不確実な時期におけるユーザー行動の変化を理解する

市場が不安定で、自社のビジネスが変化を被る可能性がある状況では、ユーザー行動の変化をつかんで測定し、ビジネスデータから重要なヒントをすばやく入手できるようにする必要があります。Google アナリティクスに搭載されている各種レポートやレポート オプションを活用すれば、ビジネスに関する重要な指標を測定し、価値のある成果を生み出す迅速な対応を取れるようになります。

ここでは、ビジネスにとって厳しい局面にスピーディーに対処しながら、ユーザーの求めるサービスを提供できるように、サイトのトラフィック、ユーザー行動、収益などの指標をすばやく確認できる Google アナリティクスの各種レポートの便利なショートカットをご紹介します。

このリストは、レポートや指標へのショートカットを完全に網羅しているわけではありません。また、ここに掲載されているショートカットは、ウェブ プロパティにのみ使用できます。

期間

サイトのパフォーマンスを確認する対象となる期間を選択します。この期間はビュー内のすべてのレポートに適用されます。

重大な出来事によって市場の状況が急変し、自社のビジネスに影響が及ぶ可能性がある場合は、その出来事が発生する前後でサイト内のユーザー行動を比較すると、市場の変化によってどのような影響があるかを分析できます。比較するには、日付選択ツールで [比較] のチェックボックスをオンにして、日数と曜日が同じになるように期間を選択します。レポートのデータを比較する際は、少なくとも 1~2 週間分のデータが含まれるようにするのが適切です。

サイトのユーザーへの影響

サイトのユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、ページビュー数、ユーザー行動の主な変化を確認するには、[ユーザー] > [概要] の順に移動します。ユーザー数やセッション数は、サイトのパフォーマンスの急激な変化を確認するための目安となる場合があるので、これらの指標が変化した割合に注目すると、トラフィックの変化を相対的に把握できます。

たとえば、宅配サービスを提供するレストランを運営していると、サイトのユーザー数が増加する場合があり、ユーザー数が増えれば、以前よりも注文の割合が高くなる可能性が考えられます。こうした情報を基に、商品やサービスの変更点をサイトに反映させ、顧客のニーズに応えて、予想される注文数の増加に対応できるようにすることが重要です。

収益への影響

プロパティで e コマース トラッキングを設定している場合、[コンバージョン] > [e コマース] > [概要] の順に開くと、収益や e コマースのコンバージョン率、平均注文額の変化を確認できます。これにより、指定した期間内にサイトの収益が大きく変化したかどうかを判断できます。

 

小売店でオンラインの売り上げを改善しようとしている場合、このレポートを確認すると、売り上げの傾向をチェックし、対応が必要な売り上げの急落や急増があるかどうかを把握できます。たとえば、e コマースのコンバージョン率と収益が低下している場合は、それがサイトのトラフィックの減少(その場合、プロモーションの実施が必要な場合があります)によるものかどうかを確認するとよいでしょう。トラフィックが減少していない場合は、顧客のニーズに対応できるように商品やサービスの充実や決済フローの改善を検討することができます。

商品やサービスへの影響

e コマースの概要レポートの変化を詳しく把握し、売り上げを促進または最適化するためにできることを確認するには、[コンバージョン] > [e コマース] > [商品の販売状況] の順に開きます。すると、商品や商品カテゴリごとの収益の変化を確認したり、レポートの左上にあるエクスプローラで [ショッピング行動] を選択して、ユーザーが商品紹介ページでどんな行動(商品一覧の表示、カートへの追加、カートからの削除、決済など)を取っているかを確認したりすることができます。また、商品の SKU、カテゴリ、ブランドをディメンションとして選択すると、商品ごとの傾向を詳しく分析し、エンゲージメントに貢献している要素やしていない要素に基づいてサイトを最適化できます。

 

たとえば、日用品の小売店で全体的な収益が減少しているものの、商品の販売状況を詳しく確認すると、台所用品の商品カテゴリで収益の増加が確認できる場合、サイトのトップページに表示したり、プロモーションを実施したり、マーケティング キャンペーンでアピールしたりするなど、台所用品の商品カテゴリを改善するための対策を取ることができます。

目標への影響

アナリティクスのプロパティで目標を設定している場合、目標の達成状況の変化を確認するには、[コンバージョン] > [目標] > [概要] の順に開き、目標の完了数の変化を確認します。すると、特定の目標における変化を詳しく把握することができます。たとえば、店舗検索の使用回数が減少している一方、商品紹介ページの閲覧件数や購入件数が増加している場合、実店舗よりもオンラインで商品を購入している顧客が多いという重要なヒントが得られます。

 

購入の目標到達プロセスにおけるユーザーの動きを詳しく分析するには、[コンバージョン] > [目標] > [目標到達プロセス] の順に開きます。すると、到達した目標やサイトのコンバージョン数に大きな変化があったかどうかを確認できます。たとえば、サイトにアクセスしているユーザーの人数は増えていても、購入の目標到達プロセスを最後まで通過しているユーザーが減少している場合、ユーザーが離脱していると考えられる部分を検討し、その部分で離脱しているユーザーの割合が以前より高くなっているかどうかを判断します。

地域ごとの影響

地域ごとのアクティビティの変化を確認するには、[ユーザー] > [地域] > [地域] の順に開き、トラフィックまたは収益に大幅な変化が見られた地域を国や都市の単位で確認します。以下の例では、ニューヨークのユーザー数が変化した割合がカリフォルニアの約 2 倍であることから、ニューヨークのユーザーを対象としたプロモーションを実施することになると考えられます。

トラフィック ソースごとの影響

ユーザーがサイトにアクセスしているチャネルの変化を確認するには、[集客] > [すべてのトラフィック] > [参照元 / メディア] の順に開きます。すると、サイトに最も多くのユーザーを誘導しているマーケティング チャネルを把握し、その情報に基づいて、どのチャネルへの投資を拡大または縮小すべきかを判断することができます。

 

たとえば、ユーザーの大半が検索とメールからアクセスしている場合は、検索広告やメール キャンペーンに費やすマーケティング リソースを増やします。あるいは、サイトにアクセスしているユーザーの人数が他の時期と比べてすべてのチャネルで減少している場合は、トラフィックやコンバージョンを増やせるように、サイトの変更やプロモーションの提供を行うことにします。

業種別のベンチマーク

自社が属する業種におけるサイトのパフォーマンスの傾向を確認するには、[ユーザー] > [ベンチマーク] > [チャネル] の順に開き、レポートの左上で業種を選択します。これにより、自社のサイトで見られたユーザー行動が異常なのか、あるいは業界全体の傾向なのかを把握できるほか、一般的な消費トレンドなどの役に立つ情報を確認できます。

 

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