検索広告 360 入札戦略は、入札単価を調整して、広告目標に対して最も効率的な費用の使い方を実現します。検索広告 360 入札戦略は、デフォルトでは、キーワードなどの単価調整可能な項目がどれくらいの頻度でコンバージョン前のラストクリックに結び付いたのかというデータに基づいて、各項目の価値を決定します。しかし、入札戦略でラストクリックだけに焦点を当てた場合、目標到達プロセスの上流で貢献した単価調整可能な項目の価値が低く評価される可能性があります。
入札戦略では、ラストクリックだけに焦点を当てるのではなく、コンバージョン プロセスのすべてのアクティビティに対してコンバージョンのクレジットを分配するアトリビューション モデルを使用することができます。クレジットを分配することにより、入札戦略は、それぞれの単価調整可能な項目がコンバージョンに貢献した分の相対的価値に基づいて入札単価を設定できます。
つまり、アトリビューション モデルを利用することで、入札戦略は、直接コンバージョンにつながったクリックだけでなく、目標到達プロセスの上流に位置するクリックについても、最適な入札単価を効率的に設定できるようになります。
アトリビューション モデルと入札戦略の例たとえば、次のような目標到達プロセスを考えます。
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顧客は車を検索し、検索広告をクリックして、情報を調べてから終了します。
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その後、その顧客は自家用車を検索して、別の検索広告をクリックしました。ただし、まだ購入する気持ちになりません。
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最後に、その顧客はミニバンを検索して、見積もりを請求しました。コンバージョンの発生です。このコンバージョンは、「見積もり請求」という名の Floodlight アクティビティによってトラッキングされます。
デフォルトのラストクリック アトリビューション モデルを使用する入札戦略の場合、「見積もり請求」コンバージョンのすべてのクレジットがキーワード「ミニバン」に割り当てられ、キーワード「車」やキーワード「自家用車」が目標到達プロセスの上流で果たした役割が無視されることになります。ただし、この場合でも、入札戦略がキーワード「ミニバン」の入札単価を引き上げるとは限りません。入札戦略は、管理している単価調整可能な項目のポートフォリオ全体の掲載結果を最適化しようとします。場合によっては、より成果の高いキーワードの入札単価を引き上げることもあります。その一方で、全体的な掲載結果の向上が見込める場合は、成果の低いキーワードの入札単価を引き上げる場合もあります。
入札戦略で別のアトリビューション モデルを使用すると、クレジットの配分方法も変わります。たとえば、最初の有料検索クリックに基づくアトリビューション モデルの場合、キーワード「車」にすべてのクレジットが割り当てられます。つまり、目標到達プロセスの上流に位置するキーワードの入札単価の最適化に焦点が当てられることになります。
データドリブン タイプや事前定義済みタイプのアトリビューション モデル
コンバージョン プロセス全体にわたるすべてのクリックを対象として検索広告 360 入札戦略で最適な入札単価を見つけたい場合、検索広告 360 で作成するデータドリブン アトリビューション モデルか、キャンペーン マネージャー 360 から読み込む事前定義済みのアトリビューション モデルを選択します。
データドリブン アトリビューション モデルは、検索キャンペーンによって引き起こされた実際のインタラクションに基づいて、クレジットを分配する方法を学習します。事前定義済みアトリビューション モデルは、線形(すべての接点に均等にクレジットを配分する)や、時間減衰(コンバージョンに近い接点ほど割り当てられるクレジットが多くなる)など、静的なルールのセットに基づいて、クレジットを分配します。
目標が [コンバージョン数]、[収益]、[詳細設定] の入札戦略に対してのみ使用可能
アトリビューション モデルを選択できるのは、次の条件を満たす入札戦略に限られます。
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検索広告 360 入札戦略の目標が [コンバージョン数]、[収益]、[詳細ターゲティング] のいずれかに設定されている
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入札戦略のコンバージョンの発生元が、1 つまたは複数の Floodlight アクティビティ、カスタム Floodlight 列、カスタム Floodlight 列を含む数式列のいずれかである
コンバージョンの発生元とアトリビューション モデルに関する注意事項
- アトリビューション モデルと連携できるのは、一部のタイプのコンバージョンの発生元と入札単価調整に限られます。どのタイプのアトリビューション モデルがどのタイプのコンバージョンや入札単価調整に適用できるのかをご確認ください。
- 入札戦略のコンバージョンの発生元として数式列を選択していて、その数式に Floodlight アクティビティ列が含まれる場合、入札戦略は、自動的に Floodlight 列のアトリビューション モデルを使用します(数式に Floodlight 列が複数含まれている場合は、すべての Floodlight 列で同じアトリビューション モデルを使用している場合に限り、入札戦略でその列を使用できます)。入札戦略で使用できる数式列の詳細についてご確認ください。
- コンバージョンの発生元として Google アナリティクスを使用する入札戦略では、常にラストクリック アトリビューションが使用されます。
利用を開始する
- 検索広告 360 でデータドリブン アトリビューション モデルを作成するか、事前定義済みのアトリビューション モデルを追加します(代理店マネージャー権限か広告主マネージャー権限が必要です)。
- 検索広告 360 でデータドリブン アトリビューション モデルを生成するか、事前定義済みのモデルを同期します。
- 検索広告 360 入札戦略を作成して、アトリビューション モデルを選択します。