セッションとは、ユーザーがウェブサイトまたはアプリケーションを操作する時間です。
セッションとしてカウントされる操作
アナリティクスでは、ユーザーがアプリをフォアグラウンドで開くか、現在アクティブなセッションがないとき(以前のセッションがタイムアウトした場合など)にページまたはスクリーンを表示すると、セッションが開始されます。
デフォルトでは、30 分間操作がなければセッションはタイムアウトのため終了します。セッションの継続時間に制限はありません。
セッションのタイムアウトを調整する
アプリ セッションのタイムアウトを調整する
アプリがバックグラウンドに移行するとアプリ セッションのタイムアウトが開始されますが、アプリがバックグラウンドで実行されている間に送信するイベントに、extend_session
パラメータ(値は 1)を追加することで、セッションを延長できます。これは、ナビアプリや音楽アプリなど、アプリが主にバックグラウンドで実行される場合に便利です。
アプリ セッションのデフォルトのタイムアウト時間 30 分を変更するには、setSessionTimeoutDuration
メソッドを使用します。
ウェブ セッションのタイムアウトを調整する
ウェブ セッションのデフォルトのタイムアウト時間(30 分)を変更する手順は次のとおりです。
- Google アナリティクスで [管理] をクリックします。
- ログインしているアカウントが正しいことを確認します。
- [プロパティ] 列で、[データ ストリーム] をクリックします。
- ウェブデータ ストリームを選択します。
- ページの下部にある [タグ設定を行う] をクリックします。
- [設定] で [すべて表示] をクリックして、使用可能なすべてのオプションを表示します。
- [セッションのタイムアウトを調整する] をクリックします。
- セッションのタイムアウトの調整: セッションのタイムアウトを時間と分で設定します。
- エンゲージメント セッションの時間調整: セッションがエンゲージメント セッションとみなされるまでの時間(秒)を選択します。
- [保存] をクリックします。
イベントがセッション ID とセッション番号に関連付けられる仕組み
セッションが開始されると、自動的に session_start
イベントが収集され、session_start イベントによってセッション ID(ga_session_id
)とセッション番号(ga_session_number
)が生成されます。
- セッション ID は、イベントが発生したセッションを示します。たとえば、ユーザーがお客様のサイトで 2 つのセッションを別々に実施した場合、2 つの異なるセッション ID が生成されます。
- セッション番号は、あるユーザーが現在のセッションまでに開始したセッションの数を示します(例: お客様のサイトで開始した 3 回目のセッション)。
セッション ID とセッション番号はいずれも、gtag.js と Firebase 向け Google アナリティクス SDK を介して、セッション内の各イベントに自動的に関連付けられます。ただし、セッション ID は、Measurement Protocol またはデータ インポートに由来するイベントには自動的に含まれません。
セッション ID が session_start
イベントに関連付けられないことがありますが(イベントがサブプロパティから除外されている場合など)、このような場合でもセッション ID は自動的に生成されます。
セッション数の算出方法
アナリティクスでは、ユニーク セッション ID の数を推定することで、サイトまたはアプリで発生したセッションの数を算出します。
セッション指標が表示される場所
セッションとユーザーに関する指標は、推定値に基づいて算出されます。Google アナリティクスには、「セッション数」、「エンゲージメントのあったセッション数」、「エンゲージメント セッション数(1 ユーザーあたり)」などのセッション指標が多数用意されています。これらの指標を使って、サイトまたはアプリで開始されたセッションの数に関するデータを確認できます。
セッション指標は、「集客サマリー」、「ユーザー獲得」、「エンゲージメントの概要」などのレポート、およびデータ探索ツールに表示されます。
セッション数の差異
2021 年 10 月、Google アナリティクスでは、セッション数のカウントにおける効率と精度の向上、エラー率の低下を実現するため、標準レポート、カスタム レポート、データ探索ツール、Looker Studio でセッション指標の計算方法を変更しました。そのため、従来の計算方法で表示されるセッション数とはわずかな差異が生じることがあります。
event=session_start
でフィルタリングすることで、イベント レポートの過去のデータにアクセスできます。BigQuery に関する考慮事項
セッション数は Google アナリティクスでも確認できますが、データを BigQuery にエクスポートすることで、SQL ライクな構文でセッション数を照会できます。BigQuery では十分な時間とリソースを使って正確なセッション数を計算するため、前述の効率的なセッション指標の計算方法(HyperLogLog++ アルゴリズム)は適用されません。詳細
BigQuery には効率的な計算方法が適用されないため、BigQuery の計算結果と、標準レポート、カスタム レポート、データ探索ツール、Looker Studio の計算結果にはわずかな差異が生じることがあります。
データを確認する方法を選ぶ際は、次のヒントを参考にしてください。
- 元データからより正確な結果を取得したい場合は、BigQuery で結果を確認してください。
- より効率的に結果を取得したい場合は、標準レポート、カスタム レポート、データ探索ツール、Looker Studio で結果を確認してください。
ほとんどのクエリでは、新しい計算方法で得られた結果によってセッション指標の経時的な比較を効果的に実施できます。
ソース | 先週(セッション数) | 今週(セッション数) |
---|---|---|
レポート | 1,463 | 1,828(+25%) |
BigQuery | 1,501 | 1,876(+25%) |
ユニバーサル アナリティクスとの差異
Google アナリティクス 4 プロパティのセッション数は、ユニバーサル アナリティクス プロパティのセッション数より少なくなることがあります。これは、キャンペーン ソースがセッション中に変更された場合、Google アナリティクス 4 では新しいセッションが作成されないのに対し、ユニバーサル アナリティクスでは新しいセッションが作成されるためです。
セッションが日付をまたぐ場合(午後 11 時 55 分に開始して午前 0 時 5 分に終了する場合など)は、1 つのセッションですが各日で 1 回ずつカウントされます。セッション数の差異に関する詳細