ins タグは、iframe / JavaScript タグまたは JavaScript タグを使用する広告で機能し、ベリフィケーションとレポートのデータを改善します。ins タグを使用すると、次のようなメリットがあります。
- 広告主の場合: このタグはベリフィケーションに豊富なドメイン情報を提供し、広告が配信される場所について広告主がより正確に把握するのに役立ちます。さらに、ブランド保護とスパム防止にも有益です。
- パブリッシャーの場合: このタグにはキャッシュ無効化(ord=)を追加する必要がなく、タグの実装が簡単になります。
この記事の内容
ins タグについて
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サポートされる広告: このタグは、iframe / JavaScript タグか JavaScript タグを使用しているどの広告でも機能します。キャンペーン マネージャー 360 により ins タグが生成されるのは、サポートされるプレースメント上の広告のみのため、プレースメントがサポートされているかどうかを自分で確認する必要はありません。
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タグの形式: このタグでは URL パラメータではなく HTML 属性が使用されます。サイト上でタグが呼び出されると、HTML 属性がタグ内の対応するパラメータに変更された後、リクエストされたコンテンツが返されます。
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ブラウザのサポート: レンダリング モードが iframe の場合、広告を読み込むにはブラウザで iFrame と JavaScript の両方がサポートされている必要があります。レンダリング モードが JavaScript の場合、ブラウザでは JavaScript さえサポートされていれば広告を読み込むことができます。タグに noscript 部分がないため、これらのタグに対してはブラウザで常に JavaScript がサポートされている必要があります。
タグの先頭に <ins
があり、class='dcmads'
が指定されます。
以下にタグの簡単な例を示します。この例には、プレースメント用の属性(data-dcm-placement
)、カスタム Key-Value パラメータ用の属性(data-dcm-param-custom_key
)、レンダリング モード用の属性(data-dcm-rendering-mode
)の合計 3 つの属性が含まれます。
<ins class='dcmads'
style='display:inline-block;width:300px;height:250px'
data-dcm-placement='N7480.1664088DOUBLECLICK.NETTEST/B8299600.114131924'
data-dcm-param-custom_key='custom_value'
data-dcm-rendering-mode='iframe'>
<script src='https://www.googletagservices.com/dcm/dcmads.js'></script>
</ins>
タグの生成ガイドでタグを生成する手順をご確認ください。
ins タグを編集するには
このタグで広告パラメータを使用する場合は、タグの HTML コード内に HTML 属性としてパラメータを入力します。
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下記の表で必要なデータ属性を探します。キャッシュ無効化(
ord=
)を追加するオプションはありません。このタグには自動的に乱数が追加されます。 -
必要な HTML 属性をそれぞれ独立した行で追加します。こうすると、タグ内で HTML 属性を簡単に見つけて編集できます。広告パラメータは追加しないで、HTML 属性のみを追加してください。
このタグの利点は、キャッシュの無効化を追加する必要がないことです。このタグには、キャッシュの無効化が自動的に追加されます。
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サイト上でタグが作動すると、HTML 属性が対応するパラメータに変更された後、リクエストされたコンテンツが返されます。
データ属性表
ins タグでは HTML データ属性を使用します。これらの属性は対応する広告パラメータにブラウザ内で変更されます。
HTML 属性 | 変更後の広告リクエスト パラメータ | 目的 |
---|---|---|
data-dcm-rendering-mode |
command | タグが adi(iframe タグ)であるか、それとも adj(JavaScript タグ)であるかを指定します。レンダリング モードは「iframe」または「script」のいずれかになります。 |
data-dcm-refresh-count |
rc | パブリッシャーは、現在のタグが既存の広告スロットの「更新」として読み込まれることを宣言できます(別の広告を置き換えるなど)。この値は、この広告スロットに以前広告が配信された回数です(初回読み込みに「0」を指定する必要はありません)。「1」の値は、読み込みが更新であるものの正確なカウントが不明の場合に使用できます。 |
