組織のユーザーに付与する役割と権限は、Google マーケティング プラットフォームでのみ有効です。サービス アカウントを組織にリンクすると、以下のセクションで説明するように、組織の一部のユーザーにこれらのサービスでのユーザー管理権限が自動的に付与されます。
組織にユーザーを追加する際は、以下の役割を 1 つ以上設定できます。
組織管理者組織を作成したユーザーには、組織管理者の役割が付与されます。
組織管理者には、組織のすべての管理者権限（以下のユーザー管理者、請求管理者、およびユーザーの権限をすべて含む）が付与されます。
- ユーザーを管理する: 役割の追加、編集、削除、割り当て（別の組織管理者の指定を含む）
- サービス アカウントのリンクとリンク解除（リンクを設定するには、サービス アカウントの管理ユーザーの権限も必要です。たとえば、アナリティクスではユーザー管理と編集の権限が与えられています）
- サービス アカウントでオブジェクトのサービスレベルをスタンダードから 360 に変更する
組織管理者は、サービス アカウントへのアクセス権を持つユーザーとそのユーザーの詳細を確認できます。ユーザーの詳細に含まれる情報は次のとおりです。
- ユーザーがアクセスできるアナリティクスのアカウント、プロパティ、ビュー、Google タグ マネージャーのコンテナ、およびオプティマイズのコンテナ
- ユーザーが Google アナリティクス レポートのデータを操作した最後の日時。
- 次のような操作が該当します。
- レポートまたはマイレポートを表示する
- Chrome 拡張機能やアナリティクスのモバイルアプリなどを使って、API 呼び出しでデータにアクセスする
組織管理者は、組織の変更履歴も表示できます。変更履歴で確認できる内容は次のとおりです。
- 変更日時
- 変更者
- 変更内容
たとえば、新しいアカウントが組織にリンクされた日時、ユーザーが追加または削除された日時、オブジェクトのサービスレベルが変更された日時、オーダーの終了日が変更された日時を簡単に確認できます。
このような変更について記録しておけば、請求額の増加があった場合などに変更履歴を検索して、「管理者の 1 人がプロパティのサービスレベルをスタンダードから 360 に変更していた」、「請求パラメータを変更していた」といった原因を特定できるため、円滑に対応することができます。
過去 2 年間の変更を確認できます。
リンク設定したアナリティクス関連サービスに継承される権限
Google アナリティクス
アナリティクス アカウントを組織にリンクした場合、組織管理者はそのアカウント、およびアカウント内のプロパティとビューすべてに対する管理者の役割を継承します。
Google タグ マネージャー
タグ マネージャー アカウントを組織にリンクした場合、組織管理者は権限を継承しませんが、以下を行うことができます。
- アカウントとそのコンテナに含まれるユーザーを確認する
- アカウントとそのコンテナからユーザーを削除する
Google オプティマイズ
オプティマイズ アカウントを組織にリンクした場合、組織管理者は権限を継承しませんが、以下を行うことができます。
- アカウントとそのコンテナに含まれるユーザーを確認する
- アカウントとそのコンテナからユーザーを削除する
組織管理者を選択する
利便性を高めるため、組織管理者は 2 名以上登録することをおすすめしますが、多く登録しすぎないようご注意ください。
組織管理者を選択する際は、そのユーザーをどの程度信頼できるか十分に考慮してください。組織管理者は、自分自身だけでなく、組織のユーザーと組織にリンクされたすべてのサービス アカウントのユーザーに対して権限を付与できるようになります。
サービスのアカウントを組織にリンクした場合、そのサービスのアカウントに対する上記の権限がすべての組織管理者に付与されます。たとえば、Google アナリティクス 360 をリンクすると、アナリティクスの管理ユーザー権限が自動的に組織管理者に付与されます。組織管理者の役割に付与されるこれらの権限は、サービス アカウントが組織にリンクされている限り維持されます。
組織管理者という役割の最大のメリットは、サービス アカウントへのアクセス権が失われても回復できることです。たとえば、唯一の管理者が退職してアナリティクス 360 にアクセスできなくなった場合は、組織管理者が他のユーザーをアナリティクス 360 管理者として割り当てることができます。
ユーザーが常に組織にアクセスできるようにするには、組織を作成する際に少なくとも 2 人（できれば 3 人）のユーザーを組織管理者として指定します。
ユーザー管理者は、組織のユーザーやリンクされたサービス アカウントのユーザーを追加および削除したり、権限を設定したりできます。ただし、組織管理者の役割をユーザーに割り当てることはできません。
ユーザー管理者には、アカウントのリンク時にアナリティクスのユーザー管理権限が自動的に割り当てられるため、アナリティクスの他の権限を自分自身に割り当てることができます。
リンク設定したアナリティクス関連サービスに継承される権限
Google アナリティクス
アナリティクス アカウントを組織にリンクした場合、ユーザー管理者はそのアカウント、およびアカウント内のプロパティとビューすべてに対する管理者の役割を継承します。
Google タグ マネージャー
タグ マネージャー アカウントを組織にリンクした場合、ユーザー管理者は権限を継承しませんが、以下を行うことができます。
- アカウントとそのコンテナに含まれるユーザーを確認する
- アカウントとそのコンテナからユーザーを削除する
Google オプティマイズ
オプティマイズ アカウントを組織にリンクした場合、ユーザー管理者は権限を継承しませんが、以下を行うことができます。
- アカウントとそのコンテナに含まれるユーザーを確認する
- アカウントとそのコンテナからユーザーを削除する
