レポートやデータ探索からデータが抜けている場合、Google アナリティクスが適用するデータのしきい値が原因の可能性があります。データのしきい値は、レポートやデータ探索を閲覧する際、データに含まれるシグナル(ユーザー属性、インタレストなど)から個別ユーザーの身元を推測できないようにするために設けられています。
データのしきい値はシステムによって定義されており、ご自身での調整はできません。
データのしきい値が適用される場面
Google シグナル
Google シグナルが有効で、指定した期間のユーザー数が少ない場合、レポートやデータ探索のデータが除外されることがあります。Google シグナルが有効になっていると、ユーザー数を含むレポートには、Google シグナルを無効にした後も一定期間にわたってしきい値の適用が継続される場合があります。
Google シグナルが有効なプロパティに作成したカスタム イベントの動作確認を、データのしきい値が適用された状態で行うには、Google にログインしたうえで、デバイスのみのレポートに切り替えます。デバイスのみのレポートを使用する場合、アナリティクスではクライアント ID(ファーストパーティの Cookie など)またはアプリ インスタンス ID(アプリ用)が使用されます。これらはいずれも、ユーザー数を含むレポートでデータのしきい値の適用対象とはなりません。
ユーザー属性情報
レポートまたはデータ探索では、レポート用識別子にデバイス ID が選択されている場合、合計ユーザー数が十分でなければ、該当データを含む行が除外されることがあります。ユーザー識別スペースがデータに及ぼす影響の詳細
閲覧するレポートやデータ探索、または実施する API 呼び出しに、ユーザー属性情報またはユーザー属性のディメンションを使って定義されたオーディエンスが含まれている場合は、データが除外され、しきい値の制限や互換性の問題が発生することがあります。
検索語句の情報
レポートまたはデータ探索に検索語句の情報が含まれている場合、合計ユーザー数が十分な数に達していなければ、該当データを含む行が除外されることがあります。
期間の調整
データのしきい値の適用は、閲覧するレポートまたはデータ探索の対象期間のユーザー数やイベント数が少ない場合に行われるため、指定する期間が短いほうが発生しやすくなります。期間の指定を広げれば、期間中にイベントを発生させたユーザーの総数が増え、しきい値によって除外されていたデータを表示できることもあります。
BigQuery へのエクスポート
アナリティクスから BigQuery へのエクスポートに、Google シグナル由来のデータは含まれません。このため、アナリティクスと BigQuery とでユーザーあたりのイベントの発生数が異なることがあります。また、Google シグナルでは個々のユーザーからユーザー数の重複除去が行われるため、ユーザー数もアナリティクスと BigQuery とで異なることがあります。
データのしきい値が適用されたレポートの判別
レポートまたはデータ探索にしきい値が適用されている場合、データ インジケーターの色が変化します。インジケーターにカーソルを合わせると、詳しい情報が表示されますデータ インジケーターにはサンプリングの適用有無を示す役割もあります。