この記事では、まもなくサポート終了となるユニバーサル アナリティクスについて説明します。ユニバーサル アナリティクス プロパティの設定は Google アナリティクス 4 に必ず移行する必要があります。移行されなかったデータは、2023 年 7 月 1 日(アナリティクス 360 プロパティの場合は 2024 年 7 月 1 日)以降処理されなくなります。設定を移行する方法は、こちらでご確認いただけます。

ディメンションと指標

レポートの構成要素を理解します。
この記事の内容:

概要

アナリティクスのレポートは、すべてディメンションと指標の組み合わせに基づいて構成されます。

ディメンションはデータの属性です。たとえば、ディメンション「市区町村」はセッションの性質を表し、「横浜」、「川崎」などセッションが発生した市区町村を指定します。ディメンション「ページ」は、閲覧されたページの URL を表します。

指標はデータを定量化したものです。指標「セッション」はセッションの合計数です。指標「ページ/セッション」は、セッションあたりの平均閲覧ページ数です。

ほとんどのアナリティクス レポートの表では、ディメンション値は行に、指標は列に表示されます。 たとえば、この表ではディメンション(「市区町村」)と、指標(「セッション」と「ページ/セッション」)が表示されています。

ディメンション 指標 指標
市区町村 セッション ページ / セッション
横浜 5,000 3.74
川崎 4,000 4.55

ほとんどのアナリティクス レポートでは、ディメンションの変更セカンダリ ディメンションの追加が可能です。たとえば、「ブラウザ」をセカンダリ ディメンションとして追加すると、上記の表は次のようになります。

ディメンション ディメンション 指標 指標
市区町村 ブラウザ セッション ページ / セッション
横浜 Chrome 3,000 3.5
横浜 Firefox 2,000 4.1
川崎 Chrome 2,000 5.5
川崎 Safari 1,000 2.5
川崎 Firefox 1,000 4.7

ディメンションと指標の有効な組み合わせ

すべての指標がすべてのディメンションと組み合わせることができるわけではありません。ディメンションと指標は、どちらも対応範囲がユーザー、セッション、ヒットのいずれかの階層なので、同じ階層のもの同士を組み合わせる必要があります。たとえば、「セッション」はセッションの指標なので、同じセッションレベルの「参照元」や「市区町村」などのディメンションと組み合わせます。「セッション」を「ページ」などのヒットレベルのディメンションと組み合わせても意味はありません。

ディメンションと指標の有効な組み合わせについては、ディメンションと指標の参照ツールをご覧ください。

指標の計算方法

アナリティクスでは、ユーザーに関する指標の計算には基本的に次の 2 つの方法が使用されます。

  • サマリー合計として計算する
    この場合、指標は直帰率や合計ページビュー数など、サイト全体の統計情報の概要として表示されます。
  • 1 つ以上のレポート ディメンションに対して計算する
    この場合、指標値は選択したディメンションにより限定されます。

次の図はこの 2 種類の計算を簡単な例で示しています。左側ではユーザーデータを [サマリー] 指標として計算しています。右側では同じデータが [新規ユーザー] ディメンションを使って計算されています。

ユーザー サマリー レポートの例では、各ユーザーのアクセス開始時刻と終了時刻の差と、各セッション時間を 3 回分合計して平均したものを使用してサイト滞在時間を計算します。この数値は、リクエスト レベルのタイムスタンプ データを収集することにより実行される比較的簡単な計算に基づいています。

新しいユーザーとリピーター レポートの例では、すべてのセッションの平均は計算されません。代わりに、「ユーザーの種類」ディメンションで分類した平均が計算されています。[サイト滞在時間] 指標をディメンションと組み合わせることによって、リピーターと新しいユーザーに対する指標を分析できます。計算はリクエストされたディメンションによって異なります。ディメンションを使用すると、サマリー レポートからは見えてこないユーザーの行動を分析できます。この例では新しいユーザーの方がリピーターよりも長い時間サイトに滞在していることがわかります。

指標の計算は 1 つの指標に複数のディメンションを重ねることでも変わります。あらかじめ形式が決められているレポートやカスタム レポートのいずれでも、複数のディメンションを組み合わせることができます。たとえば、[ユーザーの種類] ディメンションと [言語] ディメンションの両方を使ってウェブサイトの滞在時間を分析するとします。この場合、新しいユーザーとリピーターの計算は同じですが、新しいユーザーのデータをさらに掘り下げるために [言語] ディメンションが追加されるため、計算は変化します。たとえば、ユーザーの内訳は次のようになります。ここでは、サイトの滞在時間の長い順に表示されています。

