ターゲティングを管理する

オーディエンス セグメンテーション ターゲティング

オーディエンス セグメンテーションとは、キャンペーンのオーディエンスを複数のユーザー グループに分類することです。このそれぞれのグループをセグメントと呼びます。セグメントごとに別の広告をターゲティングして、成果を比較できます。

セグメンテーションは、Cookie またはデバイス ID に基づいて行うことができます。各セグメントをターゲットとする広告間の違いを明確にすることが重要です。これは、次に行うキャンペーンで最も効果的な広告戦略を見極めるのに役立ちます。Cookie やデバイス ID を(ユーザーが無効にしている、デバイス ID が送信されなかったなどの理由で)利用できない場合は、ユーザーをセグメントに分類できません。

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オーディエンス セグメントを作成する、ターゲットに設定する

セグメントを作成する
  1. キャンペーンのプロパティの [オーディエンス セグメンテーション] で [新しいグループ] をクリックします。

  2. セグメント グループとセグメントに名前を付けます。[新しいセグメント] をクリックして、セグメントを追加します。

    命名のヒント: セグメントをターゲットにする予定の広告または広告タイプに合わせたセグメント名を付けておくと、レポートを見たときに、セグメントをターゲットとしている広告を見分けやすくなります。レポートには、広告にターゲティングされているセグメントは表示されません。
  3. 各セグメントのウェイトを入力します。詳しくは、下記の「ウェイト」をご覧ください。

  4. セグメント グループを追加する場合は、[新しいグループ] を再びクリックします。

  5. キャンペーンを保存します。

  6. 保存すると、設定に基づいて、候補となるすべての ID がセグメントに分類されます。詳しくは、下記の「オーディエンス セグメンテーションについて」をご覧ください。

有用な結果を得るためには、キャンペーンの広告の配信開始後に、セグメントやウェイトを変更しないでください。このいずれかを変更すると、セグメント グループ内でセグメントが再編成され、オーディエンスの分類が変わります。ユーザーのセグメントが切り替わると、あるセグメントをターゲットとする広告が確実に他のセグメントのユーザーに表示されていないとは言い切れなくなります。広告の掲載結果のベースとなるセグメントの種類が、タイミングに応じて異なるようになります。
セグメントを広告のターゲットに設定する
  1. 広告プロパティの [オーディエンス セグメンテーション] で、[セグメントを選択] をクリックしてセグメントを選択します。このセグメントは、広告配信の対象となる唯一のユーザー グループとなります。

    セグメントを効果的に設定するためのヒントについては、後述の「ターゲティング戦略」をご覧ください。

  2. キャンペーンの各プレースメントで、セグメントを配信の条件としない広告を少なくとも 1 つ用意します。非セグメント広告は、必須ではありませんが、極めて役立ちます。セグメントに属さないユーザーに対して、デフォルト広告以外の広告を配信できるようになります。手順は次のとおりです:

    1. プレースメントにスタンダード広告を割り当てます。これが唯一の非セグメント広告の場合は、ターゲティング条件は設定せずに、ほとんどのブラウザで表示できるクリエイティブを使用します。そのようにしないと、非セグメント広告が非セグメント ユーザーに配信されない可能性があります。

    2. 非セグメント広告の優先度の数値をセグメント広告の数値よりも大きくします。広告プロパティにその数値を入力します。

      たとえば、セグメント広告の優先度が 5 の場合、非セグメント広告の優先度は 6 以上にします。これにより、セグメント広告が非セグメント広告よりも優先されるようになります。セグメントに属するユーザーに非セグメント広告が配信されることは望ましくありません。セグメントに属するユーザーには、各セグメントにターゲティングされた広告のみが配信されます。

  3. 広告を保存します。

  4. キャンペーンの各プレースメントには、いずれのセグメントもターゲットとしない広告を少なくとも 1 つ含めるようにしてください。すべてのユーザーをセグメントに分類できるわけではないので、そうした非セグメント ユーザーに配信する広告を用意することをおすすめします。そのような広告がない場合、非セグメント ユーザーにはデフォルト広告のみが配信されます。非セグメント ユーザー向けの広告では、優先度の数値をセグメント ユーザー向けの広告よりも大きくします。

