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トレース ファイルの説明

Google Workspace Migration for Microsoft Outlook

Google Workspace Migration for Microsoft Outlook (GWMMO)を使って移行を実行すると、移行の各ステップを記録したトレース ファイルが作成されます。読み込み中にエラーが発生した場合は、プロセスのどの時点でエラーが発生したかをトレース ファイルで特定できます。この情報は Google サポートにとって最も役に立つものです。たとえば、ログメッセージに特定の移行モジュールのエラーが示されていれば、Google のエンジニアが問題に対処できます。

ログメッセージでは、タイムアウトやネットワーク エラーなど、ユーザー固有の環境で解決する必要がある問題も特定できます。移行エラーが発生した場合は、トレース ファイルから、固有の環境による問題がないかどうかをまず確認してください。

トレースログ ファイルの場所

トレース ファイルは、パソコンの次の場所に保存されます。

  • Microsoft Windows 7 以降 - C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Google\Google Apps Migration\Tracing\ClientMigration
  • それより前のバージョンの Windows - C:\Documents and Settings\[ユーザー名]\Local Settings\Application Data\Google\Google Apps Migration\Tracing\ClientMigration

作成されるトレース ファイルには、対応する移行が完了した日時とプロセス ID に基づいて、次のような名前が付けられます。

Trace-2020-05-03-11-33-17-p732.log

このファイルは、2020 年 5 月 3 日午前 11 時 33 分 17 秒に、732 というプロセス ID で作成されたファイルです。

トレースログ ファイルの説明

各トレース ファイルは移行の進行とともに更新されます。ファイルの先頭には、ClientMigration.exe ファイルの場所とバージョン、移行サービスのバージョン、パソコンのオペレーティング システム、この特定の移行のプロセス情報を識別するエントリがあります。以下に例を示します。

Configuration: Exe name: C:\Program Files\Google\Google Apps Migration\ClientMigration.exe
Exe version: 1.0.0.1
Product version: 1.0.0.1
OS Version: 5.1.2600
OS Service Pack: 3.0
OS Suite/Product: 256/1
Process Id: 732
Process architecture: x64

後続のエントリは、移行プロセスの特定のステップに関する具体的な情報を示します。たとえば、次のようになります。

2020-05-03T11:45:22.668-07:00 de4 A:Migration ClientMigration!ConfigOptionsDialog::TraceMigrationConfig @ 269 ()> Creating a new migration GUID :

以上のエントリは、次の情報を示します。

  • 2020-05-03T11:45:22.668-07:00: エントリが書き込まれた日時
  • de4: スレッド ID
  • A: ログレベル(A:All、I:Information、E:Error、F:Fatal、W:Warning、V:Verbose)

    All、Error、Fatal、Warning はハードコードされています。

  • Migration: モジュール名(Migration、Generic、Sync、Calendar など)
  • ConfigOptionsDialog: クラス名
  • TraceMigrationConfig: メソッド名
  • @ 269: 行番号
  • > 後続テキスト: ログメッセージ。例: Creating a new migration GUID(新しい移行 GUID の作成)

一般的な問題のトラブルシューティング

ログを調べる

ネットワーク エラー(ネットワーク タイムアウト、接続拒否など)または SSL / TLS の問題(接続のセキュリティに関する問題など)が発生すると、接続試行先 IP アドレスがログに記録されます。接続のセキュリティに関する問題が発生した場合は、その原因(証明書の名前の不一致、証明書の期限切れ、CRL チェックの失敗など)と証明書の詳細(Google 証明書、HTTPS 検査プロキシなど)がログに示されます。こうした記録により、トラブルシューティングの目的でネットワーク キャプチャを取得する必要性が大幅に軽減されます。このことは、メインのログ(Trace-*.log)と認証ログ([Identity] フォルダ内)の両方について言えます。

