パブリッシャー様の IAB TCF v2.0 の統合について

IAB Europe は、IAB Tech Lab および参加企業と共同で開発してきた透明性と同意のフレームワーク v2.0 を最終決定しました。Google では現在、TCF v2.0 を完全にサポートしています。

TCF v2.0 の導入は必須ではありません。この記事では、パブリッシャー様が IAB TCF v2.0 を導入する場合に注意が必要な、実装に関する重要事項について説明します。

パブリッシャー様は必ず IAB TCF v2.0 を使用しなければならないということではありません。Google の EU ユーザーの同意ポリシーを遵守したその他の方法を導入している場合は、その方法を引き続きご利用いただけます。

IAB TCF v2.0 と統合するには、パブリッシャー様は TCF v2.0 の登録済み同意管理プラットフォーム(CMP)をサイトまたはアプリに実装する必要があります。この CMP により、透明性と同意(TC)文字列が作成され、送信されます。Google の広告タグと SDK は、この TC 文字列を受け取って使用します。

一般的なガイドライン

IAB TCF v2.0 の登録済み CMP をすでにサイトまたはアプリに実装している場合は、再設定しなくても、CMP から送信される TC 文字列の使用がアド マネージャーで自動的に開始されます。

IAB TCF v2.0 の登録済み CMP でベンダーを選択すると、EU ユーザーの同意に関する設定で選択した広告技術プロバイダがオーバーライドされます。これは、EU ユーザーの同意に関する設定で欧州経済領域(EEA)のすべてのユーザーにパーソナライズされていない広告を配信するよう選択している場合も適用されます。

広告リクエストでパーソナライズされていない広告を設定した場合、その内容と、TC 文字列で示される同意が確認され、最も厳格な設定が適用されます。

  • TC 文字列をタグに渡す場合: GPT、GPT パスバック、AdSense、Ad Exchange のタグは、IAB CMP と自動通信を行って TC 文字列をアド マネージャーに転送します。パブリッシャー様による設定は必要ありません。IMA SDK と Mobile Ads SDK では、ローカル ストレージにある TC 文字列が自動的に取得、解析、適用されます。パブリッシャー様が、アド マネージャーで広告タグの代わりにタグなしリクエストを使用して、広告サーバーで入稿されたエンコード前のクリエイティブ コードをリクエストする場合、ページに CMP API と通信可能なタグは存在しません。この場合、パブリッシャー様には TCF 仕様に沿って URL パラメータで TCF 文字列を送信していただく必要があります。具体的には、パブリッシャー様は gdpr={0,1}gdpr_consent={tc string} のシグナルを手動で渡す必要があります。必要に応じて addtl_consent={ac string} を渡すこともできます。
    アド マネージャーでは、有効な TC 文字列を受信するまで広告はリクエストされません。
  • TC 文字列をプログラマティックに渡す場合: IAB TC 文字列は Google のプログラマティック チャネルに自動的に渡されます。パブリッシャー様による設定は必要ありません。
  • TC 文字列をプログラマティック以外のクリエイティブに渡す場合: TC 文字列が正しく使用されるためには、クリエイティブで追加の設定を行う必要があるかどうかを、クリエイティブの提供元に確認します。アド マネージャーでは、IAB TCF マクロ(${GDPR}${GDPR_CONSENT_XXXX}${ADDTL_CONSENT})がサポートされているので、必要に応じて他のクリエイティブ ベンダーに TC 文字列を手動で渡すことができます。IAB TCF v2.0 と予約広告について
  • TC 文字列をメディエーション パートナーに渡す場合: IAB TC 文字列は、デバイスのローカル ストレージ(iOS の場合は NSUserDefaults、Android の場合は SharedPreferences)から取得できます。メディエーション ウォーターフォール リクエストが呼び出されたときは、すべてのメディエーション パートナーがこの TC 文字列にアクセスして取得、解析、適用できます。

要件: パーソナライズド広告とパーソナライズされていない広告

相互運用に関するガイドラインは、Google の既存のポリシー要件、特に Google の EU ユーザーの同意ポリシーと、本人確認を目的としたフィンガープリントの使用に関する Google のポリシー(たとえば、第三者配信に関する要件に含まれるポリシー)を反映させるために設けられたものです。Google のポリシーは今後も引き続き適用され、場合によっては TCF v2.0 より厳格な制限事項が適用されることがあります。

