以下に示す手順では、現場環境で Microsoft Windows System Center Configuration Manager(SCCM)インフラストラクチャがすでに正しく機能していることを前提としています。
できる限り多くの背景情報を提供していますが、SCCM に関する高度な技術的知識と、各インフラストラクチャで既存のオペレーティング システムの導入経験がある方向けの手順であることにご注意ください。
注: デプロイの形態にはさまざまなパターンがあり、SCCM で利用できる設定も複数あることから、手順の詳細はあえて最小限に留めています。
要件
- SCCM へのアクセス権: OS のデプロイ、ブートイメージ、関連のタスク シーケンスなどを設定するための SCCM コンソールへの管理者権限。
- 一括デプロイ イメージ: SCCM によるデプロイ向けに作成された、組織用の特別な ChromeOS Flex ディスク イメージ。標準のインストール ファイルで一括デプロイを行うことはできません。
注: 現在のところ、ChromeOS Flex の一括デプロイ可能なディスク イメージは、最新の UEFI ブート アーキテクチャを使用するデバイスにのみ対応しています。BIOS または Legacy ブート アーキテクチャを使用する旧式のパソコンは対象外です。 - ネットワーク ファイル共有:
- 約 40 GB のストレージ。ネットワーク共有で、イメージ作成スクリプト、ChromeOS Flex イメージ ファイル、関連ツールをホストします。
- ネットワーク共有への適切な読み取りアクセス権を備えた特定のネットワーク アカウント。
注: イメージベースのデプロイでは、実際のドライブサイズにかかわらず、約 40 GB のディスク容量を使用します。そのため、一括デプロイを使用した場合は利用できる保存容量が少なくなります。
- ChromeOS Flex タスク シーケンス: ChromeOSFlex-SCCM-Task-Sequence.zip ファイルのコピー(SCCM コンソールへのインポートを行うためにアクセス可能な場所に置かれていること)。
ChromeOS Flex SCCM ユーティリティ ファイル: ChromeOSFlex-SCCM-Utilities.zip ファイルのコピー(ネットワーク ファイル共有に抽出可能であること)。このファイルには、Windows プレインストール環境(WinPE)でのイメージ作成処理に必要となるユーティリティが含まれます。
手順 1: ネットワーク共有と権限を設定する
-
ネットワーク共有の作成: 適切な管理者権限を備えたアカウントを使用して、ネットワーク上に共有フォルダを作成します。ChromeOSFlex-SCCM-Utilities-Files.zip をダウンロードして、その内容を共有フォルダに解凍します。
- 共有権限と NTFS 権限の設定: 共有フォルダに対し、共有権限と NT ファイル システム(NTFS)セキュリティのための適切な読み取り権限を割り当てます。
- 共有権限 - 読み取りを許可します。
- NTFS 権限 - 読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取りを許可します。
- 一括デプロイ イメージに対して次のいずれかのオプションを選択します。
- 自動登録の際に作成した .bin イメージ ファイルを使用します(該当する場合)。
- ChromeOS Flex 一括デプロイ イメージをダウンロードします。ファイルを、作成した共有ネットワーク フォルダに解凍します。
手順 2: SCCM タスク シーケンスをダウンロード、解凍、インポートする
- ChromeOS Flex デプロイ用のタスク シーケンスをダウンロードします。
- SCCM 管理プロセスで使用するアカウントとデバイスからアクセスできる場所にタスク シーケンスを解凍します。
- SCCM コンソールで、タスク シーケンスをインポートします。
- [ソフトウェア ライブラリ]
[オペレーティング システム] に移動します。
- [タスク シーケンス] を右クリックします。
- [タスク シーケンスのインポート] をクリックします。
- タスク シーケンスのインポート ウィザードを使用して、タスク シーケンスをインポートします。タスク シーケンスの一覧に ChromeOS Flex インストールのタスク シーケンスが表示されます。
- [ソフトウェア ライブラリ]
手順 3: SCCM タスク シーケンスを設定する
- タスク シーケンス エディタで、お使いの環境の構成を使用してネットワーク フォルダへの接続タスクをカスタマイズし、[OK] をクリックして保存します。
- パス: ChromeOS Flex デプロイ用共有フォルダのパスを入力します(\\[ユーザー名]\[共有名])。
- ドライブ: WinPE セッション内でのみ使用されるドライブ文字を選択します。
- アカウント: アカウントのユーザー名とパスワードを入力します。このアカウントは、ChromeOS Flex デプロイ用共有フォルダへの接続を行い、ツールを実行して、組織の ChromeOS Flex イメージをデバイス上のディスクに書き込みます。
- 続けてタスク シーケンス エディタで、ChromeOS Flex イメージのデプロイタスクをカスタマイズします。
- コマンドラインで、先にダウンロードして解凍した .bin ファイルの名前と一致するようにファイル名を編集します。
- [OK] をクリックして保存します。
- ブートイメージを ChromeOS Flex インストール タスク シーケンスに割り当てます。
注: この手順では、WinPE 環境でのネットワーク操作、ディスク操作、基本操作用の対象ハードウェアに必要なドライバを含む、正常に動作するテスト済みのブートイメージがあることが前提となります。- SCCM コンソールで、[ソフトウェア ライブラリ] > [タスク シーケンス] に移動します。
- ChromeOS Flex インストールのタスク シーケンスを右クリックします。
- [プロパティ] をクリックします。
- [詳細設定] タブで、[ブートイメージを使用する] チェックボックスをオンにして、ブートイメージを参照、選択します。
手順 4: ChromeOS Flex をデプロイする
組織で普段使用している SCCM タスク デプロイ プロセスを実施します。通常、次のような手順が含まれます。
- 完成したタスク シーケンスの配布。ChromeOS Flex インストール タスク シーケンスが含まれるように、配布ポイントを更新します。
- デバイス コレクションの作成。ChromeOS Flex のデプロイ先となる対象デバイス用のデバイス コレクションを作成します。
- デプロイ。タスク シーケンスを対象デバイス コレクションにデプロイします。
タスク シーケンスが利用可能になったら、ネットワーク オプションまたは PXE オプションを使用して、ChromeOS Flex インストール タスク シーケンス モードでデバイスを再起動します。
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