SCTE-35 信号を使って広告ブレークをターゲットに設定する

アド マネージャーでは、ライブ ストリーム コンテンツでダイナミック広告挿入を行えるように、ブロードキャスト標準の SCTE-35 信号がサポートされています。これにより、SCTE-35 マーカーからのメタデータを使用して、広告時間枠の単位で広告ターゲティングを行うことができます(スポーツ イベント中継の最初の広告時間枠をターゲットにするなど)。

SCTE-35 標準にはさまざまなユースケースがありますが、アド マネージャーでは広告挿入用に次の 2 つのコマンドがサポートされています。

  1. splice_insert: EXT-X-CUE-OUTEXT-X-CUE-IN のように、単純に広告ブレークの開始と終了を指定します。
  2. time_signal: 任意のメタデータや広告ブレークの所有権情報(地域か全国かなど)を含めることができます。メタデータは、セグメンテーション記述子と呼ばれるオブジェクトに埋め込まれます。

要件と制限事項

  • ストリームは、OUT キューポイントと IN キューポイントの要件を含め、ライブ ストリームに関するすべての要件に準拠している必要があります。
  • コマンドタイプは、time_signal または splice_insert のいずれか 1 つのみを使用します。
  • マーカーは、プレイリスト内で EXT-OATCLS-SCTE35 タグの唯一の属性として、base64 形式でエンコードします。
  • 同じキューポイントに複数のマーカーがある場合は、最初のマーカーのみが使用されます。
  • SCTE-35 キュー終了マーカーは、EXT-X-CUE-OUT と同じセグメントで発生します。つまり、広告ブレークの境界でセグメントが分割され、キュー終了と同時に SCTE-35 メッセージが発生します。
  • SCTE-35 マーカーは、キュー終了時のみに発生するか、キュー終了時とキュー開始時の両方に発生するかのいずれかになります。SCTE-35 マーカーの範囲の重複やネストはサポートされていません。
  • SCTE-35 メッセージは、ビデオ オンデマンドではまだサポートされていません。
  • シナリオによっては、ライブ ストリームの再生リストタイプ イベントを使用できます。
例を見る

SCTE-35 メッセージはバイナリであるため、マニフェストでは base64 エンコードで表記されます。


#EXT-OATCLS-SCTE35:/DAvAAAAAAAAAP/wBQb/ftuzOAAZAhdDVUVJAAAABX/PAABSZcABAwEjRTIAAMn60f4= 
#EXT-X-CUE-OUT:60.003

#EXTINF:4.638,
master_1000/00013/master_1000_00902.ts
[...]
#EXTINF:5.339,
master_1000/00013/master_1000_00908.ts
#EXT-OATCLS-SCTE35:/DAvAAAAAAAAAP/wBQb/fy4aJwAZAhdDVUVJAAAABX/PAABSZcABAwEjRTMAAHxwMag= #EXT-X-CUE-IN
#EXTINF:4.671,

master_1000/00013/master_1000_00909.ts
[...]

この例では、エンコーダによって HLS マークアップが生成されています。既存の EXT-X-CUE-OUT マーカーと EXT-X-CUE-IN マーカーの他に EXT-OATCLS-SCTE35 が追加されており、その属性に SCTE-35 メッセージが指定されています。エンコーダによるインバンド SCTE-35 メッセージの設定に関して、アド マネージャーでは次のことが想定されます。

  • splice_insert の場合は、splice_event_id フィールドを使って広告ターゲティングが指定されている。time_signal の場合は、unique_program_id(文字列に変換されます)または splice_event_id のいずれかのフィールドが使用されている。
  • すべてのフィードで、EXT-X-CUE-IN を使ってコンテンツに戻ることが指定されている(SCTE-35 コマンドの returnend では指定されていない)。
  • 広告ブレークの長さは常に EXT-X-CUE-OUT から取得される(SCTE-35 メッセージからは取得されない)。
  • コマンドが重複していない。

アド マネージャーでは現在、EXT-OATCLS-SCTE35 を除く SCTE-35 のマークアップ構文はサポートされていません。

ライブ ストリーミング コンテンツでダイナミック広告挿入を行うために SCTE-35 を有効にする

フィードに EXT-OATCLS-SCTE35 マークアップが含まれている場合は、メタデータが自動的に抽出され、カスタムの Key-Value で利用可能になります。カスタムの Key-Value を設定し、広告タグの生成時にその Key-Value をマクロとして挿入する必要があります。

SCTE-35 フィールド用に新しいカスタムの Key-Value を設定するときには、「scte35」のようなカスタムキーを使用します。また、マクロの値として、フィードで使用可能なフィールドのタイプに対応する値を設定します。

  1. %%SPLICE_INSERT_EVENT_ID%%
  2. %%SPLICE_INSERT_UPID%%
  3. %%TIME_SIGNAL_EVENT_ID%%
  4. %%TIME_SIGNAL_UPID%%

最初の 3 つのマクロは、SCTE35 メッセージ内で符号なし整数として指定され、10 進数の文字列に変換されます。%%TIME_SIGNAL_UPID%% は、0x 接頭辞を省いた小文字の 16 進数で設定されます。

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