SPF は、送信メールが受信メール サーバーによって迷惑メールに分類されるのを防ぐのに役立ちます。SPF を設定するには、ドメインに SPF DNS TXT レコード(SPF レコード)を追加します。
SPF レコードは、ドメイン プロバイダの手順に沿ってドメインに追加する 1 行のテキストです。このテキスト行には、特別な構文を使用して、あなたのドメインに代わってメールを送信するすべてのサーバーを指定します。SPF レコードの例を次に示します。
v=spf1 include:_spf.google.com ~all
受信側のサーバーは、あなたのドメインからメールを受信すると、SPF レコードをチェックして、メールが承認済みのサーバーから送信されたものであることを確認します。
目次
始める前に
- ドメインで SPF がすでにデフォルトで設定されている場合や、Google Workspace のお申し込み時に Google パートナーからドメインを購入された場合は、SPF を設定する必要はありません。ドメインで SPF がすでに設定されているかどうかを確認するには、多数の無料ツールがインターネットで公開されていますので、そちらをご利用ください。
- SPF の設定に関して、Google 管理コンソールでは特に何もする必要はありません。代わりに、このページの手順に沿って SPF レコードを決定します。その後、ドメインホストにログインし、ドメインホストの SPF の手順に沿って SPF レコードを追加します。
ステップ 1: すべてのメール送信元を特定する
SPF レコードには、組織(ドメイン)に代わってメールを送信するすべてのサーバーのドメイン(または IP アドレス)を含める必要があります。
単純なケースでは、すべてのメールが Google Workspace のみを使用して送信されます。それ以外の場合のメールの送信元は、次のようなものになります。
- ウェブサーバー
- オンプレミスのメールサーバー(例: Microsoft Exchange)
- サービス プロバイダで使用されるメールサーバー
- 送信ゲートウェイ
- 自動メールを送信するサービス(「お問い合わせ」フォームなど)
- ドメインに代わってメールを送信するサードパーティのプロバイダまたはサービス
この情報は、ウェブサイトの管理者またはサードパーティ サービスから取得する必要があります。
ステップ 2: SPF レコードを決定する
すべてのメール送信元のドメイン(または IP アドレス)を取得したら、SPF レコードを決定します。SPF レコードは、ドメインホストの SPF の手順に沿ってドメインホストに入力するテキスト文字列です。
Google Workspace のみを使用してメールを送信する場合は、v=spf1 include:_spf.google.com ~all というテキスト行をコピーし、ステップ 3: SPF レコードをドメインに追加するに進みます。
以下の表に示す一般的な送信元を使用している場合は、その SPF レコードをコピーしてドメインに使用します。または、表の SPF レコードをガイドとして使用し、ドメインをメール送信元のドメインに置き換えます。
SPF レコードの形式とタグについて
- SPF レコードは常に v=spf1 タグで始まります。
- SPF レコード内の各送信元ドメイン(または IP アドレス)の前に include: タグを使用します。SPF レコードには、最大 10 個の include: タグを指定できます。
- ~all タグは、SPF レコードにリストされていないサーバーから送信されたメールを迷惑メールとしてマークするよう受信サーバーに指示します。SPF レコードには ~all を使用することをおすすめします。
SPF レコードの形式とタグの詳細については、SPF レコードについてをご覧ください。
送信元 | 使用する SPF レコード |
---|---|
Google Workspace(のみ) | v=spf1 include:_spf.google.com ~all |
Google Workspace および Amazon | v=spf1 include:_spf.google.com include:amazonses.com ~all |
Google Workspace および GoDaddy | v=spf1 include:_spf.google.com include:secureserver.net ~all |
Google Workspace および Mailchimp | v=spf1 include:_spf.google.com include:servers.mcsv.net ~all |
Google Workspace および Microsoft Office 365 | v=spf1 include:_spf.google.com include:spf.protection.outlook.com ~all |
Google Workspace および Salesforce | v=spf1 include:_spf.google.com include:_spf.salesforce.com ~all |
Google Workspace および Shopify | v=spf1 include:_spf.google.com include:shops.shopify.com ~all |
Google Workspace および Zendesk | v=spf1 include:_spf.google.com include:mail.zendesk.com ~all |
Amazon(のみ) | v=spf1 include:amazonses.com ~all |
GoDaddy(のみ) | v=spf1 include:secureserver.net ~all |
Mailchimp(のみ) | v=spf1 include:servers.mcsv.net ~all |
Microsoft Office 365(のみ) | v=spf1 include:spf.protection.outlook.com ~all |
Salesforce(のみ) | v=spf1 include:_spf.salesforce.com ~all |
Shopify(のみ) | v=spf1 include:shops.shopify.com ~all |
Zendesk(のみ) | v=spf1 include:mail.zendesk.com ~all |
ステップ 3: SPF レコードをドメインに追加する
重要: このステップでは、ドメイン ホストの SPF ヘルプ ドキュメントを使用してください。SPF レコードを追加する手順は、ドメインホストによって異なります。
- ドメインホスト(通常はドメイン名の販売元)にログインします。ドメインホストがわからない場合は、ドメイン登録事業者を特定するをご覧ください。
- ドメインの DNS TXT レコードを更新するページに移動します。このページを見つける方法については、ドメインのドキュメントをご確認ください。
-
次の情報を含めて TXT レコードを追加または更新します(使用するドメインのドキュメントを参照)。
フィールド名 入力する値 Type レコードタイプは TXT です。 Host(名前、ホスト名、エイリアス) ホストが TXT レコードを追加するドメインと同じドメイン(サブドメインではない)の場合は、「@」記号を入力します。
それ以外の場合は、値を example.com にする必要があります(example.com はドメイン名に置き換えてください)。
Value ステップ 2: SPF レコードを決定するで決定した SPF レコードを入力します。
Google Workspace でのみメールを送信する場合は、v=spf1 include:_spf.google.com ~all と入力します。
ドメインによっては、SPF レコード文字列を引用符で囲む必要があります。ドメインホストのヘルプ ドキュメントを確認してください。
- サブドメインを使用している場合は、サブドメインごとに SPF レコードを追加する必要があります。ドメインのドキュメントを確認してください。
- SPF を複数のドメインに設定する場合は、ドメインごとに次の手順を完了してください。各ドメインに独自の SPF レコードが必要です。
SPF 認証が機能し始めるまでには、最長で 48 時間ほどかかることがあります。 SPF が機能していることを確認するには、送信メールが SPF 認証に合格したことを確認するをご覧ください。
次のステップ
- 組織に対して DKIM 認証と DMARC 認証も設定することをおすすめします。一括送信者は、SPF、DKIM、DMARC を設定する必要があります。詳しくは、メール送信者のガイドラインをご覧ください。
- 新しいメールサーバーまたはサードパーティの送信元の使用を開始する場合は、SPF レコードの更新(前述)を行ってください。更新しないと、新しい送信元から送信されたメールが迷惑メールに分類される可能性があります。
- メールの送信に使用しなくなったドメインまたは IP アドレスは削除して、SPF レコードを常に最新の状態に保つようにしてください。
- SPF が機能しているかどうか、またはドメインからのメールが迷惑メールに分類されるかどうかがわからない場合は、SPF に関する問題のトラブルシューティングをご覧ください。
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