フェデレーション ラーニングはプライバシーを強力に保護する技術であり、元データを Google のサーバーに送信せずにデバイス上のモデルを改善することを目的としています。Google はフェデレーション ラーニングを使用して、Google アシスタント搭載デバイスでの「OK Google」の検出など、デバイスの起動技術を改善しています。
たとえば、「OK Google, 明日の天気は?」と尋ねると、デバイス上のモデルが「OK Google」と話しかけられたことを検出し、Google アシスタントにクエリを送信します。
また、カメラを搭載したサポートされているスマートホーム デバイスでは、デバイス上のモデルが画像を保存して使用し、ジェスチャー、視線、口の動きから起動を検出します。
デバイスは、「OK Google」と話しかけなくても意図せず起動することがある一方、「OK Google」と話しかけても起動しないことがあります。
Google は、フェデレーション ラーニングを使用することでアシスタントの起動技術を改良し、起動ミスやエラーの削減に取り組んでいます。
フェデレーション ラーニングについて詳しくは、Google AI のオンライン コミックをご覧ください。
[デバイスでのアシスタントの起動方法の改善] がオンになっているときに、Google アシスタントが起動または準起動すると、デバイスに短い音声録音が一時的に保存されます。フェデレーション ラーニングで、Google はこれらの音声録音を使用して、アシスタントの音声技術と起動技術を調整する方法を学習します。
Google アシスタントが起動した場合
意図しない起動を含め、Google アシスタントが起動すると、音声録音は Google のサーバーに送信されることがあり、アシスタントは、スマートフォンに天気予報を返すなど、ユーザーのリクエストを完了できるようになります。これらの音声録音は、ウェブとアプリのアクティビティをオンにしていて、音声録音を含めることを指定している場合は、Google のサーバーに保存されます。
Google アシスタントが準起動した場合
「準起動」とは、「OK Google」モデルが、Google アシスタントの起動が指示されたと思われる音声、つまりユーザーから何か話しかけられたことを検出したケースです。
準起動の音声録音は Google のサーバーには送信されませんが、[デバイスでのアシスタントの起動方法の改善] がオンになっている場合はデバイスに保存されることがあります。これらの録音が保存されてもデバイスには何も表示されない可能性があります。また、1 日あたり最大 20 件の録音が、次の情報と合わせて保存される可能性があります。
- スマートフォンで Google アシスタントをどのように、いつ操作したかに関するデータ。
- 操作がどの程度成功したか。
- スマートフォンの設定情報。
デバイスに録音が保存される期間
「OK Google」の起動と準起動のデバイス上の音声録音は、手動で削除しない限り、最大で 63 日間デバイスに保存されます。詳しくは、デバイス上の音声録音を削除する方法についての説明をご覧ください。
[デバイスでのアシスタントの起動方法の改善] がオンになっているときに、Google アシスタントが起動または準起動すると、検出された最初の最大 20 個の単語がデバイスに一時的に保存されます。また、次の情報も保存されます。
- スマートフォンで Google アシスタントをどのように、いつ操作したか。
- 操作の成功。
- スマートフォンの設定情報。
Google はこのデータを使用してアシスタントの起動技術を調整する方法を学習します。このデータがデバイスの外部に送信されることは一切ありません。
デバイスに文字起こしが保存される期間
アシスタントの起動技術の改善に使用される文字起こしと関連するメタデータは、手動で削除しない限り、最大で 63 日間デバイスに保存されます。詳しくは、デバイス上の文字起こしを削除する方法についての説明をご覧ください。
[デバイスでのアシスタントの起動方法の改善] がオンになっているときに Google アシスタントが起動すると、デバイスに画像が一時的に保存されます。Google はこれらの画像を使用してアシスタントの起動技術を調整する方法を学習します。画像がデバイスの外部に送信されることは一切ありません。
デバイスに画像が保存される期間
アシスタントの起動技術の改善に使用される画像は、手動で削除しない限り、最大で 63 日間デバイスに保存されます。詳しくは、デバイス上の画像を削除する方法についての説明をご覧ください。