パブリッシャー様は、TCF v2.0 で使用するベンダーの登録設定を確認する必要があります。特に CMP で Google をベンダーとして登録する場合は、次の要件が適用されます。

パーソナライズド広告の配信要件

次の条件がすべて満たされていれば、パーソナライズド広告が配信されます。

  • Google が次の行為をとることにエンドユーザーが同意していること。
    • デバイスに情報を保存する、またはデバイスの情報にアクセスする(目的 1)
    • パーソナライズド広告のプロファイルを作成する(目的 3)
    • パーソナライズド広告を選択する(目的 4)
  • Google が行う以下の行為について、正当な利益が確立されていること(または、パブリッシャー様が CMP でパブリッシャーによる制限を設定し、Google について同意を取得するよう指定している場合は同意が得られていること)。
    • 基本的な広告を選択する(目的 2)
    • 広告のパフォーマンスを測定する(目的 7)
    • マーケット リサーチを適用してオーディエンス分析を生成する(目的 9)
    • 商品の開発と改善を行う(目的 10)

パーソナライズされていない広告の配信要件

パーソナライズド広告の要件が満たされない場合、Google では、下記の条件がすべて満たされていればパーソナライズされていない広告が配信されます。

  • Google が次の行為をとることにエンドユーザーが同意していること。
    • デバイスに情報を保存する、またはデバイスの情報にアクセスする(目的 1)
  • Google が行う以下の行為について、正当な利益が確立されていること(または、パブリッシャー様が CMP で、同意を取得するよう指定している場合は同意が得られていること)。
    • 基本的な広告を選択する(目的 2)
    • 広告のパフォーマンスを測定する(目的 7)
    • マーケット リサーチを適用してオーディエンス分析を生成する(目的 9)
    • 商品の開発と改善を行う(目的 10)
上記のどちらの要件も満たされない場合、広告は配信されません

次の各シナリオにおける Google の処理を下の表にまとめています。

説明 広告配信の処理

Google がデバイスに情報を保存する、またはデバイスの情報にアクセスする(目的 1)ことについての同意がない

既存の EU ユーザーの同意ポリシーを遵守するためには、パーソナライズド広告とパーソナライズされていない広告の両方で Cookie やモバイル識別子についての同意が必要です。パーソナライズされていない広告でも Cookie やモバイル識別子について同意が必要なのは、詐欺や不正使用の防止、フリークエンシー キャップの設定、広告レポートの集計の目的で、Cookie やモバイル識別子が使用されるためです。

目的 1 について同意が得られていない場合、目的 2、7、9、10 について正当な利益が確立されているか同意が得られていれば、制限付きの広告の配信が試みられます。

グローバル スコープと帯域外スコープ

既存の EU ユーザーの同意ポリシーに基づき、パブリッシャー様は、自身が Google サービスを利用することによってエンドユーザーの個人データを収集、受領、使用する可能性がある当事者をすべて明確に示す必要があります。法的根拠の適用範囲について

グローバル スコープを使用している場合は、当事者をすべて明確に示すことは不可能なため Google ではサポートされません。すべての広告リクエストについて TC 文字列の読み取りと受け渡しが開始される移行期間中は、パーソナライズされていない広告が配信され、パブリッシャー様はこの間に調整することができます。3 か月間の移行期間が終了した後は、TC 文字列が「帯域外」または「グローバル スコープ」を示している場合、広告は配信されません。

無効な TC 文字列

TC 文字列が解析不可能である(一部の項目がないなど)。

すべての広告リクエストについて TC 文字列の読み取りと受け渡しが開始される移行期間中は、パーソナライズされていない広告が配信され、パブリッシャー様はこの間に調整することができます。3 か月間の移行期間が終了した後は、TC 文字列が無効な場合、広告は配信されません。

柔軟な設定でのベンダー登録とパブリッシャーによる制限

TCF v2.0 では、パブリッシャー様が独自の制限を柔軟に設定できます。この設定は、可能な場合はベンダーの設定よりも優先されます。パブリッシャー様の設定が原因で、ベンダーのグローバル ベンダー リストの登録と矛盾する法的根拠または目的でベンダーが運用を行うことがあってはなりません。したがって、これらは「制限」と表現され、ベンダーが処理できる範囲を拡大するものではなく、その制限のみ行うものとなっています。