請求管理者は、サービス アカウントのリンクのリクエスト、サービス アカウントのサービスレベルの設定、請求書の確認など、すべての請求関連の機能を使用できます。請求管理者は、サービス アカウントのオブジェクトのサービスレベルを、スタンダードから 360 に切り替えることもできます。
リンクされたサービス アカウントの権限を自分自身に割り当てることはできません。
サービス アカウントの管理者権限を持つユーザーは、[組織設定]（[管理] > 対象組織名 > [組織設定]）にアクセスできます。
ユーザーがサービス アカウントの管理権限も持っている場合は、サービス アカウントを組織にリンクできます。
サービス アカウントを組織にリンクすると、そのサービス アカウントへのアクセス権を持つすべてのユーザーは、自動的にデフォルトの役割であるユーザーとして組織に追加されます。
どの組織のユーザーでもアナリティクス、タグ マネージャー、またはオプティマイズのアカウントを新たに作成して、その際にその新しいアカウントを組織にリンクすることができます。これらの新しいサービス アカウントには、元のアカウントで同意した元のサービス利用規約が適用されます。
クライアント組織に追加された Google 社員には、この役割が割り当てられます。お客様がこの役割を割り当てることはできませんが、ユーザーの詳細ペインにある管理者の役割にユーザーの役割が表示される場合があります。
組織管理者や請求管理者である販売パートナーには、子として追加されたクライアント組織の販売パートナーの役割が自動的に割り当てられます。お客様がこの役割を割り当てることはできませんが、ユーザーの詳細ペインにある管理者の役割に販売パートナーの役割が表示される場合があります。
割り当てた役割に応じて、ユーザーが組織に関して実行できるタスクが異なります。
ユーザーの役割ごとのタスク| 組織管理者 | 請求管理者 | ユーザー管理者 | ユーザー | Google 担当者 | 販売パートナー | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| サービスへのアクセス権 / タスク | ||||||
| 組織設定 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
| 組織名の変更 | Google 担当者に連絡する。 | |||||
| 既存のサービス アカウントと組織のリンク（サービス アカウントへの管理者権限が必要） | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| アナリティクス、タグ マネージャー、オプティマイズの管理画面で）アカウント作成中に新しいサービス アカウントを組織にリンク | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 360 へのサービスレベルのアップグレード | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ |
| スタンダードへのサービスレベルのダウングレード | Google マーケティング プラットフォームのアカウント マネージャーに連絡する。 | |||||
| 組織やサービス アカウントのユーザーの追加および削除と権限の設定 | ○ | × | ○ | × | ○ | ○* |
| 他のユーザーへの組織管理者の役割の割り当て | ○ | × | × | × | × | × |
| 組織管理者の役割の割り当て | ○ | × | ○ | × | ○ | ○* |
| 請求関連の変更 | ○ | ○ | × | × | × | × |
| 変更履歴の表示 | ○ | ○ | × | × | × | × |
* 販売パートナーは、組織に組織管理者が割り当てられるまで、これらのタスクを遂行できます。
継承権限とは、アナリティクス アカウントが組織にリンクされた場合などに、組織のユーザーが継承するアナリティクス権限です。
直接権限とは、[管理] で明示的に付与されるアナリティクス権限です。
アナリティクス アカウントを組織にリンクした場合、その組織の組織管理者とユーザー管理者は、そのアナリティクス アカウントの管理者の役割を継承します。なお、権限を継承したユーザーについては、その権限を無効にしても、権限があることを示すチェックマークが表示されたままになりますのでご留意ください。
各ユーザーについてこの情報を確認するには、[管理] > [組織] > 対象組織名 > [ユーザー] > 対象ユーザー名 > [アナリティクス] > アナリティクス アカウントの対象権限（最後の列）をクリックします。
継承権限しか持たないアナリティクス アカウントに対して、Google マーケティング プラットフォームやアナリティクスのユニバーサル選択ツールからアクセスすることはできません。
Google マーケティング プラットフォームではこうした方法を取ることで、組織管理者とユーザー管理者に表示されるアナリティクス アカウントの数を限定し、必要不可欠なアカウントだけが表示されるようにしています。たとえば、数百ものアナリティクス アカウントを有する大規模な組織であっても、1 人の組織管理者にとって必要不可欠なアカウントは数個に限られる場合があるためです。
継承権限しか持たないアナリティクス アカウントに、Google マーケティング プラットフォームやアナリティクスのユニバーサル選択ツールからアクセスできるようにするには、[管理] で直接権限を付与する必要があります。手順は次のとおりです。
- [管理] > [組織] > 対象組織名 > [サービス] > [アナリティクス] > 対象アナリティクス アカウント名 > [アカウント ユーザー] > 対象ユーザー名をクリックします。
- アカウント、プロパティ、ビューの各レベルで、対象ユーザーに対して必要なアナリティクス権限を設定します。