この記事では、アド マネージャーの新機能と強化された機能について説明します。通常、最新情報は隔週の月曜日に掲載されます。以前のリリースについては、過去のリリースノートで確認できます。
広告枠の管理
新しいウェブ インタースティシャル トリガーが利用可能に
ウェブ インタースティシャルの機能が拡張され、ユーザー ジャーニーのさまざまなタイミングで収益化できるように 3 つの新しいトリガーが追加されました。パブリッシャー様は、次の動作を有効にできるようになりました。
- 記事の最後: ユーザーがページのメイン記事要素の最後まで到達し、上にスクロールし始めるか、一定時間が経過するとトリガーされます。
- 非アクティブ: 30 秒間ユーザー操作が行われず、その後ユーザー操作が発生するとトリガーされます。タイマーは最後のユーザー操作（スクロールやクリックなど）の後に開始されます。
- 戻る: サポートされているブラウザで、ユーザーがブラウザの戻るボタンを使用して戻るとトリガーされます。
これらの新しいトリガーを有効にするには、アド マネージャーで [広告枠]、[ネットワーク設定] の順にクリックし、必要なトリガーを選択します。実装について詳しくは、ウェブ インタースティシャルを入稿するをご覧ください。
広告の入稿と配信
プログラマティック取引の優先度のカスタマイズ
すべての非保証型取引タイプで、オークションの優先度（1～9 または公開オークションの最適化）をカスタマイズできるようになりました。この機能を使用すると、特定の取引の優先度を上げて希望する広告主との関係を尊重したり、他の取引を CPM 値のみに基づいて競合させるようにしたりできます。取引の優先度は、優先取引、プライベート オークション、マーケットプレイス パッケージで使用できます。
サーバーサイド アンラッピング用の完全なユーザー エージェントを渡す
新しい動画リダイレクトの設定では、完全なユーザー エージェントをサポートするサーバーサイド アンラッピング オプションが導入されています。完全なユーザー エージェント オプションを選択した場合、送信元のクライアント デバイスから完全なユーザー エージェント文字列が送信されます。
サーバーサイド アンラッピングをクリエイティブ レベルで無効にする
動画リダイレクトの設定では、広告枠セグメント全体でサーバーサイド アンラッピングを有効にできます。動画リダイレクト クリエイティブの切り替えにより、個々の VAST クリエイティブでサーバーサイド アンラッピングを使用するかどうかも制御できるようになりました。
パブリッシャー提供のシグナルに関するマッピングの候補を確認する（ベータ版）
パブリッシャー提供のシグナル（PPS）を使用すると、パブリッシャー様はファーストパーティ オーディエンスとコンテキスト データを拡大し、プログラマティックの収益化を改善できます。この PPS について、Google AI が提案するカテゴリ マッピングを確認、承認、拒否できるようになりました。提案されたカテゴリを使用すると、マッピング ワークフローを効率化し、手作業の必要性を減らすことができます。詳しくは、パブリッシャー提供のシグナルに関するマッピングの候補を確認するをご覧ください。
レポートと最適化
ネットワークの最適化
新しい Google アド マネージャーの最適化に関するヒントページでは、お客様のネットワークに合わせてカスタマイズされた収益拡大に役立つ最適化案が示されます。専門家によるコンサルティング機会、数ステップで完了するセルフガイドの最適化、収益を増やすための全体的な提案なども表示されます。定期的にアクセスして、新しい戦略やカスタマイズされた分析情報を確認することをおすすめします。
インタラクティブ レポート: フィードバックに基づく更新
最近、インタラクティブ レポートが次のように更新されました。
- レポートタイプ: インタラクティブ レポートで、販売率予想、リーチ、プライバシーとメッセージのレポートタイプを使用できるようになりました。近日中に、他のレポートタイプも使用できるようになる予定です。インタラクティブ レポートのレポートタイプについて
- エクスポート: レポートのメタデータをレポートのエクスポートに含めることができるようになりました。インタラクティブ レポートをエクスポート、共有、コピーする方法をご確認ください。
インタラクティブ レポートでのデータの可視化
インタラクティブ レポートで、新しい「グラフ」機能を使用してデータをさまざまな方法で可視化できるようになりました。レポートのディメンションまたは指標に基づいて、折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフを作成できます。グラフは、すべてのインタラクティブ レポートタイプで使用できます。詳しくは、インタラクティブ レポートでグラフを作成するをご覧ください。 （ベータ版）