data-dcm-placement |
placement | キャンペーン マネージャー 360 プレースメントを文字列で指定します。 |
data-dcm-click-tracker |
click | 第三者クリック トラッカー URL。トラッキングのために、クリックを第三者のサイトにリダイレクトします。 |
data-dcm-landing-page-escapes |
N in clickN | ランディング ページが第三者クリック トラッカーに追加される前にエスケープされる回数。 |
data-dcm-interstitial |
dcopt=1_ist | インタースティシャル広告を指定します。 |
data-dcm-impression-exchange-id |
pc | IAB Impression Exchange ID |
data-dcm-keywords |
kw | ターゲティングに使用されるキーワード(カンマ区切り)。 |
data-dcm-dart-iframe-path |
mtfIFPath | リッチメディア クリエイティブのみ: パブリッシャーが提供する DARTIframe.html へのパス。 |
data-dcm-disable-iframe-breakout |
mtfIFrameRequest=false | リッチメディア クリエイティブのみ: リッチメディア コンテンツのサイズが iframe のサイズより大きいときに iframe の外部にコンテンツがエキスパンドしないようにします。 |
data-dcm-top-float |
mtfTop | リッチメディア クリエイティブのみ: ページの上端から、またはインタースティシャル リッチメディア クリエイティブの表示領域の上端からの距離(ピクセル単位)。 |
data-dcm-left-float |
mtfLeft | リッチメディア クリエイティブのみ: ページの左端から、またはインタースティシャル リッチメディア クリエイティブの表示領域の左端からの距離(ピクセル単位)。 |
data-dcm-multi-bottom-float |
mtfBottomFloat | リッチメディア クリエイティブのみ: カンマで区切る 2 つの数値。リッチメディア ディスプレイ マルチフローティング インタースティシャルについて、最初の数値はページの上端からの距離を表し、2 番目の数値はページの左端からの距離を表します。px(ピクセル)、%、または pxc(中心からのピクセル)単位。 |
data-dcm-multi-left-float |
mtfLeftFloat | リッチメディア クリエイティブのみ: カンマで区切る 2 つの数値。リッチメディア ディスプレイ マルチフローティング インタースティシャルについて、最初の数値はページの上端からの距離を表し、2 番目の数値はページの左端からの距離を表します。px(ピクセル)、%、または pxc(中心からのピクセル)単位。 |
data-dcm-multi-right-float |
mtfRightFloat | リッチメディア クリエイティブのみ: カンマで区切る 2 つの数値。リッチメディア ディスプレイ マルチフローティング インタースティシャルについて、最初の数値はページの上端からの距離を表し、2 番目の数値はページの左端からの距離を表します。px(ピクセル)、%、または pxc(中心からのピクセル)単位。 |
data-dcm-multi-top-float |
mtfTopFloat | リッチメディア クリエイティブのみ: カンマで区切る 2 つの数値。リッチメディア ディスプレイ マルチフローティング インタースティシャルについて、最初の数値はページの上端からの距離を表し、2 番目の数値はページの左端からの距離を表します。px(ピクセル)、%、または pxc(中心からのピクセル)単位。 |
data-dcm-param-dc_expa |
dc_expa | リッチメディア クリエイティブのみ: リッチメディア ディスプレイ エキスパンド クリエイティブのエキスパンド回数をリアルタイムにトラッキングします。パブリッシャーは、クリエイティブがエキスパンドしたときにポストバックを受け取る URL のエスケープを解除して挿入する必要があります。 |
data-dcm-param-[KEY] |
KEY | ここにはプレースメントの「追加の Key-Value」設定に入力するパラメータを入力します。ここで使用するパラメータにセミコロンや大文字を含めることはできません。 |
data-dcm-child-directed |
tag_for_child_directed_treatment | 0 または 1 の値をとります。値が 1 の場合、そのリクエストは 13 歳未満のユーザーから送信された可能性があります(米国の COPPA への準拠要件に基づきます)。 |
data-dcm-underage |
tfua | 0 または 1 の値をとります。値が 1 の場合、そのリクエストは 16 歳未満のユーザーから送信された可能性があります(EU の一般データ保護規則(GDPR)への準拠要件に基づき、国によって異なる場合があります)。 |
data-dcm-limit-ad-tracking |
