転送されたメールの認証結果を保持する
Authenticated Received Chain(ARC)とは、最終的な受信者に転送されたメールの認証を行うメール標準です。ARC により、転送されたメールがメール認証に失敗する可能性が低くなります。
メールの転送によって、転送されたメールの内容が変化する場合があります。転送されたメールの内容が変更されると、正当なメールが認証に失敗することがあります。ARC では、以下の方法でこれを防ぐことができます。
- 転送メールの以前の認証結果を保持する
- 転送サーバーを確認する
- メールに認証ステータスを示すヘッダーを追加する
ARC のメール ヘッダーは次の 3 つです。
- ARC 認証の結果ヘッダー: メール認証のステータスを示します。
- ARC メール署名ヘッダー: 元のメール ヘッダー情報のスナップショット。転送されたメールに追加されます。このヘッダーには、メールの元のヘッダー(宛先、差出人、件名)と元のメール本文が含まれます。
- ARC シール ヘッダー: ARC の署名と認証の結果。転送メールに追加されます。このヘッダーにはチェーン検証タグ cv= が含まれています。このタグには、ARC チェーンの評価結果(none、fail、pass)のいずれかが表示されます。
ARC が送信者や転送者の信頼度を評価したり情報を提供したりすることはありません。ARC では、転送サーバーで有害なコンテンツがメールに追加されたり、ARC ヘッダーがメールから削除されたりすることを防止できません。
関連情報
- メール認証を使用してなりすまし、フィッシング、迷惑メールを防止する方法をご覧ください。
- ARC 標準の RFC 8617、Authenticated Receive Chain(ARC)プロトコルをご覧ください。