Google アシスタントは、デバイスに保存されている音声録音、文字起こし、画像を使用して、アシスタントの起動技術を改良します。音声、文字起こし、画像データからモデルを調整する方法を学習し、モデルの変更内容の概要を Google のサーバーに送信します。Google は、この情報を収集し、すべてのユーザーのモデルの改善に活用します。
Google アシスタントがデバイス上でフェデレーション ラーニングの演算を実行するのは、デバイスがアイドル状態で、電源と Wi-Fi に接続されている場合に限ります。
Google アシスタントが準起動した場合、音声録音は Google のサーバーには送信されませんが、デバイスには保存されることがあります。
Google アシスタントが起動した場合、音声録音は Google のサーバーに送信されることがあり、Google アシスタントはユーザーのリクエストを完了できるようになります。また、デバイスにも保存されることがあります。
音声録音、文字起こし、画像は、デバイスに保存されると、暗号化されて、アシスタントの起動技術の改善にのみ使用されます。不要になると削除され、保存期間が 63 日を超えることはありません。
設定とユーザーデータを管理する
デフォルトでは、アシスタントの起動技術を改善するためのフェデレーション ラーニングの使用はオフになっています。
アシスタントの起動技術のフェデレーション ラーニングをオンにする- Google Pixel で設定アプリ を開きます。
- [すべての設定] で、[アシスタントの起動方法の改善] をタップします。この設定がない場合は、まず [あなた] をタップします。
- [デバイスでのアシスタントの起動方法の改善] をオンにします。
この設定をオンにしても、個別の設定でデータを収集、保存、使用する方法には影響しません。
- Google Pixel で設定アプリ を開きます。
- [すべての設定] で、[アシスタントの起動方法の改善] をタップします。この設定がない場合は、まず [あなた] をタップします。
- [デバイスでのアシスタントの起動方法の改善] をオフにします。
アシスタントの起動技術のフェデレーション ラーニングをオフにした場合
- Google アシスタントは、Google アシスタント搭載デバイスの起動を改善するためにデバイスに保存されている音声録音、文字起こし、画像を削除します。
- 「OK Google」は、これまでと同様に機能します。
- この設定をオフにしても、個別の設定でデータを収集、保存、使用する方法には影響しません。ウェブとアプリのアクティビティをオンにしていて、音声録音を含めることを指定している場合、Google アシスタントは Google のサーバーに保存されている音声録音を削除しません。詳しくは、Google のサーバーから音声録音を削除する方法についての説明をご覧ください。
[マイ アクティビティ] では、Google アシスタントで行った過去のアクティビティの一覧を確認できます。アクティビティに録音が含まれている場合は、音声アイコン が表示されます。
- [マイ アクティビティ] の [Google アシスタント アクティビティ] に移動します。
- 削除するアクティビティを選択します。
- 特定のアクティビティと録音を削除するには: 削除対象の横にあるその他アイコン [削除] を選択します。
- 録音を含むアクティビティだけでなく、すべての Google アシスタント アクティビティを削除するには: 右上のその他アイコン [アクティビティを削除する基準] [すべての期間] を選択します。
詳しくは、音声録音を管理する方法についての説明をご覧ください。
- アクティビティ管理に移動します。
- [ウェブとアプリのアクティビティ] がオンになっている場合は、[音声アクティビティを含める] チェックボックスをオフにします。
- [ウェブとアプリのアクティビティ] がオフになっていたり、[音声アクティビティを含める] チェックボックスがオフになっていたりすると、Google アシスタントは音声録音を Google のサーバーに自動的に保存しません。
詳しくは、ウェブとアプリのアクティビティについての説明をご覧ください。
- Android スマートフォンまたはタブレットで、「OK Google, アシスタントの設定を開いて」と話しかけるか、アシスタントの設定にアクセスします。
- [すべての設定] で [全般] をタップします。
- [Google アシスタント] をオフにします。