レポート ビルダーを使用してコンバージョン経路(P2C)レポートを作成できます。このレポートから、コンバージョンに至る過程で広告とユーザーの間にどのような露出があったかを把握できます。P2C レポートを見ると、どの広告、どのタイプのメディアが最もコンバージョンに貢献しているかがわかります。
他のコンバージョン レポートとは異なり、P2C レポートでは、最終的なコンバーションとその元になったクリックまたはインプレッションだけでなく、露出からコンバージョンに至るまでの詳しい経路が表示されます。ここで言う露出とは、いずれかの広告で発生したインプレッションまたはクリックを指します。
レポートの作成レポート ビルダーでコンバージョン経路レポートを作成するには:
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[新しいレポート] ボタンをクリックして、[コンバージョン経路] を選択します。
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(必須)このレポートでデータを表示する Floodlight 設定 ID を選択します。こうすると、その設定 ID に関連付けられているすべての広告主が自動的に追加されます。Floodlight 設定には複数の広告主を関連付けることができますが、1 回の操作で選択できる Floodlight 設定は 1 つのみです。名前でも設定 ID でも検索できます。
広告主が共有されていない場合、Floodlight 設定 ID は広告主 ID と同じになります。広告主が共有されている場合、ID は親広告主の ID と同じになります。
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レポートに含める Floodlight アクティビティを選択します。何も選択しない場合は、自動的にすべてのアクティビティがレポートに含められます。
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クリックとインプレッションのルックバック ウィンドウ(最長 90 日間)を設定します。これにより、関連付けられたコンバージョンが発生する前の指定期間内に、接点があったかどうかがチェックされます。Floodlight に設定されている値を使用することも、カスタム値を手動で入力することもできます。カスタム値として設定できるのは、既存の Floodlight アクティビティのルックバックよりも短い値のみです(長くはできません)。長くした場合は、代わりに Floodlight アクティビティのルックバック ウィンドウが使用されます。
ルックバック ウィンドウを編集すると、新しいウィンドウに基づいてアトリビューション データが再計算されます。そのため、コンバージョン数が他のレポートと一致しなくなります。ルックバック ウィンドウを変更すると、起点やコンバージョンにつながった接点がウィンドウ外となり、コンバージョン クレジットを受け取る接点が変わる可能性もあります。
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[接点間の最大期間] の値を設定します。ここには、同じユーザーによる接点の最大間隔を指定します。[無制限] を選択した場合は、代わりにルックバック ウィンドウに入力した値が使用されます。
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クリックとインプレッションのそれぞれについて、[接点の最大数] の値を設定します。この値は、レポートに含めることのできる接点の最大数です。この値に 0 を指定した場合、接点の情報はレポートに含まれません。クリックとインプレッションには、それぞれ最大 100 件の接点を選択できます。
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以下のコンバージョン タイプを含めるかどうかを選択できます。
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アトリビューションのない Cookie コンバージョン: ユーザー側に DoubleClick Cookie があるものの、露出なしでコンバージョンが達成されたケースです。つまり、Floodlight グループ内の広告主の広告をユーザーが見なかった(あるいはクリックしなかった)か、ルックバック ウィンドウの外で接点があったことが考えられます。
ルックバック ウィンドウを変更すると、コンバージョンのアトリビューションの有無が変わることがあります。変更後のルックバック ウィンドウに基づくアトリビューションは「再計算されたアトリビューション」として表示され、元のアトリビューション(つまり、Floodlight 設定のルックバック ウィンドウに基づくアトリビューション)は「Floodlight アトリビューション」列に保持されます。
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[コンバージョンのディメンション]、[接点のディメンションごと]、[指標]、[カスタム Floodlight 変数] で、レポートに含める内容を選択します。コンバージョンのディメンションと指標について
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(省略可)レポートを作成するスケジュールを設定します。
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[実行] または [保存] をクリックします。
データの量によっては、レポート作成に時間がかかることがあります。クエリの量を抑えて、できるだけサイズの小さいレポートを作成することをおすすめします。たとえば、期間を短くしたり、Floodlight アクティビティの数を減らしたりできます。
レポートのデータの用途に応じて、接点の情報を軸にレポートをピボット表示にすることができます。レポートをピボット表示にした場合もピボット表示にしない場合も表示されるデータは同じですが、ピボット表示にした場合は表の行と列が入れ替わります。コンバージョン経路レポートの場合は、各接点が 1 つの列になり、複数の異なる接点のデータを横並びで比較しやすくなります。
