AppSheet のデータの所在地を管理する

この機能は、AppSheet Enterprise Plus のアカウントを持つ Google Workspace 組織のみが使用できます。

AppSheet アプリのデータ所在の管理方法について説明します。

AppSheet のデータ所在地とは

AppSheet アプリのデータには、データが保存されている国の法が適用され、データ プライバシーとセキュリティ保護はリージョンごとに異なります。データ所在地の要件を満たせるよう、AppSheet には、データが保存、処理される地域、すなわち「リージョン」を管理する機能が備わっています。

現時点では、以下のリージョンに AppSheet のアプリのデータを保存できます。

リージョン

説明

AppSheet URL

欧州連合(EU)

データは、EU リージョンでのみ保存、処理されます。これにより、お客様は、一般データ保護規則(GDPR)のデータ保護要件を遵守しやすくなります。

関連項目:

eu.appsheet.com

グローバル(全リージョン)

データの保存が制限されません。これがデフォルトです。

appsheet.com

EU リージョンに保存されるデータ

EU リージョンに保存されるデータの例として、以下が挙げられます。

  • アプリの定義
  • データソースの構成とアクセス トークン
  • AppSheet データベースの顧客データ
  • 監査ログ
  • バックアップ(下で説明)

バックアップ

AppSheet では、障害復旧と事業継続性の確保のために、プライマリ データのバックアップを保持しています。まれではありますが、AppSheet がバックアップを利用してデータを復元することがあり、これにより高い信頼性を維持しています。

なお、こうしたバックアップは、お客様のリクエストに基づくデータ復元を目的としたものではありません。バックアップは、規定のスケジュールで期限切れになり、上書きされます。

EU リージョンでサポートされているデータソース

以下を除くすべてのデータソースが EU リージョンでサポートされています。

  • Box
  • Dropbox
  • Microsoft Excel
  • Salesforce

ご利用の前に: トレードオフを考慮する

リージョンを指定することで、ネットワークおよびデータアクセスのパフォーマンスが改善されたり、調整が行われたりすることはありません。リージョンを選択する際は、以下の点にご注意ください。

  • 次のような場合は、データが保管されているリージョン外のユーザーの待ち時間が長くなる可能性があります。

    • リージョンをまたいで、共有のオブジェクトをリアルタイムで編集する場合
    • ドキュメントなどのファイルを、所有ユーザーのリージョン外のユーザーと共有する場合
    • 国外を移動中の場合
  • ごくまれなケースではありますが、選択されているデータ リージョンにおいて不可抗力の事態(自然災害など)が発生した場合には、そのリージョン外からデータにアクセスできなくなる可能性があります。
  • 同じデータソースを共有するアプリが複数のリージョンに存在する場合、複数ユーザーによる同時使用で説明のとおり、ユーザーが同時実行の問題に見舞われる可能性が高まります。AppSheet では現在、可能な限りリージョン間でのデータソースの共有を避けることをおすすめしています。

Enterprise Plus アカウントで EU リージョンを有効にする

Enterprise Plus アカウントで EU のデータ所在地を有効にする場合は、AppSheet セールスチームの担当者にご連絡ください。

ご希望の場合は、同じ Enterprise Plus アカウントで EU リージョンとグローバル リージョンの両方をサポートできます。また、任意でアプリ作成者がアプリのリージョンを選択したり、1 つのリージョンの使用を強制適用したりすることを許可することもできます。

アプリで使用するリージョンを選択する

お客様の Enterprise Plus アカウントで EU リージョンとグローバル リージョンの両方がサポートされており、かつお客様の会社が 1 つのリージョンを強制適用していない場合は、以下のとおり、ご自身が AppSheet へのアクセスに使用している URL を基にリージョンを選択できます。

  • eu.appsheet.com: EU リージョンでアプリを確認、作成します。
  • appsheet.com: グローバル リージョンでアプリを確認、作成します。

My Apps ページで表示、アクセスできるのは選択したリージョンで作成したアプリのみです。

OpenID Connect を使用している場合、EU リージョンを使用するには、コールバック URL を更新する必要があります。OpenID Connect を使用してユーザーのアクセスを制御するをご覧ください。

リージョン間でアプリをコピーする

リージョン間でアプリをコピーする場合は、アプリの定義のみがコピーされ、データソースとファイルデータはコピーされません。そのため、対象のリージョンで同じデータソースを構成する必要が出てくる場合もあります。これは、データソースごとに一度行えばよく、アプリごとに行う必要はありません。AppSheet データベースを新しいリージョンにコピーする必要がある場合は、AppSheet サポートにご連絡ください。

リージョン間でアプリをコピーするには、以下の手順を実施します。

  1. AppSheet にログインします。
  2. コピーしたいアプリについて以下のステップのいずれかを実施します。
    • [My Apps] ページでアプリを見つけ、その他アイコン その他 > [Copy] を選択します。
    • エディタでアプリを開いて、[Manage] > [Collaborate & Publish] > [Copy App] を選択します。
      アプリエディタを強化しました
      デフォルトでは新しいエディタが有効になっていますが、いつでも以前のエディタに戻すことができます。

      以前のエディタを使用する場合

      エディタでアプリを開き、[Manage] > [Author] を選択して、[Copy App] をクリックします。
  3. [Copy your app] ダイアログで、[Copy to region] をクリックします。
  4. [App name] フィールドで、必要に応じてアプリの名前を編集します。
  5. [Region] リストで、アプリのコピー先のリージョン(https://eu.appsheet.com など)を選択します。
  6. [Copy] をクリックします。

EU リージョンの IP アドレスとファイアウォール情報を管理する

組織内のネットワーク トラフィックを管理している場合、または許可リストに AppSheet のトラフィックを追加するよう要求する必要がある場合は、IP アドレスとファイアウォール情報を管理するで説明されている EU データ所在地用の AppSheet の IP アドレスを使用します。

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