないため、Google のログイン ユーザーと一致していないことを意味します。メールは一般的に有効な形式(email@gmail.com など)で指定する必要があります。
ユーザーの住所データ フィールドの形式が正しくありません
このアラートは、指定された住所データ フィールドの形式が正しくないため、Google のログイン ユーザーと一致していないことを意味します。
  • 名はアルファベットの文字列で指定する必要があります。
  • 姓はアルファベットの文字列で指定する必要があります。
  • 国は、ISO 3166-1 alpha-2 の 2 文字の国コード(「UK」など)で指定する必要があります。
  • 郵便番号には、必要な桁数(例: 米国の場合は 5 桁)を含める必要があります。
一致するコンバージョンの数が少ない
このアラートは、提供している拡張コンバージョン データと Google のログイン ユーザーとのマッチ率が想定を下回る場合に表示されます。これは、ほとんどのユーザーが Google アカウントを所有していないか、Google アカウントに含まれているのとは異なる識別情報を指定する傾向があることを示しています。
追加のユーザー識別子を送信することで、マッチ率を改善できます。拡張コンバージョンで一致キーとして使用されるユーザー識別子には、メールアドレス、住所、電話番号の 3 種類があります。一致ステータスを向上させるには、できるだけ多くの一致キーを使用することをおすすめします。一致キーが多いほど、データが一致する可能性が高くなり、コンバージョン レポートの精度が向上します。

Tag Assistant で拡張コンバージョンの実装を確認する

Tag Assistant は、Google 広告アカウントからウェブサイトで直接コンバージョン アクションを確認するためのツールです。ウェブサイトの各ページをクリックすると、Tag Assistant バッジにデバッグ情報が表示され、未確認または無効なタグ コンバージョンの問題を解決するための手順が示されます。

: Google タグ マネージャーを使用している場合は、Google タグ マネージャーのプレビューとデバッグモードで拡張コンバージョンを確認する必要があります。まず、プレビューとデバッグモードを有効にして、コンバージョン ページに移動します。Google タグ マネージャーで、Google 広告コンバージョン トラッキング タグ、[変数] タブの順にクリックします。送信されているデータは、Google 広告の拡張コンバージョン オブジェクトで確認できます。

手順

  1. Google Tag Assistant を開きます。
  2. デバッグモードを有効にして、コンバージョン アクションをトリガーします。
    • Tag Assistant で新しいデバッグ セッションを開始するには:
      • ウェブブラウザで Tag Assistant を有効にするページを開きます。
      • [Add domain] をクリックします。
      • デバッグしたいページの URL を入力します。
      • [Start] をクリックします。
      • 一部のサイトやページは、URL にデバッグ パラメータが追加されることで破損する場合があります。そのような場合は [Include debug signal in the URL] チェックボックスをオフにします。
    • デバッグモードを有効にすると、入力したページが新しいウィンドウで開き、デバッグ UI が既存の Tag Assistant ブラウザ ウィンドウに表示されます。[Tag Assistant] ウィンドウのデバッグ UI には、タグの配信状態や処理中のデータなど、gtag() コマンドとヒットに関する詳細情報が表示されます。同じドメイン内を移動しており、ページに Google タグ(gtag.js)タグがある限り、デバッグ ウィンドウはデバッグ情報が表示された状態で開いたままになります。
    • ウェブサイトをクリックして表示すると、デバッグ ウィンドウでタグの配信情報が更新されます。この情報は、タグの配信状況、配信の経緯、タグ配信の結果として行われたネットワーク リクエストを確認するのに役立ちます。
  3. コンバージョンをトリガーします。
    • 拡張コンバージョンを実装したウェブサイトのコンバージョン ページに移動します。コンバージョン ページの URL を確認する手順は次のとおりです。
      1. 右側のナビゲーション メニューでツールアイコン Google 広告 | ツール [アイコン] をクリックし、[測定] で [コンバージョン] をクリックします。
      2. 目的のコンバージョンを見つけてクリックします。
      3. [ウェブページ] タブをクリックします。
      4. 最初の列には、コンバージョンが発生している URL が表示されます。
  4. em パラメータを見つけます。
    • Tag Assistant のデバッグ概要ウィンドウで、左側のページメニューで [Conversion] をクリックし、[Output] セクションで [Conversion] をクリックします。[Hit Details] で em パラメータを見つけます。
      • em パラメータは、拡張コンバージョン機能によって Google に送信される、ユーザーデータの SHA256 ハッシュ値です。この em パラメータと適切なハッシュ値(10 文字以上の長い文字列)が表示される場合、拡張コンバージョン データが正常に送信されています。
      • em パラメータがまったく表示されていない場合は、タグが誤って設定されており、拡張コンバージョン データが送信されていません。
      • em パラメータが存在しても「tv.1~em」のように表示される場合、空の拡張コンバージョン パラメータが送信されています。
      • em パラメータが存在しても「tv.1~em.e1」のように表示される場合、拡張コンバージョン パラメータを送信していますが、送信するデータに問題があります。発生する可能性のあるエラーについてのその他の詳細情報は、診断レポートをご覧ください。

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