ウェブアプリおよび独立したウェブアプリを自動的にインストールする

管理対象の Chrome ブラウザと ChromeOS デバイスが対象です。

管理者は、ウェブアプリや独立したウェブアプリ（IWA）を組織内のユーザー向けに自動的にインストールできます。ユーザーは ChromeOS デバイス上のランチャーや他のデバイスの Chrome ブラウザから、簡単にアプリにアクセスできます。

特定のユーザー群や登録済みの Chrome ブラウザ群に対して設定を行うには、それらのユーザー アカウントまたはブラウザを 1 つのグループまたは 1 つの組織部門に配置します。グループに追加できるのはユーザー アカウントのみです。詳しくは、グループと組織部門を追加するをご覧ください。

考慮事項

IWA　は　ChromeOS でのみサポートされています。

ステップ 1: ポリシーを確認する

ポリシー 説明と設定

WebAppInstallForceList

特定のウェブアプリを自動的にインストールします。ユーザーによる対応は不要です。ユーザーがアプリを無効化または削除することはできません。

未設定の場合: ウェブアプリが自動的にインストールされることはありません。
IsolatedWebAppInstallForceList

特定の独立したウェブアプリをユーザーの操作なしで自動的にインストールします。ユーザーがアプリを無効化または削除することはできません。

未設定の場合: 独立したウェブアプリが自動的にインストールされることはありません。

ステップ 2: ポリシーを設定する

ポリシーの管理方法に応じて、次のいずれかの手順をクリックしてください。

管理コンソール
  1. 管理者アカウントで Google 管理コンソール にログインします。

    管理者アカウントを使用していない場合は、管理コンソールにアクセスできません。

  2. メニュー アイコン 次に [デバイス] > [Chrome] > [アプリと拡張機能] に移動します。デフォルトでは、[概要] ページが開きます。

    Chrome Enterprise Core に登録済みの場合は、メニュー アイコン 次に [Chrome ブラウザ] > [アプリと拡張機能] に移動します。

  3. [ユーザーとブラウザ]、[キオスク]、[管理対象ゲスト セッション] のいずれかをクリックします。
  4. （ユーザーのみ）グループに設定を適用するには、次の操作を行います。
    1. [グループ] を選択します。
    2. 設定を適用するグループを選択します。
  5. （省略可）設定を部門やチームに適用するには、横で組織部門を選択します。手順を見る
  6. （省略可）アプリをまだ追加していない場合は、追加します。
    • プログレッシブ ウェブアプリ（PWA）の場合:
      1. 追加アイコン 追加 次へ [URL で追加] Add by URL にカーソルを合わせます。
      2. URL を入力します。
        別のオリジンにリダイレクトしない URL を使用します。たとえば、Google マップの場合は https://maps.google.com ではなく https://www.google.com/maps を使用します。
      3. [保存] をクリックします。
    • IWA の場合:
      1. 追加アイコン 追加 次へ [独立したウェブアプリを追加] Add by URL にカーソルを合わせます。
      2. ウェブ バンドル ID を入力します。これは 56 または 58 文字の Base32 [a-z2-7] 文字列です。
      3. 更新マニフェストの　URL を入力します。
      4. [保存] をクリックします。
  7. 自動インストールを希望するアプリに移動します。
  8. [インストール ポリシー] で、次のいずれかを選択します。
    • 自動インストールする
    • 関連するインストールおよび固定オプションは次のとおりです。
      • 自動インストールして固定する
      • 自動インストールして ChromeOS タスクバーに固定する
    • インストール済み
  9. [保存] をクリックします。
Windows
Chrome ブラウザで管理対象のアカウントにログインしている Windows ユーザーを対象としています。

