基準線と基準帯域を使用すると、グラフのデータを事前設定された値と比較できます。たとえば、基準線を使用して、目標の売上高に対する日次売上の達成度を可視化したり、店舗単位の平均売上高を地域ごとの平均売上高と比較したりできます。
- Looker Studio の基準線と基準帯域
- 基準線と基準帯域の例
- 基準線とトレンドライン
- 基準線または基準帯域を追加する
- 基準線のスタイル オプション
- 基準帯域のスタイル オプション
- 基準線または基準帯域を削除する
- 基準線または基準帯域を含むグラフを編集する
- 基準線の制限事項
Looker Studio の基準線と基準帯域
グラフに追加できる基準線には、次の 2 種類があります。
- 基準線
データの比較対象となる単一の値を強調するのに便利です。
[スタイル] タブの [軸] で、X 軸に沿って日付をハイライト表示することもできます。
- 基準帯域
基準帯域は基準線の一種で、データを値の範囲と比較する場合に便利です。たとえば、データが好ましい範囲内にあるか、それとも好ましくない範囲内にあるかを強調できます。
[スタイル] タブの [軸] で、X 軸に沿って期間をハイライト表示することもできます。
基準線と基準帯域の例
基準線を使用すると、データの比較対象となる単一の値(売上目標など)を強調できます。たとえば、「日付別の売上高」を示す期間グラフで、基準線を使用して「週次売上目標」をハイライト表示できます。
基準帯域を使用すると、データの比較対象となる一定の範囲を強調できます。たとえば、「年別のモバイル関連サービスの定期購入」を示す期間グラフで、「モバイル関連サービスの定期購入の売上目標範囲」をハイライト表示できます。
基準線とトレンドライン
基準線は、ベンチマークやしきい値としての目標値を表示して、期待値や目標に対するデータの位置付けを可視化するためのものです。
一方、トレンドラインはグラフ内のデータの全体的な方向性を示します。一見するとランダムなデータのパターンを見つけ、予測を行うのに役立ちます。Looker Studio では期間グラフと散布図グラフにトレンドラインを追加できます。
基準線または基準帯域を追加する
基準線は期間グラフ、折れ線グラフ、複合グラフ、横棒グラフ、縦棒グラフ、面グラフ、散布図に追加できます。
- レポートを編集します。
- グラフを選択します。
- 右側の [プロパティ パネル] で、[スタイル] タブを選択します。
- [基準線を追加] または [基準帯域を追加] をクリックします。
- このページの基準線のスタイル オプションと基準帯域のスタイル オプションに記載されているオプションを使用して、基準線または基準帯域を設定します。
1 つのグラフにつき 10 本まで基準線を追加できます。
基準線と基準帯域は、デフォルトのラベルまたは適用したカスタムラベルと一緒に表示されます。
基準線または基準帯域にカーソルを合わせると、ツールチップが表示され、基準値の詳細を確認できます。
基準線のスタイル オプション
右側の [プロパティ パネル] の [スタイル] タブで、以下のオプションを使用して基準線を設定します。
タイプ
基準線の基準となる値を指定します。
定数値
入力した値を基準線の基準とします。たとえば、1 日あたりの売上目標が 100 万円の場合は、「1000000」と入力します。パーセント値の場合は、数値を小数で入力します(50% の場合は 0.5)。
指標
グラフに表示される指標を基準線の基準とします。
パラメータ
選択したパラメータを基準線の基準とします。単一値の数値パラメータのみ使用できます。
計算
指標ベースの基準線の場合、選択した指標に適用する集計方法を選びます。たとえば、「週別のユーザー数」を可視化しているグラフで、指標として「ユーザー」、計算として [平均] を選択すると、1 週間の平均ユーザー数を表す基準線を作成できます。
使用可能な計算:
- 平均
- 中央値
- パーセンタイル - 0〜100 の整数で入力します。
- 最小
- 最大
- 合計
軸
グラフの X 軸、Y 軸、左 Y 軸、右 Y 軸に基準線を表示します。この設定は、定数値とパラメータ ベースの基準線に適用されます。使用できる軸はグラフの種類によって異なります。
X 軸(日付ディメンション)を選択した場合は、日付選択ツールが表示され、グラフの参照としてハイライト表示する日付を指定できます。
ラベル
基準線のカスタムラベルを表示します。
[ラベル] フィールドを空白のままにすると、デフォルトのラベルが表示されます。定数値の基準線の場合は「基準線 #n」、指標による基準線の場合は適用された計算のタイプ、パラメータによる基準線の場合はパラメータ名が、それぞれデフォルトのラベルになります。
[ラベルを表示] チェックボックスをオンにすると、デフォルトでグラフにラベルが表示されます。グラフでラベルを非表示にするには、[ラベルを表示] チェックボックスをオフにします。
ラベルに参照値を表示
[ラベルを表示] チェックボックスをオンにすると、[ラベルに参照値を表示] オプションも使用できるようになります。
[ラベルに参照値を表示] チェックボックスをオンにして、基準線の値を表示します。値はラベルに追加されます。
線の太さ
基準線の太さを変更するには、[線の太さ] プルダウン メニューで数値を選択します。選択した値が大きいほど、線が太く表示されます。
線のスタイル
基準線の外観を変更するには、[線のスタイル] プルダウン メニューでオプションを選択します。異なる線のスタイルを使用すると、グラフに表示される複数の線を区別しやすくなります。
