多くのソーシャル ネットワークは、ユーザーによるウェブやアプリのコンテンツの共有を容易にするための埋め込み可能なボタンやウィジェットを提供しています。こうしたボタンの一例としては、Google+ の「+1」ボタンや Facebook の「いいね!」ボタンなどが挙げられます。こうした埋め込み型のソーシャル ボタンを使ったユーザー インタラクションは、そのコンテンツに対するソーシャル インタラクションです。ユーザー エンゲージメントの貴重なデータであるこうしたソーシャル インタラクションは、アナリティクスで測定可能です。
この記事の内容:データ収集
ソーシャル インタラクション(ページビュー、スクリーンビュー、イベントなど)は固有のヒットタイプで、ソーシャル インタラクションであることを示す一連の固有の値を持ちます。
データモデル
アナリティクスでは、ソーシャル インタラクションが次のフィールドで表されます。
フィールド | 型 | 必須 | 説明 |
---|---|---|---|
socialNetwork | 文字列
| ||
socialAction | 文字列
| ||
socialTarget | 文字列
|
測定
ソーシャル インタラクションは、埋め込み型のソーシャル ボタンやウィジェットに対するユーザーのインタラクションが完了したときに測定する必要があります。ソーシャル ボタンの一例としては、Facebook の「いいね!」ボタンや Google+ の「+1」ボタンなどが挙げられます。
たとえば、ウェブページでユーザーが Twitter の共有ボタンをクリックしたインタラクションは、次のような値を使って測定できます。
個々のボタンやウィジェットは独自の API を持つ可能性があり、ソーシャル インタラクションを測定するには、その API を組み込む必要があります。API を適切に組み込む方法については、各ソーシャル ネットワークから提供されている API ドキュメントを参照してください。
注: Google+ バッジと +1 ボタンは、同じページで analytics.js を使っていれば自動的にトラッキングされます。ソーシャル インタラクション データの収集
ソーシャル インタラクション データは、次のクライアント ライブラリやプロトコルを使って収集できます。
ウェブ用: analytics.js Android SDK iOS SDK Measurement Protocol
レポート
データの処理が終わると、管理画面のソーシャル プラグイン レポートやカスタム レポート、または Core Reporting API で、ソーシャル インタラクション データが利用可能になります。
アナリティクスで利用可能なソーシャル インタラクションのディメンションと指標は次のとおりです。
ソーシャル インタラクションのディメンション
管理画面 | Core Reporting API | 説明 |
---|---|---|
ソーシャル メディア | ga:socialInteractionNetwork | トラッキング対象のソーシャル ネットワーク(例: Google、Facebook、Twitter、LinkedIn など)を表す値。 |
ソーシャル アクション | ga:socialInteractionAction | トラッキング対象のソーシャル アクション(例: 「+1」、「いいね!」、「ブックマーク」など)を表す値。 |
ソーシャル メディアとアクション | ga:socialInteractionNetworkAction | ソーシャル ネットワークとアクションをつなげて表した値(例: Google: +1 、Facebook: Like )。 |
ソーシャル エンティティ | ga:socialInteractionTarget | ソーシャル ネットワークでのアクションを受け取る URL(またはリソース)を表す値。 |
ソーシャル インタラクションの指標
管理画面 | Core Reporting API | 説明 |
---|---|---|
ソーシャル アクション数 | ga:socialInteractions | ソーシャル インタラクションの総数。 |
ユニーク ソーシャル インタラクション数 | ga:uniqueSocialInteractions | 指定したソーシャル アクションが 1 回以上発生したセッション数(ネットワーク、アクション、ターゲットの固有の組み合わせに基づく)。 |
ソーシャル セッションあたりのアクション数 | ga:socialInteractionsPerSession | セッションあたりのソーシャル インタラクション数。 |
Core Reporting API で利用可能なソーシャル インタラクションのディメンションと指標の一覧については、Core Reporting API のソーシャル ディメンションと指標のリファレンスをご覧ください。
例
次の例では、値が収集、処理されて、ソーシャル インタラクションのさまざまなディメンションや指標として利用可能になるまでの全体的な流れを説明します。
収集
この例では、1 人のユーザーが Twitter の埋め込み型「シェア」ボタンを使って、ウェブサイトの 2 つの記事を共有しています。データの収集段階で、それぞれの「シェア」ボタンがクリックされると、この 2 つのソーシャル インタラクションが次の値を伴ってアナリティクスに送られます。
レポート
データの処理が終わると、ソーシャル エンティティをディメンションとして、それぞれのソーシャル アクションの指標を表したカスタム レポートに、次のようなデータが表示されます。
ソーシャル エンティティ | ソーシャル アクション数 | ユニーク ソーシャル アクション数 | ソーシャル セッションあたりのアクション数 |
---|---|---|---|
/articles/2012/june/article?id=5555 | 1 | 1 | 2 | /articles/2012/june/article?id=6000 | 1 | 1 | 2 |
一方、ソーシャル アクションをディメンションとして、上記と同じアクション指標を 表したカスタム レポートには、次のようなデータが表示されます。
ソーシャル アクション | ソーシャル アクション数 | ユニーク ソーシャル アクション数 | ソーシャル セッションあたりのアクション数 |
---|---|---|---|
Twitter / Share | 2 | 1 | 2 |
ユニーク ソーシャル アクション
上記の例において、ネットワークとアクションの組み合わせ「Twitter / Share
」に当てはまるユニーク ソーシャル アクションは 1 つのみです。ユーザーは Twitter の共有ボタンを別の場所で 2 回クリックしていますが、どちらもネットワークとアクションの組み合わせが「Twitter / Share
」で同じであるため、レポートに表示されるユニーク ソーシャル アクションは 1 つになります。
ソーシャル セッションあたりのアクション数
上記の同じ例で、ソーシャル セッションあたりのアクション数は、ソーシャル アクションの合計数 2 を、ユニーク ソーシャル アクション数 1
で割って算出されます。