グループ ポリシーを使用する

グループ ポリシー管理エディタ（[コンピュータの構成] または [ユーザーの構成] フォルダ）で、以下の操作を行います。

  1. [ポリシー] 次へ [管理用テンプレート] 次へ [Google] 次へ [Google Chrome] に移動します。
  2. [強制的にインストールされるウェブアプリのリストを設定する] を開きます。
    ヒント: このポリシーが表示されない場合は、最新のポリシー テンプレートをダウンロードしてください。
  3. ポリシーを有効にし、ポリシーのコンパクト JavaScript® Object Notation（JSON）データをテキスト ボックスに入力します。
    注: JSON データは 1 行で（改行を入れずに）入力してください。サードパーティの JSON 圧縮ツールを使用すれば、ポリシーを検証して 1 行にまとめることができます。
  4. 必要なウェブアプリのポリシーを次のように設定します。
    1. ユーザーのパソコンに自動的にインストールするウェブアプリの URL を追加します。リダイレクトしない URL を使用します。ただし、クエリ パラメータは変更できます。たとえば、Google マップの場合は https://maps.google.com ではなく https://www.google.com/maps を使用します。
    2. （省略可）URL を新しいタブまたはウィンドウで開くには、default_launch_container を tab または window に設定します。デフォルトでは、ウェブアプリは新しいタブで開きます。
    3. （省略可）デスクトップ ショートカットを作成するには、create_desktop_shortcut を true に設定します。
  5. 更新をユーザーに展開します。

この例では、以下を設定する方法を紹介します。

  • Google マップと Google ドキュメントを自動的にインストールする。
  • Google マップのデスクトップ ショートカットを追加する。
  • Google マップを新しいウィンドウで開く。
  • Google ドキュメントを新しいタブで開く。

JSON データの例

[
{
    "create_desktop_shortcut": true, 
    "default_launch_container": "window", 
    "url": "https://www.google.com/maps"
  }, 
  {
    "default_launch_container": "tab", 
    "url": "https://www.docs.google.com"
  }
]

コンパクト JSON データ

[{"create_desktop_shortcut":true,"default_launch_container":"window","url":"https://www.google.com/maps"},{"default_launch_container":"tab","url":"https://www.docs.google.com"}]

Mac
Chrome ブラウザで管理対象アカウントにログインしている Mac ユーザーが対象です。
Chrome ポリシーの設定プロファイル（.plist ファイル）を以下のように編集します。
  1. <WebAppInstallForceList> キーで、次のキーを追加または更新します。 
    1. ユーザーのパソコンに自動的にインストールするウェブアプリの URL を追加します。リダイレクトしない URL を使用します。ただし、クエリ パラメータは変更できます。たとえば、Google マップの場合は https://maps.google.com ではなく https://www.google.com/maps を使用します。
    2. （省略可）URL を新しいタブまたはウィンドウで開くには、default_launch_container を tab または window に設定します。デフォルトでは、ウェブアプリは新しいタブで開きます。create_desktop_shortcut を設定してもユーザーの Mac マシンには影響しません。
  2. 変更をユーザーに展開します。

この例では、以下を設定する方法を紹介します。

  • Google マップと Google ドキュメントを自動的にインストールする。
  • Google マップを新しいウィンドウで開く。
  • Google ドキュメントを新しいタブで開く。

<key>WebAppInstallForceList</key>
<array>
  <dict>
    <key>default_launch_container</key>
    <string>window</string>
    <key>url</key>
    <string>https://www.google.com/maps</string>
  </dict>
  <dict>
    <key>default_launch_container</key>
    <string>tab</string>
    <key>url</key>
    <string>https://www.docs.google.com</string>
  </dict>
</array>

Linux

任意の JSON ファイル エディタを使用して次の操作を行います。

  1. /etc/opt/chrome/policies/managed フォルダに移動します。
  2. JSON ファイルを作成するか、すでに存在する場合は更新します。
  3. WebAppInstallForceList を次のように設定します。
    1. ユーザーのパソコンに自動的にインストールするウェブアプリの URL を url に追加します。リダイレクトしない URL を使用します。ただし、クエリ パラメータは変更できます。たとえば、Google マップの場合は https://maps.google.com ではなく https://www.google.com/maps を使用します。
    2. （省略可）URL を新しいタブまたはウィンドウで開くには、default_launch_container を tab または window に設定します。デフォルトでは、ウェブアプリは新しいタブで開きます。
    3. （省略可）デスクトップ ショートカットを作成するには、create_desktop_shortcut を true に設定します。
  4. 更新をユーザーに展開します。

この例では、以下を設定する方法を紹介します。

  • Google マップと Google ドキュメントを自動的にインストールする。
  • Google マップのデスクトップ ショートカットを追加する。
  • Google マップを新しいウィンドウで開く。
  • Google ドキュメントを新しいタブで開く。

WebAppInstallForceList: [
  {
    "create_desktop_shortcut": true, 
    "default_launch_container": "window", 
    "url": "https://www.google.com/maps"
  }, 
  {
    "default_launch_container": "tab", 
    "url": "https://www.docs.google.com"
  }
]

