この記事では、デマンドサイド プラットフォーム(DSP)が代理店をサポートする仕組みについて説明します。具体的には、代理店プラットフォームとの統合や、代理店およびパブリッシャーへの包括的なレポートと効率的なワークフローの提供について取り上げます。
代理店は、パブリッシャーと直接、プログラマティック非保証型取引の交渉を行って締結できます。こうした代理店レベルの取引は、代理店アカウントとパブリッシャーの間で交渉された後で、代理店アカウントに設定されているすべての DSP で利用できるようになります。代理店取引が作成されると、参加するすべての DSP で使用されるユニバーサル取引 ID が生成されます。これにより、同じキャンペーンに対して取引 ID が DSP シートごとに 1 つずつ作成され、重複してしまうという事態を防げます。
代理店シートを使用して取引を行うための統合要件
代理店は、各 DSP の名前空間に属する DSP シート ID リストを Google に提供し、Google は、このリストを代理店シートにマッピングします。DSP は、費用を代理店に正しく関連付けるために、入札レスポンスで DSP シート ID を返す必要があります。
- OpenRTB 仕様(JSON または Protobuf):
seatbidのseatフィールドに入力します。このフィールドにすでに入力しているパートナー様は、特にご対応いただく必要はありません。 - 入札レスポンスで、代理店の DSP シート ID に加えて advertiser_domain フィールドに値を入力します。
Marketplace API と統合されているビッダーの場合、Google は代理店が締結した取引を、ビッダー スコープの確定済みの取引リソースで返します。これらの取引はビッダーの所有ではないため、このリソースで返される代理店取引は読み取り専用となり、対応するプロポーザルもありません。
非保証型取引に対応するための取引フローと API 要件
代理店とパブリッシャーは、Google の管理画面を通じて取引の交渉を直接行います。
- パブリッシャーは Google アド マネージャーの管理画面で、代理店 A に提案するプロポーザルを作成できます。
- 代理店 A は代理店アカウントの管理画面にログインして、プロポーザルを承認するか変更を交渉します。
- 取引が成立して有効になると、代理店が選択した DSP に表示されます。これらの代理店取引は(従来の取引とは異なり)DSP には読み取り専用となりますが、変更することは可能です(代理店は Google の管理画面を通じて条件を再交渉できます)。
確定済みの代理店取引にアクセスするには、DSP 側で認定バイヤーの Marketplace API を統合する必要があります。
ビッダー / DSP の主な統合ポイント:
- ビッダーレベルの Finalized Deals API を使用して確定済み取引を取得する: 代理店取引は、DSP 管理のアカウントではなく代理店シートの所有となります。そのため、
buyers.finalizedDealsエンドポイントとbuyers.proposalsエンドポイントでは、これらの取引は返されません。ビッダーは、ビッダーレベルの Finalized Deals API を使用して、確定済み取引の完全なリストを取得することもできます。 - オークション パッケージ: 同様のプロセスで、ビッダーは
bidders.auctionPackages.listエンドポイントを呼び出してオークション パッケージを取得できます。
API オブジェクトの更新: 既存の Deals API オブジェクトが拡張され、代理店アカウントに関する追加情報が含められるようになります。公開ドキュメントに追加される変更事項を以下に太字で示します。
取引の JSON 表現
{
// ...
// ... media_planner フィールドに値が
// 入力されている場合、このフィールドは空となり請求対象の
// 購入者は入札レスポンスに基づいて決定されます。
// 形式: `buyers/{buyerAccountId}`
"billedBuyer" : string
// 共用体フィールド negotiating_buyer は次のいずれかになります。
"buyer": string,
"client": string,
// このフィールドはメディア プランナーを表します(例: 代理店、
// 大手広告主)。
"mediaPlanner" : {
object (MediaPlanner)
}
// 共用体フィールド negotiating_buyer で使用できるタイプのリストは以上です。
// 設定されている場合、このフィールドには、この取引を行える
// DSP 固有のシート ID のリストが含まれます。
"eligibleSeatId": [
string
],
// ...
}
注: 重要な変更点は以下のとおりです。
- 新しい
mediaPlannerフィールドを使用して、代理店固有の取引を識別できます。 - 代理店固有の取引の場合、
billedBuyerフィールドは空になります。 - 新しい
eligibleSeatIdsフィールドには、取引に入札できる DSP 独自の名前空間のシートセットが含まれます。この取引において、シート ID が指定されていない入札レスポンスや、このリストにないシート ID を含む入札レスポンスは、Google によって除外されます。
プログラマティック保証型(PG)取引に対応するための取引フローと API 要件
DSP が代理店シートで作成された PG 取引を購入するには、保証型取引をサポートするフローでいくつかの追加要件を満たす必要があります。
- 非保証型取引と同様に、取引が成立すると、代理店が選択した DSP に PG 取引が表示されます。ただし、適切な設定が完了するまで、取引のトランザクションは開始されません。
- 取引が確定したら、代理店は DSP のシステムで取引のクリエイティブと費用を設定する必要があります。この設定手順が完了したら、DSP は認定バイヤーの Marketplace API を呼び出して Google に通知できます。具体的には、ビッダーレベルの確定済み取引 API に
SetReadyToServeという新しいエンドポイントが追加されます。 - 取引で
SetReadyToServeが呼び出されると取引が有効になり、指定された開始時間以降、Google から選択された DSP への入札リクエストの送信が開始されます。この時点で、PG 取引の入札ガイドラインに沿って対応してください。注: PG 入札の SLA を遵守するには、must_bidシグナルに従う必要があります。
プロポーザルに DSP を割り当てる
- 認定バイヤーにログインします。
- [取引] をクリックし、設定する PG 取引をクリックします。
- 取引の [DSP] 列で、[+ DSP を割り当て] をクリックします。
- ダイアログ ボックスのプルダウン メニューから、利用可能な DSP を 1 つ選択します。
- 選択した DSP に関連付けられている取引シート ID があれば、その ID を入力します。
- [割り当て] をクリックします。