dc_lat | 0 または 1 の値を指定します。この値が 1 の場合、パーソナライズド広告やリマーケティングをオプトアウトするために、ユーザーが IDFA または AdID の「広告トラッキングの制限」を有効にしています。「広告トラッキングの制限」が無効の場合、値は 0 です。 |
data-dcm-limited-ads |
ltd | パブリッシャーが設定します。値が 1 の場合、ユーザーが Cookie に同意していないことを示します。したがって、インプレッションで Cookie が使用されたり作成されたりすることはありません。制限付きの広告のみを配信できます。 |
data-dcm-resettable-device-id |
dc_rdid | ユーザーが再設定可能なデバイス識別子。iOS では IDFA、Android では広告 ID(AdID)の形式です。アプリ内コンバージョン トラッキングを有効にするには、パブリッシャーがこのパラメータに値を渡す必要があります。値はハッシュ化されていない未加工の値でなければなりません。SSL 対応タグを介して安全に渡された値のみを受け付けます。 |
data-dcm-external-id |
dc_xid | 外部の一意の識別子。モバイル ポストバックを設定する場合、パブリッシャーはこの値を渡す必要があります。これは、コンバージョンを示すためにポストバックで戻されるパラメータ値でもあります。 |
data-dcm-app-id |
dc_msid | アプリの Google Play ストア ID または iOS App Store ID。アプリやアプリ ID のレポート ディメンションを有効にするには、パブリッシャーがこの値を渡す必要があります。 |
data-dcm-publisher-url |
dc_ref | パブリッシャーはインプレッションが発生する正確な URL を渡すことができます。詳細 |
data-dcm-ssaid |
pdid と pdidtype | 中国で Google Play Android デバイス以外のモバイル デバイスのインプレッション、クリック、コンバージョンをトラッキングする際に使用します。詳細 |
data-dcm-api-frameworks |
dc_sdk_apis | パブリッシャーがサポートする API フレームワーク用の識別子のカンマ区切りリスト(例: VPAID 2.0 と OMID 1.0 のサポートは「2,7」になります)。識別子は AdCOM 1.0 仕様に基づいています。 |
data-dcm-omid-partner |
dc_omid_p | パブリッシャーの Open Measurement SDK 統合用の識別子。形式は「partnerName/partnerVersion」です。これは、Open Measurement SDK 統合の認定ステータスを伝えて検証するために必要です。 |
sz の HTML 属性はなく、代わりに、ins タグのスタイルの幅と高さのプロパティからサイズが取得されます。 |
sz | プレースメントのサイズ(幅x高さ)。キャンペーン マネージャー 360 により自動的に追加されます。 |
ord の HTML 属性はありません。キャンペーン マネージャー 360 によりキャッシュ無効化の乱数が自動挿入されるため、この属性は不要です。 |
ord | 乱数を使ってキャッシュを無効化できます。キャンペーン マネージャー 360 により乱数が自動挿入されるため、HTML 属性を追加する必要はありません。タグに ord 値を追加しないでください。 |
マクロと ins タグ
対象広告パラメータに適合する ins タグの属性にマクロを挿入できます。タグがキャッシュ無効化を処理するため、キャッシュ無効化マクロやタイムスタンプ マクロを ins タグに挿入することはできません。
クリック トラッキング マクロを挿入したタグの例を以下に示します。
<ins class='dcmads'
style='display:inline-block;width:300px;height:250px'
data-dcm-placement='N7480.1664088DOUBLECLICK.NETTEST/B8299600.114131924'
data-dcm-rendering-mode='script'
data-dcm-click-tracker='${CLICK_URL}'>
<script src='https://www.googletagservices.com/dcm/dcmads.js'></script>
</ins>
TCF マクロ
IAB TCF v2.0 では、URL 内のどこに TC 文字列を挿入して転送するかを示すため、および存在するベンダーを識別するために、クリエイティブ タグでのマクロの使用がサポートされています。IAB TCF v2.0 の統合を希望する広告主は、ピクセル ベンダーと連携し、以下のマクロを適切にサポートする必要があります。詳細
マクロ | 説明 |
---|---|
|
0 = GDPR の対象外地域からのトラフィック、1 = GDPR の対象地域からのトラフィック。 |
${GDPR_CONSENT_xxxxx} |
xxxxx は TC 文字列を受け取るベンダーのベンダー ID(数値)です。TC 文字列は入札リクエストで受信します。 |
${ADDTL_CONSENT} |
ADDTL_CONSENT は、ユーザーの同意を得た Google 広告技術プロバイダ(ATP)の ID のドット区切りリストです。 |