入札戦略では、最適化するキャンペーン、広告グループ、キーワード、および他の単価調整可能な項目のすべてを、単一のポートフォリオの一部とみなします。入札戦略はポートフォリオ全体の掲載結果の最大化を重視するため、次のようになります。
- 同じ事業分野のキャンペーン、利益率が類似するキャンペーン、掲載結果の履歴が似ているキャンペーンなど、ビジネス目標を共有するポートフォリオを作成すると、最適な結果を得ることができます。
- 掲載結果が良好な単価調整可能な項目の入札単価が引き上げられることがあります。その一方で、全体的な掲載結果の向上が見込める場合は、掲載結果があまり良くない単価調整可能な項目の入札単価が引き上げられることもあります。
入札戦略は特定の広告グループや単価調整可能な項目に適用することもできますが、より大きなポートフォリオに適用するほうが効果的に機能します。たとえば、費用の高い 10 個のキーワードだけを入札戦略に追加しても、入札戦略によって掲載結果を改善できる余地がそれほどない可能性があります。ポートフォリオが大きいほど、トレードオフや隠れた最適化案が多数発見され、全体的な掲載結果を改善できるようになります。
ほとんどの検索広告 360 の入札戦略は、異なるエンジン アカウントの項目にも適用できます。つまり、サポートされるすべてのエンジン アカウントの項目をポートフォリオに含めることができるということです。たとえば、1 つの入札戦略を Google 広告キャンペーン、Microsoft Advertising 広告グループ、Yahoo! JAPAN キーワードに適用することができます。
履歴と予測可能なトレンド
入札戦略では最適な入札単価を決定するために、単価調整可能な項目、オンライン コンバージョン数、およびオフライン コンバージョン数(含まれている場合)の履歴を使用します。入札単価を調整する際に、入札戦略では変更による効果を観測して、必要に応じて小規模な調整を追加で行います。調整、監視、再調整が行われる各サイクルは約 6 時間ですが、掲載結果が向上するまでにはそれより長い時間が必要となることもあります。急に大規模な変更を行うと結果の予測が難しくなるため、入札戦略ではそうした変更を行わないようになっています。
入札戦略は予測可能なトレンド(週末に繰り返し発生するパターンなど)を検出した場合に、そのトレンド内のピークや底を利用するよう入札単価を調整することができます。トレンドが強いほど、入札戦略は信頼性の高いデータに基づいてより積極的な変更を加えることができるようになります。
この点も、ポートフォリオが大きいほど掲載結果が向上する理由となります。利用できる履歴データが多いほど、入札戦略は高い信頼性に基づいて変更を行うようになります。
このタイプの予測入札には、十分な履歴データが必要です。そのため、入札戦略が効果を発揮するには、十分なクリック数とコンバージョン数が必要となります。
コールド スタートの動作
掲載結果の履歴のないまったく新しい単価調整可能な項目を、スマート自動入札戦略に含めた場合、この戦略ではその単価調整可能な項目をコールド スタート モードにします。その項目に一時的な掲載順位制限を適用して、掲載結果を観察するのに十分なトラフィックを取得することと、可能性の不明な単価調整可能な項目にかける費用を適切な額にすることのバランスをとろうと試みます。単価調整可能な項目のクリック数が十分に取得されるか、入札戦略の適用から 2 週間が経過すると、この戦略ではポートフォリオ全体で入札戦略の目標を達成するために、その項目の入札単価の調整を開始します。
必要に応じて一時的な掲載順位制限を調整することができます。詳細
入札戦略の一時停止による影響
入札戦略を一時停止すると、入札単価が入札戦略で調整されなくなります。キーワードの掲載履歴は引き続き保存されるので、入札戦略を再開すると、その履歴が入札単価の最適化に反映される可能性があります。ROI 目標を変更する必要がある場合は、この点を考慮してください。また、入札戦略の目標単価は表示されなくなります。