  5. キャンペーンが進行すると、セグメント グループ内の異なるセグメントをターゲットとする広告の掲載結果を比較できるようになります。

    セグメントの比較について詳しくは、下記の「使用例」と「コントロール / 公開のテスト」をご覧ください。

ターゲティング戦略

ここまで、セグメントを広告のターゲットに設定する方法について説明しました。次は、基本的なセグメンテーション戦略を説明します。

  1. セグメント グループ内の各セグメントをそれぞれ 1 つの広告のターゲットに設定し、それらの広告をすべて同じプレースメントに割り当てます。このようにして割り当てることで、ユーザーの ID が属するセグメントに応じて、それぞれのユーザーに異なる広告が表示されます。このようにすると、この特定のプレースメントで広告の掲載結果を比較することができます。

  2. 広告が同じプレースメントに属している場合は、それらの広告のターゲットに同じセグメント グループ内のセグメントを設定します。同じセグメント グループ内のセグメントは重複しません。あるセグメントに属するユーザーが、同じセグメント グループの別のセグメントに属することはありません。ただし、異なるグループのセグメントは重複可能となります。1 人のユーザーが両方のセグメントに割り当てられると、キャンペーン中にそのユーザーに両方の広告が表示される可能性があります。1 つのセグメントに属するユーザーには、そのセグメントをターゲットとする広告のみが表示されることが望ましいでしょう。

  3. セグメントを配信の条件としない広告を少なくとも 1 つ用意します。

オーディエンス セグメンテーションについて

仕組み

キャンペーン マネージャー 360 は、Cookie またはデバイス ID に基づいてオーディエンスをセグメントに分類します。ID(Cookie またはモバイル デバイス ID)はそれぞれ 1 つのセグメントに割り当てられます。ID がセグメントに割り当てられると、ブラウザでその ID が保存されているユーザーに、そのセグメントをターゲットとする広告が配信されます。

セグメンテーションは実際にはランダムに行われます。各 ID の数字にのみ基づきます。そのため、ID に関連付けられたアクティビティの履歴とは関係ありません。

キャッシュを削除したユーザー、Cookie を無効にしているユーザー、モバイル デバイス ID を再設定したユーザーには、セグメントをターゲットとする広告は配信されません。特定のプレースメントに割り当てられた広告でセグメントをターゲットに設定する場合は、セグメントを配信条件としない別の広告を少なくとも 1 つ用意してください。こうした広告がない場合は、デフォルト広告のみが配信されます。

ここで、2 つの重要な概念について説明します。

  • セグメント グループ: セグメントはセグメント グループに属しています。各セグメント グループのすべての ID は、グループ内のいずれかのセグメントに分類されます。たとえば、あるセグメント グループに 2 つのセグメントのみを作成した場合、すべての ID がそのグループのどちらかのセグメントに割り当てられます。

    セグメント グループにセグメントを作成するとすぐにセグメントに ID が自動的に割り当てられます。セグメントを変更しない限り、この割り当てはキャンペーン期間中、継続されます。

    • セグメント グループは複数作成することもできます。この場合は、各グループで、すべての ID がセグメントに分類されます。たとえば、1 つ目のセグメント グループではすべての ID が 2 つのセグメントに分類され、2 つ目のセグメント グループでは 6 つのセグメントに分類されるということが考えられます。どのグループでも、他のグループとは関係なくすべての ID が分類されるため、各 ID は、各グループ内でいずれかのセグメントに属することになります。たとえば、ある ID が、あるグループでは最初のセグメントに属し、別のグループでは最後のセグメントに属することがあります。このように、セグメンテーションはランダムに行われます。

