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この記事では、Looker Studio について説明します。Looker のドキュメントについては、https://cloud.google.com/looker/docs/intro をご覧ください。

「比率指標を集計できませんでした」というエラーの意味

関数、比率、フィルタを同時に使用できない場合がある理由を理解します。

概要

次のエラー メッセージが表示されることがあります。

リクエストに含まれる比率指標を集計できませんでした。別の指標を選択してください。

このエラーは、集計済みの比率指標を使って実行することができない操作を Looker Studio でリクエストした際に表示されます。たとえば、比率指標を含むグラフに計算フィールドに基づくフィルタを適用した場合などが該当します。

解決策として、グラフで比率以外のフィールドを選択する(クリック率ではなくインプレッションを使用するなど)か、フィルタを削除または変更します。

この記事の内容:

詳細

比率指標は、2 つ以上の値の相対的な大きさを示します。たとえば、Google 広告のクリック率CTR)は、広告がクリックされた回数を広告の表示回数で割ったものです。また、Google アナリティクスでは、1 ページのみのセッション数をすべてのセッション数で割ったものを直帰率とするほか、サイトにアクセスして新しいセッションを開始したユーザーの人数とページビュー数を比較し、その割合を閲覧開始数 / ページビュー数として計算します。

Looker Studio では、商品の比率を再計算する必要がある比率指標を含むグラフにフィルタを適用すると、上記のエラーが発生します。

この問題を理解する 3 つのポイント

1)Google アナリティクス、Google 広告、YouTube、Google マーケティング プラットフォームなどのデータセットからのデータは、Looker Studio に到達した時点で、すでに集計されています。たとえば、Looker Studio が CTR(クリック率)などの Google 広告指標をリクエストすると、データはすでに適切な集約タイプに処理されています。

2)上記の理由により、計算フィールドの関数は集計後のデータに適用されます。元データに戻り、その指標のすべての固有のインスタンスを調べることはできません(また、調べても基本的に意味はありません)。たとえば、Google 広告データソースで SUM(Impressions) の数式を使って計算フィールドを作成しようとすると、次のエラーが発生します。

再集計の指標はサポートされていません。

これは、インプレッション数がすでに集計されて(おり、[自動] の集計タイプを変更できなくなって)いるためです。

集計されていないデータを Looker Studio に送信できる Google スプレッドシート、MySQL、BigQuery などのデータソースの場合、必ずしもこのエラーが発生するとは限りません。たとえば、スプレッドシートにインプレッションの元データがある場合は、SUM 関数を使用してすべてのデータを合計したり、AVG 関数を使用して平均を計算したりすることができます。

3)一貫性を保つために、Looker Studio の計算フィールド関数は、元になるシステムがその関数をネイティブにサポートしていない場合でも、すべてのデータソース タイプで使用できます。たとえば、CONCAT 関数を使って複数の値を結合する場合、元になるシステムに独自の CONCAT 関数がないデータソースでも関数を実行でききます。これは、元になるシステムに CONCAT 関数を「プッシュダウン」する代わりに、Looker Studio がデータをリクエストして独自に連結を実行するためです。

集計の失敗例

比率指標を集計できませんでした」というエラーについて理解を深めるため、CONCAT の例をさらに考えてみましょう。

次の式を使用して、Google 広告データソースで「キャンペーン : クリックタイプ」と呼ばれる計算フィールドを作成したとします。

CONCAT(キャンペーン, " : ", クリックタイプ)

Looker Studio は、キャンペーンとクリックタイプのクエリを個別に発行し、連結を実行します。結果はグループ化されているため、レコードの重複はありません。

グラフでその連結フィールドを使用し、そこに含まれる指標が適切に集計されるようになります。たとえば、表では「キャンペーン : クリックタイプ」をディメンションとして、「CTR」を比率指標として使用できます。

連結フィールドと比率指標が表示される表の例

 

ここで、クリックタイプが「見出し」であるレコードのみを表示するようにフィルタを適用したとします。

連結フィールドを使ったフィルタの例

 

するとグラフは破損されてしまいます。

壊れたグラフの例

破損される理由

フィルタを適用すると、「キャンペーン : クリックタイプ」に「見出し」が含まれている場合にのみ返されるレコードを表示するようリクエストされます。このフィールドは 2 つのディメンションを連結したものです。このリクエストを満たすには、この 2 つのディメンションを再取得してからフィルタを適用する必要があります。問題は、比率指標である CTR が表に存在することです。Google 広告の比率指標は、Looker Studio がリクエストする前に計算されますが、Looker Studio には元データにアクセスする方法がなく、連結されたフィールドに「見出し」を含むレコードの新しい比率を再計算することができません。

解決方法

このような場合の解決方法は、表示しようとしているデータによって異なります。この例では、CTR 指標をインプレッションなどの比率以外の指標に置き換えることができます。または、連結された「キャンペーン : クリックタイプ」フィールドでフィルタを適用する代わりに、標準の「クリックタイプ」フィールドにフィルタを適用することで、同じ結果を得られます。

クリックタイプのフィルタリングの例。

 

グラフは正常に表示されます。

比率指標、フィルタ、計算フィールドを含むグラフの例

Google アナリティクスのディメンションと指標のリファレンス

Google 広告の用語集

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