線のスタイルのオプションは次のとおりです。
- 破線
- 点線
- 実線
- 一点鎖線
- 長い破線
- 長い一点鎖線
線の色
基準線の色を変更するには、[線の色] の色選択ツールを使用します。
基準帯域のスタイル オプション
右側の [プロパティ パネル] の [スタイル] タブで、以下のオプションを使用して基準帯域を設定します。
開始値
これらの設定により、基準帯域の範囲の開始値が決まります。
タイプ
基準帯域の範囲を開始する値のタイプを選択します。
定数値
入力した数値を基準帯域の開始値の基準とします。たとえば、1 日あたりの売上目標が 100 万円の場合は、「1000000」と入力します。パーセント値の場合は、数値を小数で入力します(50% の場合は 0.5)。
指標
グラフに表示される指標を基準帯域の開始値の基準とします。
パラメータ
選択したパラメータを基準帯域の開始値の基準とします。単一値の数値パラメータのみ使用できます。
計算
指標ベースの開始値の場合、選択した指標に適用する集計方法を選びます。
使用可能な計算は次のとおりです。
- 平均
- 中央値
- パーセンタイル - 0〜100 の整数で入力します。
- 最小
- 最大
- 合計
ラベル
基準帯域のカスタムラベルを表示します。
[ラベル] フィールドを空白のままにすると、デフォルトのラベルが表示されます。定数値の基準帯域の場合、ラベルには帯域の範囲が表示されます。指標による基準帯域の場合は適用された計算のタイプ、パラメータによる基準帯域の場合はパラメータ名が、それぞれデフォルトのラベルになります。
[ラベルを表示] チェックボックスをオンにすると、デフォルトでグラフにラベルが表示されます。グラフでラベルを非表示にするには、[ラベルを表示] チェックボックスをオフにします。
ラベルに参照値を表示
[ラベルを表示] チェックボックスをオンにすると、[ラベルに参照値を表示] オプションも使用できるようになります。
[ラベルに参照値を表示] チェックボックスをオンにして、基準帯域の値を表示します。
値がラベルに追加され、帯域の範囲が「最小値から最大値」として表示されます。たとえば、最小値が 3,000、最大値が 5,000 の基準帯域の場合、値は「3,000~5,000」と表示されます。
線の太さ
基準帯域の線の太さを変更するには、[線の太さ] プルダウン メニューで数値を選択します。選択した値が大きいほど、線が太く表示されます。
線のスタイル
基準帯域の線の外観を変更するには、[線のスタイル] プルダウン メニューでオプションを選択します。異なる線のスタイルを使用すると、グラフに表示される複数の線を区別しやすくなります。
線のスタイルのオプションは次のとおりです。
- 破線
- 点線
- 実線
- 一点鎖線
- 長い破線
- 長い一点鎖線
線の塗りつぶしの色
[線の色] の色選択ツールで、[開始値] と [終了値] の間の領域の塗りつぶしの色を選択します。
線の色
基準帯域の線の色を変更するには、[線の色] の色選択ツールを使用します。
不透明度
塗りつぶしの色の不透明度を変更するには、[不透明度] プルダウン メニューで値を選択します。選択した割合が高いほど、塗りつぶしの色の不透明度が低くなります。
終了値
これらの設定により、基準帯域の範囲の終了値が決まります。
タイプ
基準帯域の範囲を終了する値のタイプを選択します。
定数値
入力した数値を基準帯域の終了値の基準とします。たとえば、1 日あたりの売上目標が 100 万円の場合は、「1000000」と入力します。パーセント値の場合は、数値を小数で入力します(50% の場合は 0.5)。
指標
グラフに表示される指標を基準帯域の終了値の基準とします。
パラメータ
選択したパラメータを基準帯域の終了値の基準とします。単一値の数値パラメータのみ使用できます。
計算
指標ベースの終了値の場合、選択した指標に適用する集計方法を選びます。
使用可能な計算は次のとおりです。
- 平均
- 中央値
- パーセンタイル - 0〜100 の整数で入力します。
- 最小
- 最大
- 合計
軸
グラフの X 軸、Y 軸、左 Y 軸、右 Y 軸に基準帯域を表示します。この設定は、定数値とパラメータ ベースの基準帯域に適用されます。使用できる軸はグラフの種類によって異なります。
X 軸(日付ディメンション)を選択した場合は、[開始値] と [終了値] に日付選択ツールが表示され、グラフでハイライト表示する期間を指定できます。
基準線または基準帯域を削除する
グラフから基準線を削除する方法は次のとおりです。
- レポートを編集します。
- グラフを選択します。
- 右側の [プロパティ パネル] で、[スタイル] タブを選択します。
- 削除する基準線または基準帯域を見つけて、[基準線を削除] または [基準帯域を削除] のアイコン をクリックしてください。
基準線または基準帯域を含むグラフを編集する
グラフの種類を変更すると、新しいグラフの種類に対応していない基準線や基準帯域は削除されます。
グラフから指標を削除すると、その指標に関連付けられた基準線や基準帯域も削除されます。
基準線の制限事項
- 基準線は数値軸でのみ使用できます。日付軸の基準線はサポートされていません。
- 指標ベースの基準線では、現在グラフに表示されている値のみが対象になります。たとえば、棒が 10 本ある棒グラフに基準線を追加した場合、それ以外の棒のデータは計算に含まれません。
- 100% 積み上げグラフに基準線を追加することはできません。
- 積み上げ縦棒グラフ、積み上げ横棒グラフ、積み上げ面グラフでは、定数値とパラメータの基準線のみがサポートされます。