  • ウェイト: オーディエンスをセグメントに均等に分配したり、異なる比率で分配したりできます。この比率は設定したウェイトに応じて決まります。詳しくは「ウェイト」をご覧ください。

ウェイト

ID がセグメント グループ内のセグメントにどのように分類されるかは、ウェイトによって決まります。ウェイトは比率を表します。あるセグメントのウェイトがグループ内の他のセグメントより大きい場合、他のグループよりも多くの ID が分類されます。

たとえば、グループ内の 2 つのセグメントのウェイトがそれぞれ 10 と 5 の場合、10 は 5 の 2 倍なので、片方のセグメントにはもう片方のセグメントの 2 倍の数の ID が分類されます。グループ内で均等にウェイトを設定したセグメントには、ほぼ同数の ID が分類されます。

ウェイト設定は、そのグループ内のセグメントにのみ適用されます。1 つのグループのセグメントのウェイトが、別のグループのセグメントに影響することはありません。各グループでは、他のグループとは無関係に、すべての ID が分類されます。

ターゲティングとウェイト

すべてのセグメントのウェイトが等しい場合、ウェイトがより大きいセグメントをターゲットとする広告では、ウェイトがより小さいセグメントをターゲットとする広告よりもインプレション数が多くなります。これは、他のセグメントよりウェイトが大きいセグメントに、他のセグメントより多くの ID が割り当てられているからです。

ただし、広告の割り当て先セグメントのウェイトが高くても、追加のターゲティング条件があると、その広告のオーディエンスは絞り込まれます。たとえば、広告でターゲットとする地域を限定している場合、その広告が配信される可能性のあるユーザー数は少なくなります。オーディエンスの大部分が属するセグメントを広告のターゲットにしていても、広告が配信されるのはそのセグメント内の DoubleClick Cookie ID の一部のみということになります。

セグメンテーションとウェイトを軸として、ユーザーに表示される広告を確実に制御できるようにするには、セグメント グループ内の各セグメントをターゲットとするすべての広告で、その他のターゲティング条件を同じにすることをおすすめします。または、セグメント以外のターゲティング条件をすべて削除します。

使用例

たとえば、ジュースとソーダの 2 種類の広告の掲載結果を比較したいとします。この場合、ジュース セグメントとソーダ セグメントの 2 つのセグメントのセグメント グループをキャンペーンに作成します。

次に、ジュースの広告すべてでジュース セグメントをターゲットに設定し、ソーダの広告すべてでソーダ セグメントをターゲットに設定します。これにより、ジュースの広告はジュース セグメントのユーザーのみに表示され、ソーダの広告はソーダ セグメントのユーザーのみに表示されるようになります。2 つのセグメントは重複しません。

次に、ジュースの広告とソーダの広告を同じプレースメントに割り当てます。

  • ジュース セグメントのユーザーがこのプレースメントを含むサイトにアクセスすると、キャンペーン マネージャー 360 からジュースの広告が配信されます。

  • ソーダ セグメントのユーザーがこのサイトにアクセスすると、キャンペーン マネージャー 360 からソーダの広告が配信されます。

ここでは、ユーザーに広告が配信されるためのセグメント以外の条件がすべて整っているものとします(その他のターゲティング条件をすべて満たしているなど)。

キャンペーンが進行するにつれ、どちらの広告の掲載結果が優れているかをレポートで確認できるようになります。ジュースの広告のみを表示したユーザーでより多くのクリックが発生しているか、ソーダの広告のみを表示したユーザーでより多くの Floodlight コンバージョンが発生しているか、あるいは、どちらかのグループのユーザーに対して広告の効果が高い場合にその違いを生んでいるのは何か、といったことを把握できます。