過去レポートの「デバイスのモデル」と「デバイスの製造元」ディメンション
レポートの精度向上のため、過去レポートに「デバイスのモデル」と「デバイスの製造元」という 2 つの新しいディメンションが追加されます。なお、2026 年初頭に「デバイス」ディメンションはサポートが終了します。
ポリシー
ユニバーサル オプトアウト メカニズムの規定が導入される予定の米国の州
米国の他の州（コロラド州、コネチカット州、モンタナ州、ネブラスカ州、ニューハンプシャー州、テキサス州、ミネソタ州、ニュージャージー州、メリーランド州など）のように、新たに追加されたデラウェア州とオレゴン州にも、同様のユニバーサル オプトアウト メカニズムまたはオプトアウト設定シグナルの規定があります。2025 年 11 月 17 日より、デラウェア州とオレゴン州のユーザーについては、Google が Global Privacy Control（GPC）シグナルを直接受け取り、これらの広告リクエストの制限付きデータ処理（RDP）モードを有効にします。
包括的なプライバシー法が施行される予定の米国の州
2026 年 1 月 1 日に、インディアナ州、ケンタッキー州、ロードアイランド州でプライバシー法が施行されます。具体的には、Indiana Consumer Data Protection Law（インディアナ州消費者データ保護法）、Kentucky Consumer Data Protection Act（ケンタッキー州消費者データ保護法）、Rhode Island Data Transparency（ロードアイランド州データ透明性法）です。
これらの州における Google の対応は、包括的な法律が施行されている米国の既存の州の対応と同様です。RDP モードを有効にすると、広告のパーソナライズが無効になります。これにより、パブリッシャー様はターゲティング広告のオプトアウトを尊重し、ユーザーデータの「販売」または「共有」と見なされる可能性のあるアクティビティを回避できます。
パブリッシャー様は、GPP National v2 を介して RDP を送信し、これらの新しい州に対応することもできます。
なお、パブリッシャー様には、RDP がコンプライアンスにおいて適切なソリューションであるかどうかについて、法務チームと連携してご判断いただく必要があります。現在 RDP を活用しているパブリッシャー様は、法務チームと連携して、RDP の使用を他の州に拡大する必要があるかどうかをご確認ください。
サービスやヘルプセンターに関するその他の更新
Google CMP にリリースされた「アプリの同意の同期」 （ベータ版）
「アプリの同意の同期」では、ユーザーの同意に関する決定内容をアプリ間で同期し、冗長な同意プロンプトを排除することでユーザー エクスペリエンスを向上させます。この機能は、Google CMP で欧州の規制に関するメッセージを使用している場合に利用できます。「同意疲れ」を最小限に抑えることで、ユーザー エンゲージメントを高め、広告収益を増やすことができます。この機能を使用するには、お客様の複数のアプリをユーザーが重複して使用しており、UMP SDK を介してアプリ間のユーザー ID を Google に渡せる必要があります。[プライバシーとメッセージ] の設定を開始する
近日提供予定
ファーストパーティ識別子のデータ削除 API
まもなく、IAB のデータ削除リクエスト フレームワークに沿った、パブリッシャー指定の識別子（PPID）およびパブリッシャーのファーストパーティ ID のデータ削除 API が提供されます。
インタラクティブ レポートへの移行の詳細
アド マネージャーの「レポート」が 2026 年に「インタラクティブ レポート」に切り替わります。
すべてのアド マネージャー パブリッシャー様にご利用いただけるようになったインタラクティブ レポートでは、AI によるレポートの生成、詳細な分析オプション、通知フラグ、1 つのページでレポートを作成して表示する機能など、レポート機能が強化されています。
移行期間中は、インタラクティブ レポートにディメンションや指標が継続的に追加されます。インタラクティブ レポートへの追加を希望されるディメンションや指標がある場合は、提案をお送りください。なお、従来のレポートツールで「サポート終了」とマークされたディメンションと指標は、インタラクティブ レポートには移行されません。