ステップ 3: ユーザー デバイスのポリシーを確認する

Chrome ポリシーの適用後に設定を有効にするには、ユーザーが Chrome ブラウザを再起動する必要があります。その後、ユーザーのデバイスでポリシーが正しく適用されていることを確認します。

  1. 管理対象のデバイスで、chrome://policy にアクセスします。
  2. [ポリシーを再読み込み] をクリックします。
  3. [値が設定されていないポリシーを表示する] チェックボックスをオンにします。
  4. WebAppInstallForceList または　IsolatedWebAppInstallForceList で、[ステータス] が [OK] に設定されていて、ポリシーの値が設定した値と一致していることを確認します。

ウェブアプリおよび独立したウェブアプリのトラブルシューティング

ウェブアプリ（URL および PWA）

指定した URL の読み込みに失敗すると、ユーザーには実際のアプリとロゴではなく、代替アプリが表示されます。代替アプリが表示される原因によって、予想される問題と解決策は次のとおりです。

URL が別のオリジンにリダイレクトされる

ウェブアプリで表示されるリダイレクト後の URL を使用するように、URL を編集する必要があります。ブラウザのアドレスバーから直接 URL をコピーして貼り付けることをおすすめします。例:

  • example.com を指定すると www.example.com にリダイレクトされる場合は、www.example.com に変更する必要があります。
  • http://example.com を指定すると https://example.com にリダイレクトされる場合は、https://example.com に変更する必要があります。

URL がログインページにリダイレクトされる

アプリを開いてリダイレクトされたページからログインし、もう一度アプリを閉じる操作をユーザーに行ってもらう必要があります。

組織のネットワーク上でのみ URL にアクセスできる

ネットワークへの接続後、アプリを開いて閉じるか、Chrome ブラウザまたは ChromeOS デバイスを再起動する操作をユーザーに行ってもらう必要があります。

URL が更新やメンテナンスのために一時的に利用できない

Chrome ブラウザまたは ChromeOS デバイスを再起動するよう、ユーザーに依頼します。それでも問題が解決しない場合は、URL が利用できるようになってから、ユーザーにもう一度アプリを開いて閉じてもらいます。

独立したウェブアプリ

予想される問題と解決策は次のとおりです。

更新マニフェストにアクセスできない ‐ アプリがインストールまたは更新されない

デバイスが更新マニフェストを読み込めることを確認します。トラブルシューティングを行うには、ブラウザと対象デバイスからマニフェストにアクセスできるかどうかを確認します。よくある問題として、マニフェストの URL が間違っている、URL がアクセス保護されているなどが挙げられます。アクセス保護されている場合は、クライアントのデバイスがマニフェストの URL に手動による認証やログインなしでアクセスできることを確認してください。

デバイス上でトラブルシューティングを行う場合は、chrome://flags から #enable-isolated-web-app-dev-mode をオンにします。メッセージが表示されたらデバイスを再起動して、chrome://web-app-internals に移動します。[Install IWA from Update Manifest（独立したウェブアプリを更新マニフェストからインストール）] を選択すると、インストール フローがシミュレーションされ、このマニフェストからブラウザが解析できる IWA のバージョンが一覧表示されます。

固定バージョンまたは特定のリリース チャンネルが更新マニフェストに含まれていない ‐ アプリがインストールまたは更新されない

目的のバージョンまたはリリース チャンネルのエントリが更新マニフェストに含まれていることを確認します。

バンドルにアクセスできない ‐ アプリがインストールまたは更新されない

デバイスが　IWA のバンドルを読み込めることを確認します。トラブルシューティングを行うには、ブラウザと対象デバイスの両方からバンドルにアクセスできるかどうかを確認します。よくある問題として、マニフェストの設定が正しくない、バンドルがない、バンドルのリソースがアクセス保護されているなどが挙げられます。アクセス保護されている場合は、クライアントのデバイスがバンドルに手動による認証やログインなしでアクセスできることを確認してください。

バンドルが無効または署名が間違っている ‐ アプリがインストールまたは更新されない

IWA のデベロッパーに連絡して、有効な IWA のバンドルを提供してもらいます。

このアプリケーションが見つからないか破損している（インストール後）

ログインキーが変更されたか、このアプリの ID がブロックされた可能性があるため、IWA のデベロッパーに問い合わせてください。

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