レポートにはセグメントは記載されないため、どの広告でどのセグメントがターゲットに設定されているかは、お客様自身で管理してください。

セグメント グループのサンプル

この使用例のセグメント グループを次のようにするとします。

飲料セグメント グループ
セグメント ウェイト
ジュース 1
ソーダ 3

この場合、すべての ID は、「ジュース」セグメントか「ソーダ」セグメントのいずれかに割り当てられます。「ジュース」セグメントのウェイトは 1、「ソーダ」セグメントのウェイトは 3 であるため、「ソーダ」セグメントには、「ジュース」セグメントの 3 倍の ID が割り当てられます。ユーザーの 4 分の 1 が「ジュース」セグメントになり、残りの 4 分の 3 が「ソーダ」セグメントになります。

次に、「ソーダ」セグメント広告と「ジュース」セグメント広告をサンプル プレースメントに割り当てます。「ソーダ」セグメントには 3 倍のウェイトがあるため、「ソーダ」セグメントをターゲットとする広告では、「ジュース」セグメントをターゲットとする広告の 3 倍のインプレッションを獲得するということになります。これは、「ソーダ」セグメントに割り当てられた ID が 3 倍多いからで、結果的に ID が「ソーダ」セグメントに割り当てられたユーザーのほうがサイトを訪問する可能性が高くなります。

キャンペーンの終了後に、レポートを見てジュースの広告とソーダの広告の掲載結果を確認します。

コントロール / 公開のテスト

一部の広告をテスト用としている場合は、オーディエンスのうち小さな部分を対象にセグメントを設定し、テスト用の広告でそのセグメント(公開セグメント)をターゲットに設定することもできます。これで、公開セグメントと通常の広告用のセグメント(コントロール セグメント)の掲載結果を比較できます。たとえば、コントロール セグメントのユーザー数を公開セグメントの 10 倍にしたい場合は、公開セグメントのウェイトを 1 に設定し、コントロール セグメントのウェイトを 10 に設定します。

コントロール / 公開のテストを効果的に行うには、キャンペーンを始める前にセグメントを作成し、一定の期間にわたって広告を配信します。対象となるインプレッション数が多いほど、データは有効性が高くなります。

コントロール セグメントと公開セグメントとの間の改善率をリフトと呼びます。リフトとは、コントロール セグメントから公開セグメントへの改善率です。この改善率は、コントロール セグメントの掲載結果に対するパーセンテージで表します。

たとえば、コントロール セグメントのインプレッション数が 20 回で、公開セグメントのインプレッション数が 30 回の場合は、リフトは 50% です。リフトは、(公開指標 - コントロール指標) / コントロール指標で計算します。上記の場合、(30 - 20) ÷ 20 = 0.5、つまり 50% となります。

よくある質問

オーディエンス リストの生成が停止したのはどうしてですか?

クライアントでオーディエンス リストを生成できなくなった理由はいくつか考えられます。このトラブルシューティング ガイドでは、一般的な問題への対応方法と、問題の解決に役立つリソースを紹介します。

よくある問題:

  • 広告主のステータスが [承認済み] であることを確認してください。

さらに詳しいトラブルシューティング:

オーディエンス リストにどのようにユーザーが追加されているかを判断する:

  1. 特定の Floodlight アクティビティを完了したすべてのユーザーを追加する
    1. ユーザーを収集している Floodlight アクティビティを特定します。
    2. 期間がオーディエンス リストで定義されている有効期間と等しい Floodlight 基本レポートを作成します。
      • 貢献度の割り当てられたコンバージョン数が非常に多い(150 を超える)場合、ユーザーはオーディエンス リストに追加されています。
      • 貢献度の割り当てられたコンバージョン数が少ない(150 に満たない)場合、リスト内のユーザーの収集に使用される Floodlight アクティビティが、リストを使い始められるほど十分な数のユーザーに実行されていないことを示します。
  2. 特定の Floodlight アクティビティとカスタムルールを完了したすべてのユーザーを追加する
    1. 必要なトラブルシューティングの手順は前の項目と同じですが、Floodlight カスタム変数(リストへの追加に使用)を追加して Floodlight 基本レポートに表示するコンバージョンを絞り込みます。
      • カスタムルールと一致しないすべてのコンバージョンを除外し、上記の手順を行います。

 

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