Gmail での POP の仕組み

POP とはポストオフィス プロトコル(Post Office Protocol)の略で、Gmail のメールを Outlook、Thunderbird、Apple Mail などの互換性のあるメール クライアントと同期させるために使用されます。IMAP と同様、POP は Google が提供しているサービスではありません。POP は標準化された RFC 準拠のプロトコルで、どんなメールサービスやメール クライアントにも実装できます。

Gmail のユーザーは、POP の通常モードまたは最新モードのいずれかを使用してメールを同期できます。メールを 1 つのメール クライアントと同期させる場合は、通常モードを使用します。メールを複数の異なるメール クライアントと同期させる場合は、最新モードを使用します。

通常モードの仕組み

メール クライアント(Thunderbird、Outlook、Sparrow など)との POP クライアント セッションが開始され、ダウンロードされていないメッセージのリストが Gmail のメールボックスに対して要求されます。Gmail からメール クライアントにメッセージのリストが提供されると、メール クライアントによるメッセージのダウンロードが始まります。POP の通常モードでは、ダウンロードされていない、日付の古い順に 250 件ほどのメッセージのリストが Gmail から提供されます([迷惑メール] と [ゴミ箱] を除く)。メッセージがダウンロードされると、Gmail では、そのメッセージに「POP でダウンロード済み」のマークが付きます。

メール クライアントから送信されたメールは、通常モードでは POP メール クライアントに表示されませんが、最新モードでは表示されます。メール クライアントから送信されたメールには「POP でダウンロード済み」のマークが付くため、POP メール クライアントの受信トレイにはダウンロードされなくなります。

注: ウェブ UI から送信されたメールは、通常モードと最新モードのどちらでも、POP メール クライアントに表示されます。

「250 件ほど」のメッセージのリストが提供される理由: POP クライアントから Gmail に対してメッセージのリストが要求されると、まだ POP でダウンロードされていない、日付の古い順に 250 件のスレッドが Gmail で取得されます。Gmail のスレッドは複数のメッセージで構成されている場合もあるため、メール クライアントでダウンロードされる個別のメッセージ数は通常 250 件よりも多くなります。

POP でダウンロードされた後、Gmail のメッセージはどうなりますか?

これは、Gmail の [POP でメールにアクセスする場合] 設定で選択した動作によって異なります。メッセージをアーカイブ、削除、または受信トレイに残すことを選択できます。

  1. Gmail アカウントにログインします。
  2. 右上にある歯車 をクリックします。
  3. [設定] を選択します。
  4. [メール転送と POP/IMAP] をクリックします。
  5. [POP でメールにアクセスする場合] の横にあるプルダウン メニューから、希望する設定を選択します。
  6. [変更を保存] をクリックします。

選択した動作にかかわらず、ダウンロードされたすべてのメッセージには内部で「POP でダウンロード済み」マークが付けられ、再びダウンロードされることはありません。ただし、メール クライアントが予期せずクラッシュした場合は、メッセージが再びダウンロードされます。

メッセージのダウンロード中にメール クライアントがクラッシュした場合はどうなりますか?
RETR コマンドを使用してメッセージがダウンロードされると、それらのメッセージは Gmail ではダウンロード済みとみなされます(POP プロトコルのドキュメントを参照)。このため、POP クライアントによるメッセージのダウンロード後に QUIT コマンドで POP セッションが正常に終了すると、そのメッセージには Gmail で「POP でダウンロード済み」マークが付けられ、POP クライアントでメッセージのリストを取得する際に表示されなくなります。これは、メッセージのダウンロード後に POP クライアントで DELE コマンドが明示的に指定されていない場合も同様です。セッションが正常に終了しなかった場合(たとえば、接続が切断されて QUIT コマンドを受け取れなかった場合)は、そのセッション中にダウンロードされたメッセージには「POP でダウンロード済み」マークが付けられません。

メッセージのダウンロード後、メール クライアントから Gmail に対してメッセージのリストが再び要求されます。すると、POP でダウンロードされていない、次に日付の古い 250 件のスレッドのリストが Gmail から提供されます。最終的に、Gmail のすべてのメッセージがメール クライアントにダウンロードされます。ただし、Gmail のメールボックスのサイズによっては、この処理には時間がかかる場合があります。

最新モードの仕組み

メール クライアント(Thunderbird、Outlook、Sparrow など)との POP クライアント セッションが開始され、ダウンロードされていないメッセージのリストが Gmail のメールボックスに対して要求されます。Gmail からメール クライアントにメッセージのリストが提供されると、メール クライアントによるメッセージのダウンロードが始まります。POP の最新モードでは、過去 30 日間の Gmail のすべてのメール([迷惑メール] と [ゴミ箱] を除く)が表示されます。これにより、複数の POP クライアントで同じメッセージをダウンロードでき、すべての POP クライアントですべてのメッセージが表示されます(30 日に 1 回以上の頻度でメールボックスをチェックする場合)。

POP でダウンロードされた後、Gmail のメッセージはどうなりますか?

最新モードを使用中、「POP でダウンロード済み」のメッセージ(通常モードでダウンロードされたメッセージ)はメール クライアントに引き続き表示されます。そのため、ある POP クライアント(通常モードを使用)によってメッセージに「POP でダウンロード済み」マークが付けられても、別の POP クライアント(最新モードを使用)ではそのメッセージを引き続き表示できます。ただし、Gmail の [POP でメールにアクセスする場合] オプションで、POP でダウンロードされたメッセージを削除するように設定している場合、メッセージは通常モードの POP クライアントによってダウンロードされた後で [ゴミ箱] に移動されます。

最新モードでは、サーバー上にメッセージを残す(削除しない)ように POP クライアントを設定する必要があります。これは、通常モードとは異なり、POP クライアントによって DELE(削除)コマンドが発行されると、ユーザーの [POP でメールにアクセスする場合] の設定に関係なくメッセージが Gmail の [ゴミ箱] に移動されるためです。いずれかの POP クライアントで削除されたメッセージは、[ゴミ箱] の外に移動しない限り他の POP クライアントには表示されなくなります。

メッセージの再ダウンロードと既存のメッセージの除外

メッセージが Gmail からメール クライアントに移動されると、以降はそのメッセージをどのメール クライアントにも再ダウンロードできなくなります。たとえば、メール クライアントを削除して最初から再インストールする必要がある場合、過去に POP でダウンロード済みのメッセージをダウンロードできなくなります。ただし、Gmail の設定で [すべてのメールで POP を有効にする(ダウンロード済みのメールを含む)] オプションを選択した場合は例外です。

  1. Gmail アカウントにログインします。
  2. 右上にある歯車 をクリックします。
  3. [設定] を選択します。
  4. [メール転送と POP/IMAP] をクリックします。
  5. [すべてのメールで POP を有効にする(ダウンロード済みのメールを含む)] をクリックします。
  6. [変更を保存] をクリックします。

この設定を有効にすると、すべてのメッセージの「POP でダウンロード済み」の状態が Gmail で解除されます。その後、POP の通常モードを使用している場合、メールボックスの日付の古い順に 250 件のメッセージがメール クライアントに表示され、上記のとおりダウンロード可能になります。

[今後受信するメールで POP を有効にする] 設定を選択すると、Gmail で現在メールボックス内にあるすべてのメッセージに「POP でダウンロード済み」マークが付けられます。そして、このオプションの選択後に受信したメッセージのみがメール クライアントによってダウンロードされます。

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