フィルタは、データを絞り込み、レポートでわかりやすく表示するうえで役立ちます。たとえば、フィルタを使用すると、特定のウェブサイトのディレクトリでのアクティビティのトラッキングやウェブサイトのサブドメインのトラッキングをそれぞれ個別のビューで行えるようになります。
Google アナリティクスには、[定義済み] と [カスタム] という 2 種類のフィルタがあります。
定義済みフィルタ
Google アナリティクスでは、定義済みフィルタが元々用意されているため、必要な作業は使用するフィルタを選ぶことだけです。これにより、ISP ドメインや IP アドレス、サブディレクトリ、ホスト名といったトラフィックの発生源に基づいてデータを追加または除外し、このデータに対するフィルタの一致タイプを指定できるようになります。
カスタム フィルタ
カスタム フィルタを使用すると、データ収集対象にヒットを追加または除外する、データの表示形式を小文字または大文字にする、ヒットで収集されたデータを検索、置換する、といった操作が可能になります。その際、カスタム フィルタは、お客様が指定した特定のフィルタ テキストのパターンとの照合を行います。
一致フィルタ
たとえば、モバイルに注力したビジネスを展開しており、特定のビューでモバイル トラフィックのみを分析するとします。このような場合は、デバイス カテゴリのビューにカスタムの「右のみを含む」フィルタを設定し、値に「モバイル」を指定します。これで、フィルタにより、指定した条件と、Google アナリティクスがそのビューに対し収集したすべての関連するヒットが照合されるようになります。フィルタが条件に一致しない場合、そのデータには適用されません。
同様に、ビューで特定のキャンペーンのデータのみを表示したい場合なら、名前またはタイプのパラメータを指定したキャンペーンのデータのみを含めるカスタム フィルタを設定することができます。閲覧権限を使用すれば、指定したパートナーとこのキャンペーンのデータを共有することが可能です。
除外フィルタ
有料検索(または CPC)のトラフィックなど、除外したいデータがある場合も同様に、特定のビューにおける有料のトラフィックをすべて除外するカスタムの「除外」フィルタを設定できます。
小文字フィルタと大文字フィルタ
また、フィルタを使用してレポートのデータを正規化し、使いやすくすることも可能です。Google アナリティクス データでは大文字と小文字が区別されないため、「すべてのページ」レポートのページに同じ URL が複数回表示される場合があります。
小文字のフィルタまたは大文字のフィルタを使用すると、大文字か小文字かだけが異なる行を簡単に結合できます。これらのフィルタにより、すべて小文字またはすべて大文字になるため、重複データが排除されます。
その結果、ページのレポートが統合され、レポート内のデータもある程度整理されます。
高度なフィルタ
一致、除外、小文字のフィルタに加え、「正規表現」を使用してフィルタ フィールドで削除、置換、統合などの複雑な処理を行える高度なフィルタも用意されています。正規表現とは、一致するテキストを特定して操作をトリガーする際に使用できる文字のことです。フィルタの基本的な正規表現は、単語 1 つのようにシンプルな場合もあれば、複数の文字が複雑に組み合わされている場合もあります。
Google Merchandise Store で、ユーザーがウェブサイトでアンドロイドの人形を検索した際に入力した語句がすべて表示されるように、フィルタをビューに設定するとします。ユーザーは「アンドロイドの人形」や「アンドロイド 人形」などの類似パターンで検索する場合もあるため、これらのパターンを識別する正規表現を作成します。
このような場合、語句「アンドロイド」や「人形」が含まれているサイト内検索の検索語句を認識する正規表現を使用した高度なフィルタを追加することができます。これは単なる基本的な例ですが、より高度な文字列を特定してフィルタを適用することが可能です。
たとえば、ウェブサイトの URL に技術的なクエリ パラメータを渡した場合、アドレスは異なるもののまったく同じページが複数存在することになるかもしれません。
URL が異なるため、このページはレポートに複数回表示されます。とはいえ、いずれも同じページなので、複数回表示を回避できるように、このクエリ パラメータを除外するとよいでしょう。
クエリ パラメータの前に URL のメインの部分を認識する正規表現を追加して変数に格納し、その変数で URL 全体を上書きできます。これにより、レポートではこれらのページの URL が同じものとして表示されるようになります。
複数のドメインからデータを収集している企業にとって、Google アナリティクスのページ名を区別するのは困難かもしれません。たとえば「すべてのページ」レポートでは、「googlestoreamerica/index.axd」と「googlestoreeurope/index.axd」はどちらも「index.axd」と表示されます。
アナリティクスでは、正規表現を使用してホスト名を追加できるため、複数のドメインを区別することが可能です。正規表現の詳細については、このレッスンの最後に紹介するリソースをご覧ください。
他の設定と同様、フィルタも過去のデータには適用されない点にご留意ください。フィルタの適用対象は作成した時点以降のデータのみで、適用されるまで最大で 24 時間かかる場合があります。
また、フィルタを適用する順序も非常に重要になりますのでご注意ください。フィルタを適用したデータはフィルタ間で順序どおりに渡されるので、フィルタを適用する順序については慎重に検討することをおすすめします。
フィルタの順序を調整するには、[管理] から [フィルタ]、[フィルタの順序を割り当て] の順に選択します。
複数のビューにまたがってフィルタを使用することもできますが、その際は注意が必要です。フィルタを編集すると、そのフィルタを適用したすべてのビューに変更が適用されます。
設定が完了すると、Google アナリティクスが各ヒットをフィルタと照合して、データを処理します。ヒットがロジックに一致すれば、そのフィルタが適用されます。
フィルタは「テスト」ビューでテストしてから「マスター」ビューに適用してください。また、フィルタがすべてのデータに適用されるまでに数時間かかる場合があるため、リアルタイム レポートでフィルタが正常に動作するかテストすることも重要です。