SupplyChain オブジェクトを使用すると、広告枠を販売または再販売するすべての当事者を確認できるようになります。このオブジェクトは、ads.txt / app-ads.txt および sellers.json と連携して機能し、広告エコシステムの透明性を実現します。
該当する場合、OpenRTB リクエストまたは Google RTB プロトコル内に、このオブジェクトが自動的に作成されます。
- パブリッシャーが入札リクエストを送信します。
- 購入者が SupplyChain オブジェクトから入札リクエストとデータを受け取ります。
- 購入者は、広告枠を再販売するすべての仲介販売者の ID を確認します。
- 購入者は、広告枠の認定販売者かどうかをクロールして確認します。
現時点では、SuppeChain オブジェクトをサポートするための操作を行う必要はありません。SupplyChain オブジェクトの確認について（IAB のよくある質問）
SupplyChain オブジェクトの仕組み
SupplyChain オブジェクト（schain）は、OpenRTB 入札リクエストと Google RTB 入札リクエストに含まれており、「ノード」で構成されます。schain オブジェクトの各ノードは、入札リクエストに関与する特定のエンティティを表します。入札リクエストには、広告枠の支払いに直接かかわるすべてのエンティティが含まれます。
// オブジェクトの例
"schain": {
"complete": 1,
"nodes": [{
"asi":"google.com",
"sid":"pub-1234567891234567", // sellers.json に含まれるパブリッシャーの seller_id と同じ
"hp":1
}],
"ver":"1.0"
}
詳しくは、OpenRTB のデベロッパー向けドキュメントと IAB のドキュメントをご覧ください。
SupplyChain オブジェクトは、パブリッシャーとの関係に応じて構成が異なります。
Google で直接販売を行うパブリッシャー
アド マネージャー、AdMob、または AdSense を介して広告枠を直接販売するパブリッシャーの場合、schain オブジェクトには「google.com」のノード 1 つのみが含まれ、その seller_id は sellers.json に記載のものと同じになります。
Open Bidding を使用するパブリッシャー
Open Bidding を使用するパブリッシャーの場合、schain オブジェクトには 2 つのノードが含まれます。1 つは「google.com」のノードで、パブリッシャーの seller_id は sellers.json に記載のものと同じになります。もう 1 つは Open Bidding パートナーのノードです。
クライアント管理を行うパブリッシャー
親パブリッシャーはクライアント管理（MCM）ツールを利用して、子パブリッシャーの広告枠を、「アカウントの管理」委任タイプを使用して個別に収益化することも、「広告枠の管理」委任タイプを使用して大規模に収益化することもできます。
「広告枠の管理」を使用する親パブリッシャーと子パブリッシャーの場合、親パブリッシャーの販売者 ID を含む 1 つのノードで SupplyChain オブジェクトが 1 つ作成されます。子パブリッシャーに対応するノードはありません。現時点では子パブリッシャーのノードはなく、親パブリッシャーの販売者 ID を含むノードのみがあるため、schain オブジェクトは未完了としてマークされています。
「アカウントの管理」を使用する親パブリッシャーと子パブリッシャーの場合、schain オブジェクトには子パブリッシャーの販売者 ID を含むノードが 1 つあり、チェーンが完了としてマークされています。「管理アカウント」を利用するサイト運営者（パブリッシャー）の場合、子サイト運営者（パブリッシャー）のアカウントで収益が発生します。子サイト運営者（パブリッシャー）は最終的なサイト運営者（パブリッシャー）として扱われます。親パブリッシャーの情報は schain オブジェクトに含まれません。
支払い処理を行わないすべての仲介販売者
支払い処理を行わない仲介販売者は、SuppeChain オブジェクトに含まれません。これには、クライアント側のヘッダー入札のほか、支払いが伴わないヘッダー入札とその他のメディエーションが含まれます。