「(not set)」とは、選択したディメンションについて情報が得られていないときに、プレースホルダとして表示される値です。「(not set)」がディメンション値として表示される原因は、レポートによって異なります。
この記事の内容:広告レポート
Google 広告
Google 広告レポートで「(not set)」が表示される場合は、アナリティクス アカウントでトラッキングしているウェブサイトかアプリが、レポートビューにリンクされていない Google 広告アカウント経由のトラフィックを受信しています。次のような問題がないかご確認ください。
- 自動タグ設定がオンになっているが、費用のデータが適用されていない(「Google 広告レポートにデータが表示されない」をご覧ください)
- URL にリダイレクトが設定されている
gclid
パラメータが変更されているか、広告から抜けている(「クリック単価のデータが収集されない」をご覧ください)- 手動でタグが設定された URL にパラメータが設定されていない
自動タグ設定がオンになっていても、クリックに関連する情報が失われることはまれにあります。その結果、収集されなかったキーワード、広告コンテンツ、キャンペーン情報の代わりに「(not set)」というエントリが表示されます。
一致した検索クエリ
[Google 広告] > [一致した検索語句] のレポートに「(not set)」が表示される場合は、Google 広告セクションのすべてのデータが上記のように「(not set)」となることが一般的です。ただし、[Google 広告] 以下の通常のレポート([キャンペーン] レポートや [キーワード] レポート)でデータが正しく表示されている場合、[一致した検索語句] レポートに「(not set)」が表示される原因は他にもいくつか考えられます。
- Google ディスプレイ ネットワークのトラフィック(対応するクエリが存在しないトラフィックのため、「(not set)」と表示されます)
- 手動でタグ設定されたキャンペーン(このレポートで扱えるのは自動タグ設定されたトラフィックのみです)
- 無効なクリック(「(not set)」として表示されます)
- Google 広告の検索語句レポートで「その他の検索クエリ」に分類されているクエリ(すべて「(not set)」として表示されます)
行動レポート
[サイト コンテンツ] > [ランディング ページ]
[ランディング ページ] 列の値が「(not set)」になっている場合、通常はページビューやスクリーン ビュー レベルのヒットを伴わないセッションが原因です。
ページビューやスクリーン ビューを伴わないセッションでも、イベントや e コマースなど別の種類のインタラクション ヒットが発生していることはあります。そうした別の種類のヒットが発生するセッションの例については、閲覧開始数とセッション数の違いをご覧ください。
どの種類のヒットが問題の原因になっているかを特定するには、[行動] > [イベント]、[集客] > [ソーシャル] > [プラグイン]、および [コンバージョン] > [e コマース] のレポートでデータ表の上部にある高度なフィルタを使用し、ページビュー数やスクリーン ビュー数が 0 のデータだけを表示します。
ほとんどの場合の原因は、特定のページビューやスクリーン ビューを削除するビューフィルタの適用か、ウェブページのページビュー トラッキングの未設定、あるいは Android アプリや iOS アプリのスクリーン ビュー トラッキングの未設定です。
ユーザー レポート
[テクノロジー] > [ブラウザと OS] > [画面の解像度]
「画面の解像度」ディメンション選択時に、e コマースのコンバージョン率が最も高いアイテムの表示が「(not set)」になるのはよくあるケースです。また、次のディメンションで e コマースのコンバージョン率が「(not set)」になることもよくあります。
- Flash のバージョン(ウェブブラウザの設定で Flash が無効化されている場合に発生)
- 画面の色
- 言語([ユーザー属性] レポート内)
通常、これらのトラフィック セグメントは非常に小さく、統計的に有意ではありません。
集客レポート
ディスプレイ広告のクリック
[参照元 / メディア] レポートには、広告主様のサイト上のすべてのセッションが含まれます。ディスプレイ広告のクリック(キャンペーン マネージャーで測定)によるセッションは、[dfa / cpm] の [参照元 / メディア] に分類されます。
キャンペーン マネージャーのディメンションが [参照元 / メディア] レポートのセカンダリ ディメンションとして使用されている場合、キャンペーン マネージャー広告からのトラフィックであることが認識されても、リンクされたキャンペーン マネージャー広告主とトラフィックを Google アナリティクスで正確に照合できないと、値「(not set)」が割り当てられます。
dfa/cpm で「(not set)」トラフィックが発生する一般的な理由は次のとおりです。
- リンクを解除されたキャンペーン マネージャー広告主からのトラフィックである。
- dclid の値に誤りがあるため、Google アナリティクスでトラフィックを正確に照合できない。
- ハードコードされた dclid 値は、キャンペーン マネージャーのリンク先 URL に追加されます。
- 受信したヒット情報に DoubleClick Cookie が関連付けられていません。これは通常、ユーザーによる設定またはブラウザの設定が原因です。
- セッションを、関連付けられているキャンペーンに紐付けるには、dclid の有無に関係なく DoubleClick ユーザー ID が必要です。
- DoubleClick のユーザー ID は、DoubleClick の Cookie に含まれています。
Google アナリティクス アカウントがキャンペーン マネージャーとディスプレイ&ビデオ 360 の両方にリンクされている場合、キャンペーン マネージャーとディスプレイ&ビデオ 360 トラフィックのデフォルトの参照元 / メディアは dfa/cpm です。
- Google アナリティクスでディスプレイ&ビデオ 360 キャンペーン情報にトラフィックをマッピングできる場合、参照元 / メディアは dbm / cpm です。
- DoubleClick の Cookie がないために Google アナリティクスでディスプレイ&ビデオ 360 キャンペーン情報にトラフィックをマッピングできない場合、参照元 / メディアは dfa/cpm になります。キャンペーンに関連するセカンダリ ディメンションを追加すると、「(not set)」と表示されます。
- Google アナリティクスのプロパティがディスプレイ&ビデオ 360 のみにリンクされている場合、参照元 / メディアは常に dbm / cpm になります。
その他のレポート
カスタム レポート
カスタム レポートでトラフィック関連のディメンション([キャンペーン] など)を選択すると、そのディメンションは有料検索(CPC)のトラフィックだけでなく、アカウントのすべてのセッションに適用されます。このため、キャンペーン情報が関連付けられていないセッション(ノーリファラーや参照元サイト由来のトラフィックなど)は「(not set)」に分類されます。[集客] > [Google 広告] の [キャンペーン] レポートではなく、[集客] の [すべてのキャンペーン] レポートを選択した場合も同様の表示になります。
この情報を得るためには、カスタム レポートを作成するのではなく、目的のレポートでアドバンス セグメントを使います。
ユーザーフロー
カスタム レポートと同様に、[ユーザーフロー] の [キャンペーン] などのディメンションを選択すると、目標到達プロセス内に「(not set)」と表示されることがあります。これは、ノーリファラーや参照元サイト由来のセッションにキャンペーン情報がないために起こります。計算してみると、他のすべてのキャンペーン経由のセッションと「(not set)」の合計が、セッション数の合計と一致することがわかります。