ユーザーの種類 言語 平均サイト滞在時間
すべての種類 すべての言語 3:25
リピーター すべての言語 5:03
  フィンランド語 29:49
  ベトナム語 20:44
  インドネシア語 16:55
新しいユーザー すべての言語 2:09
  マレー語 17:38
  英語(イギリス) 16:56
  中国語(繁体) 16:20

上記の数値は実際のアナリティクス レポートのものです。ここでは、新しいユーザーとリピーターのどちらがサイトに長く滞在しているのかを調べることができ、ディメンションを追加することによって、それぞれのカテゴリでどの言語のユーザーが最も長くサイトに滞在しているかも確認できます。

アトリビューション モデル

アナリティクスはユーザーの行動に関するさまざまな問いに答えようとし、さまざまな種類の計算やアトリビューション モデルを使用してレポートに表示するデータにたどり着きます。アナリティクスの個々のレポートをユーザー解析に対する問いへの答えと考えてください。これらの問いの多くは次のカテゴリに分けられます。

  • コンテンツ: 特定のページが何回表示されたか。
  • 目標: どのページ(URL)が最も目標のコンバージョン率に貢献したか。
  • e コマース: 特定のページがトランザクションにどれくらい貢献したか。
  • サイト内検索: どのサイト内検索語句がトランザクションに貢献したか。

これらの主要カテゴリとそのレポートでは、使用されるアトリビューション モデルに明確な違いがあります。アトリビューション モデルは既知の指標のセットを計算するように作成されているので、ページビュー数など一部の指標はレポートによって表示される場合と表示されない場合があります。これはそのレポートで使用されているアトリビューション モデルに依存します。

アナリティクス レポートでは、次の 3 つのアトリビューション モデルが使用されます。

リクエスト アトリビューション 

このアトリビューションは 1 つの指標または指標とディメンションの組み合わせに対する集計値を示します。これはアナリティクスのアトリビューションでは最も一般的でシンプルなモデルで、値は個別のユーザー GIF リクエストから決定されます。このため、どんなリクエストについても特定のディメンションや指標を調べることができます。

ほとんどのディメンション値はリクエスト レベルで使用でき、サイトに対して行われたすべてのページ リクエストやイベント リクエストについて HTTP/GET リクエスト自体を介して、または GIF リクエスト内で維持されます。リクエスト レベルでよく使用されるディメンションには次のものがあります。

  • ページ URI - サイトに対するすべてのリクエストで使用でき、アクセス先のページのパスを示します。
  • キャンペーン - ユーザーがキャンペーンからアクセスした場合、そのキャンペーン自体が変更されるまで後続のすべてのリクエストでそのキャンペーンを使用できます。
  • ユーザー エージェント - ユーザーからの全リクエストにそのユーザーのブラウザ情報が含まれています。ブラウザから HTTP/GET リクエストを介して送られ、ログファイルに直接保存されます。

ページの価値アトリビューション

このアトリビューションの目的は、「特定のページが目標や収益に対してどれくらい貢献したか」という問いに答えることです。このアトリビューション モデルは、ページやページセットの「ページの価値」を求めるために使用されます。次の図は、サイトで発生する可能性のある一連のユーザー ページビューと目標や購入との関係を示しています。

凡例: P1 から P4 はページを示します。買い物かごは領収ページを表し、旗の画像は目標を示しています。


このアトリビューション モデルは、ページがアクセスされた後に発生する目標または購入を見越してそのページに値を適用するので、「先見的」なアトリビューション モデルと呼ばれます。次の表は上に示す流れで各ページに関連付けられた値を示します。

ページ 収益 / 目標値
P1 $55 + 目標 1
P2 $55 + 目標 1
P3 $35 + 目標 1
P4 $0

このアトリビューション モデルは、e コマース行動に関連するページ URL やタイトルを表示しない目標レポートや e コマース レポートでは使用されません。

サイト内検索アトリビューション

このアトリビューション モデルによって、サイト内検索レポートに検索語句ごとの目標コンバージョン率と目標値が表示されます。

目標値はコンバージョンに到達した後ではなく、到達する前の直近の検索語句に関連付けられるので、このアトリビューション モデルは価値のアトリビューションとは動作が異なります。次の図はサイト内検索、ページビュー、購入の流れを示しています。

凡例: P1 から P4 はページを示します。買い物かごは領収ページを表し、検索アイコンは「靴」と「花」というキーワードによる検索を示しています。また、旗は目標を示します。


このモデルを使用すると、目標 1 に関連付けられた検索キーワードとトランザクションは次のようになります。

  • 靴 - $20
  • 花 - $25

このモデルでは、トランザクションや目標がその直前の検索キーワードに関連付けられます。

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