パブリッシャー様は、TCF v2.0 で使用するベンダーの登録設定を確認する必要があります。ベンダーが柔軟に設定を変えられる登録になっていて、目的におけるデフォルトの法的根拠が「正当な利益」の場合、Google では相互運用のガイドラインに沿って「同意」が必要となります。パブリッシャー様が Google のサービスを介してこれらのベンダーを使用する場合は、CMP でパブリッシャーによる制限を設定し、ベンダーについて「同意」を選択する必要があります。

Google は、目的 2、5、6、7、9、10 について柔軟に設定を変えられる登録になっており、デフォルトは「正当な利益」になります。CMP の設定でパブリッシャー様がこれらの目的について Google に対する「同意」を制限した場合を除き、Google は CMP でユーザーに対して確立された正当な利益を根拠として目的の処理を行います。Google は、目的 1、3、4 について柔軟に設定を変えられる登録にはなっておらず、これらの目的については常に同意が必要になります。

ファンディング チョイスでは、パブリッシャーによる制限が自動的に作成され、ベンダーが柔軟に設定を変えられる登録になっている場合は目的 3、4 について「同意」を選択できます。

法的根拠の適用範囲

IAB TCF v2.0 では、後述の個人データの処理について、法的根拠の適用範囲を選択できます。この情報は TC 文字列を使用して渡されます。Google のポリシーにより、パブリッシャー様は、サービス固有のスコープまたはグループ固有のスコープのいずれかを選択する必要があります。

  • サービス固有のスコープ: 法的根拠は、その法的根拠を獲得、管理しているサービス(パブリッシャー様のウェブサイトまたはアプリなど)にのみ適用されます。(Google を使用する場合は選択可)
  • グループ固有のスコープ: 法的根拠は、サービスの既定のグループ(そのグループの範囲で CMP を実装しているパブリッシャーのデジタル プロパティなど)にのみ適用されます。各グループでは、ユーザーが、そのグループのすべてのサービスでグループのために確立された法的根拠に関する選択を管理できます。同意を確認する際は、グループに含まれるデジタル プロパティをすべて明示する必要があります。(Google を使用する場合は選択可)
  • グローバル スコープ: 法的根拠は、その法的根拠を獲得、管理しているサービスだけでなく、グローバル スコープで CMP を実装しているすべてのパブリッシャーのデジタル プロパティに適用されます。各プロパティでは、ユーザーが、そうしたすべてのパブリッシャーのデジタル プロパティでグローバルに確立された法的根拠に関する選択を管理できます。(Google を使用する場合は選択不可)
  • 帯域外(「OOB」): 法的根拠はこのフレームワークを使用して確立されていないため、フレームワーク内のどのシグナルにも反映されず、ユーザーはフレームワーク内で法的根拠に関する選択を管理できません。(Google を使用する場合は選択不可)

Google を使用する場合は、サービス固有(またはグループ固有)のスコープを選択する必要があります。

追加同意モード

追加同意モードは一時的な技術仕様で、IAB ヨーロッパの透明性と同意に関するフレームワーク(TCF)v2.0 への対応において、IAB ヨーロッパのグローバル ベンダー リスト(GVL)に未登録のベンダーを暫定的に使用できるようにすることを目的としています。この仕様により、パブリッシャー様、同意管理プロバイダ(CMP)、およびパートナーは、IAB ヨーロッパの GVL に未登録で、Google の広告技術プロバイダ(ATP)リストに登録されている企業について、TCF v2.0 対応の取り組みに沿って、追加の同意を取得し反映できます。

追加同意モードについて

リアルタイム ビッダー(RTB)と Open Bidding

プログラマティック直接取引を含む、リアルタイム ビッダーと Open Bidding のすべてのトランザクションに適用されます。

IAB TCF v2.0 のロジックは、入札リクエスト、入札レスポンス、Cookie マッチング リクエストに適用されます。

Google では、ベンダーが「同意」で登録されている場合、または一部の限られたケースで広告のパーソナライズ(TC 文字列の目的 3、4)について「不使用」で登録されている場合、入札リクエストの送信を許可して、Cookie マッチングを有効にします。パーソナライズド広告(TC 文字列の目的 3、4)について「同意」で登録されているベンダーについて、ユーザーの同意が得られていない場合は、次のようになります。