認証ログの例

[2022-09-21T03:59:46:ERROR:windows_http.cc(331)] TLS connection failure. See details below. [Status: 0x00010000. Status Info: 0x00000001]
[2022-09-21T03:59:46:ERROR:windows_http.cc(340)] Certificate details:
---Validity--
Valid from: 2017-09-13 17:23:55 UTC
Valid until: 2017-12-06 17:10:00 UTC
---Subject---
US
California
Mountain View
Google Inc
*.googleapis.com
---Issuer----
US
Google Inc
Google Internet Authority G2
-------------
[2022-09-21T03:59:46:ERROR:windows_http.cc(282)] WINHTTP_CALLBACK_STATUS_FLAG_CERT_REV_FAILED: Certification revocation checking has been enabled, but the revocation check failed to verify whether a certificate has been revoked. The server used to check for revocation might be unreachable.
[2022-09-21T03:59:46:ERROR:windows_http.cc(197)] Error from API WinHttpSendRequest with WinHTTP proxy. Will try direct (without proxy). Code: 0x00002f8f
[2022-09-21T03:59:46:ERROR:windows_http.cc(107)] Network connection destination details: 216.58.194.170:443 (sfo07s13-in-f170.1e100.net)

この場合、パソコンの現在日設定が 2022 年に変更されていたため、証明書が期限切れと判断されました。現在の日付は各ログ行の先頭に記載されています。この例では、証明書の「Valid from」と「Valid until」の日付が現在の日付と一致しません。エラーフラグ WINHTTP_CALLBACK_STATUS_FLAG_CERT_REV_FAILED は、証明書失効チェックが失敗したことを示します。

また、ログの最終行の「Network connection destination details」の後には、接続先 IP アドレスと解決されたホスト名が記録されています。これは 1e100.net address(Google)のアドレスです。

トレースログの例

注: これは GWMMO ログの例です。ネットワークまたは TLS の問題が発生した場合、同様のトレースログ エントリが、GSMME、Password Sync、GWSMO でも記録されます。

2017-09-21T04:10:04.356-03:00 1a20 E:Network ClientMigration!WinHttp::HandleCallback @ 2025 ()> Secure connection failure. Status: 0x00010000. Info 0x00000009
2017-09-21T04:10:04.356-03:00 1a20 E:Network ClientMigration!WinHttp::HandleCallback @ 2030 ()> Failure details:
WINHTTP_CALLBACK_STATUS_FLAG_CERT_REV_FAILED: Certification revocation checking has been enabled, but the revocation check failed to verify whether a certificate has been revoked. The server used to check for revocation might be unreachable.
WINHTTP_CALLBACK_STATUS_FLAG_INVALID_CA: The function is unfamiliar with the Certificate Authority that generated the server's certificate.
Certificate details:
---Validity--
Valid from: 2016-09-20T04:08:45.000Z
Valid until: 2022-09-20T04:08:45.000Z
---Subject---
Created by http://www.fiddler2.com
DO_NOT_TRUST
*.google.com
---Issuer----
Created by http://www.fiddler2.com
DO_NOT_TRUST
DO_NOT_TRUST_FiddlerRoot
-------------
2017-09-21T04:10:04.356-03:00 1a20 E:Network ClientMigration!WinHttp::HandleCallback @ 2071 ()> Error result 5, hr = 0x80072f8f. Setting event 0000000000001638.
2017-09-21T04:10:04.356-03:00 1a20 E:Network ClientMigration!WinHttp::HandleCallback @ 2076 ()> Network connection destination details: 127.0.0.1:8888 (COMPUTERNAME)

この場合、Fiddler がインストールされ、HTTPS 復号を行う(独自の証明書を使用する)ように設定されていますが、その証明書は Windows の信頼できる証明書リストから削除されているため、信頼できません。Fiddler はプロキシであるため、Google ではなく 127.0.0.1 に接続していることがわかります。エラーフラグには WINHTTP_CALLBACK_STATUS_FLAG_INVALID_CA が含まれています。これは、認証局 (CA).  がシステムによって信頼されていないことを意味します。この証明書は Google が発行したものではないこともわかります。

ここで示されたサンプル テキストは、攻撃者であれば簡単に偽造できるため、認証には絶対に使用しないでください(代わりに CA 署名を使用してください)。ただし、SSL インスペクションまたは中間者(MITM)攻撃を行うファイアウォール / プロキシの設定の問題を特定するのには有用です。


Google、Google Workspace、および関連するマークとロゴは、Google LLC の商標です。その他すべての企業名および商品名は、関連各社の商標または登録商標です。

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