ピボット レポートを作成するには、レポート ビルダーで標準の P2C レポートを作成する際に、[経路の接点でピボット表示する] チェックボックスをオンにします。
コンバージョン経路レポートをピボット表示にした例とピボット表示にしない例を次に示します。
ピボット表示にしない
それぞれの接点が 1 行で表示されます。この場合、1 つのコンバージョンのデータは複数の行に配置されることになります。この表示は、外部システムにデータをアップロードする場合に最適です。
例:次の表は、P2C レポートをピボット表示にしない場合のサンプルデータです。
コンバージョン | 接点のレベル | サイト | 接点のタイプ | キーワード | 接点の時間 |
---|---|---|---|---|---|
06/12/12 10:32:57 |
1 | サイト運営者 1 | ディスプレイ広告のクリック | -- | 06/12/12 10:31:05 |
06/12/12 10:32:57 |
2 | サイト運営者 2 | ディスプレイ広告のインプレッション | -- | 06/11/12 11:02:44 |
06/12/12 10:32:57 |
3 | サイト運営者 3 | 有料検索広告のクリック | 私の検索 | 06/09/12 14:15:02 |
06/12/12 10:32:57 |
4 | サイト運営者 2 | ディスプレイ広告のクリック | -- | 06/09/12 13:59:52 |
06/12/12 10:32:57 |
5 | サイト運営者 1 | ディスプレイ広告のインプレッション | -- | 06/02/12 17:31:00 |
ピボット表示にする
レポートをピボット表示にした場合、各コンバージョンは 1 行に表示され、接点は個別の列で左から右に表示されます。各接点の詳細はそれぞれの列で確認できるので、複数の接点のデータを横並びで比較できます。この方法で、それぞれのコンバージョンがどのようにして起こったかを正確に把握できます。
コンバージョン ディメンションと指標
この表は、レポートに使用されることが多いコンバージョン ディメンションや指標の値の一部を示したものです。
ディメンション名 | データの例 |
---|---|
コンバージョン ID | 684550148142168782 |
アクティビティの日時 | 3/17/13 0:01 (12:01:05 AM) |
コンバージョン URL | src=3528935;type=frida880;cat=ire;qty=1;cost=99.99;ord=123456789 |
経路のタイプ | Cookie |
Floodlight アトリビューション タイプ | クリックスルー |
アトリビューション タイプを再計算 | クリックスルー |
ブラウザ / プラットフォーム | Chrome |
キャンペーン マネージャー 360 アクティビティの詳細 | アクティビティ グループ 設定 ... |
指定マーケット エリア(DMA) | 分類外 |
接点数 | 0 |
チャネルのグラフ | リッチメディア |
クリック数 | 0 |
インプレッション数 | 0 |
経路の数 | 0 |
コンバージョン リファラー | https://www.site.com/confirmationpage |
ORD 値 | 123456789 |
コンバージョンにつながった接点からの日数 起点からの日数 |
0 |
コンバージョンにつながった接点からの時間 起点からの時間 |
0 |
カスタム Floodlight 変数 (CFV フィールドのタイトルはヘッダーに含まれています) |
値 |
接点のディメンションと指標
次の表は、レポートに使用されることが多い接点のディメンションや指標の値の一部を示したものです。
ディメンション名 | データの例 |
---|---|
接点の番号 | 1 |
接点の日時 | 3/17/13 13:12 (1:12:14 PM) |
接点のタイプ | クリック |
接点チャネル | リッチメディア |
コンバージョンにつながった接点を Floodlight で追跡 | TRUE |
コンバージョンにつながった接点を再計算 | TRUE |
Floodlight のルックバック ウィンドウ内 | TRUE |
キャンペーン マネージャー 360 オブジェクト名 / ID | キャンペーン プレースメント サイト 広告 クリエイティブ ... |
オーガニック検索のクエリ | 「検索キーワード」 |
オーガニック検索のランディング ページ | https://www.site.com/landingpage |
リッチメディアの指標とディメンション | 平均展開時間 インタラクション率 動画コンパニオン広告のクリック数 動画の長さ ... |
P2C レポートと他のレポートのデータが食い違っている場合は、次のような理由が考えられます。
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ルックバック ウィンドウを編集すると、アトリビューション データが再計算されます。そのため、コンバージョン数が他のレポートと一致しなくなります。ルックバック ウィンドウを変更すると、起点やコンバージョンにつながった接点がウィンドウ外となり、コンバージョン クレジットを受け取る接点が変わる可能性もあります。
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アトリビューションのないコンバージョンが、コンバージョン全体の中で大きな割合を占めています。これらについてユーザーの経路情報は確認できませんが、カスタム Floodlight 変数は使用できます。
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P2C レポートでは、常にすべてのコンバージョン経路を確認できます。しかし、広告主やキャンペーンのフィルタが適用されている場合、アクセス権のないデータは表示されません(「--」に置き換えられます)。Floodlight、MCF、標準の各レポートでは、ユーザーは自分に表示権限のある接点から発生したコンバージョンの詳細のみを確認できます。表示権限は、プロフィールに適用されているキャンペーンや広告主のフィルタに基づきます。表示できるのは権限のある経路のデータのみなので、コンバージョンの指標にある程度の差異が見られることもあります。