  • 入札リクエストを受信できなくなります。
  • Cookie マッチング リクエストに対するレスポンスを受信できなくなります。

さらに、ユーザーは目的 1、3、4 について Google に同意している必要があります。

予約広告

Google では、予約広告で使用するベンダーを示すためのコントロールなど、予約広告に関して IAB TCF v2.0 をサポートするためのソリューションをリリースしました。IAB TCF v2.0 をいつ統合するかに関係なく、予約広告の配信にこのソリューションが適用されるようになるのは、Google ですべての広告リクエストについて TC 文字列の読み取りと受け渡しを開始した後になります。新しいコントロールはすでにご利用可能で、広告配信に影響が生じる前に余裕を持ってご検討いただけます。

詳しくは、アド マネージャーの予約キャンペーンのクリエイティブで使用する広告技術プロバイダを宣言するをご覧ください。

メディエーション

IAB TCF v2.0 ソリューションを導入する際は、CMP にメディエーション パートナーがすべて表示されていることを確認してください。表示されていれば、Google では引き続きメディエーション ウォーターフォールですべてのパートナーを呼び出すことができます。

TC 文字列と AC 文字列は、メディエーション ウォーターフォールを構築する前に配信および評価され、メディエーション パートナーがどちらかの文字列に含まれているかどうかが確認されます。

  • メディエーション パートナーが含まれていて、少なくとも 1 つの目的についてユーザーが同意しているか正当な利益が確立されている場合は、メディエーション ウォーターフォールの構築時にメディエーション パートナーが追加されます。
  • メディエーション パートナーが含まれていないか、ユーザーにより完全に拒否された場合は、メディエーション ウォーターフォールでメディエーション パートナーは呼び出されません。

Cookie マッチング

Google では、双方向の Cookie 同期リクエストで、TCF v2.0 同意情報を渡すため、gdprgdpr_consent のフィールドがサポートされています。これらのパラメータは省略可能です。

Cookie マッチング リクエストに &gdpr&gdpr_consent のパラメータが含まれている場合、アド マネージャーでは次のすべての条件を満たすときに第三者ベンダーのリクエストと Cookie が同期されます。

  • Google が次の行為をとることにエンドユーザーが同意していること。
    • デバイスに情報を保存する、またはデバイスの情報にアクセスする(目的 1)
    • パーソナライズド広告のプロファイルを作成する(目的 3)
    • パーソナライズド広告を選択する(目的 4)
  • Google が行う以下の行為について、正当な利益が確立されていること(または、パブリッシャー様が CMP で、同意を取得するよう指定している場合は同意が得られていること)。
    • 基本的な広告を選択する(目的 2)
    • 広告のパフォーマンスを測定する(目的 7)
    • マーケット リサーチを適用してオーディエンス分析を生成する(目的 9)
    • 商品の開発と改善を行う(目的 10)
  • エンドユーザーが、「パーソナライズド広告のプロファイルを作成する」(目的 3)について「正当な利益」を使用することをベンダーに許可していないこと。
  • エンドユーザーが、「パーソナライズド広告を選択する」(目的 4)について「正当な利益」を使用することをベンダーに許可していないこと。
  • 各ベンダーが「デバイスの識別情報を継続的にスキャンする」(特殊機能 2)について登録されているかどうかに関係なく、透明性と同意(TC)文字列はユーザーが特殊機能 2 を許可しなかったことを示していること。
  • 各ベンダーが少なくとも 1 つの目的について登録されていて、その目的において有効な法的根拠を獲得していること。
  • エンドユーザーが、「デバイスに情報を保存する、またはデバイスの情報にアクセスする」(目的 1)についてベンダーに同意していること。
この情報は役に立ちましたか?
改善できる点がありましたらお聞かせください。

さらにサポートが必要な場合

問題を迅速に解決できるよう、ログインして追加のサポート オプションをご利用ください。

検索
検索をクリア
検索を終了
Google アプリ
メインメニュー
ヘルプセンターを検索
true
148
false
false