拡張コンバージョンは、より正確なコンバージョン測定を可能にする機能です。この機能は、ハッシュ化された自社の顧客データをプライバシーに配慮した方法で送信することにより、既存のコンバージョン データを補完します。このハッシュ化された顧客データは、ログイン ユーザーの Google アカウントをハッシュ化した顧客データと比較され、広告イベントに関連付けられることによって、キャンペーン コンバージョンの測定を後押しします。
ページ埋め込みコードまたは Ads API に切り替えると成果が向上します
Google Ads API で拡張コンバージョンを設定したら、拡張コンバージョンが正常に機能しているかどうかを、拡張コンバージョン Ads API 診断レポートで確認できます。診断レポートでは、拡張コンバージョンの設定に関する問題を特定できます。
仕組み
拡張コンバージョン Ads API の診断レポートでは、拡張コンバージョン Ads API の設定の状態を診断し、コンバージョン データをどれだけ効率的に回収できているかを把握できます。
コンバージョン ページで拡張コンバージョン Ads API の診断レポートを確認する
- Google 広告の管理画面で [目標] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
- [概要] をクリックします。
- コンバージョン アクションの表で、確認するコンバージョン アクションをクリックします。
- 上部のナビゲーション メニューで [診断] を選択します。
診断レポートのステータスについて
診断レポートの上部に、拡張コンバージョンの全体的な設定ステータスを示す次のいずれかのステータス メッセージが表示されます。
- 拡張コンバージョンを記録しています: 拡張コンバージョンを記録しており、大きな問題は検出されていません。
- 拡張コンバージョンは使用されていません: 拡張コンバージョンを有効にするために必要な、顧客データに関する規約に同意していません。[顧客データに関する規約を表示] をクリックして、規約を確認して同意してください。
- 拡張コンバージョンのデータを受信するため待機しています: 拡張コンバージョンは有効になっていますが、データを受信していません。データの受信後、ステータスが反映されるまでに最大で 48 時間かかります。実装が完了してから 48 時間が経過してもステータスが変化しない場合は、Google Ads API の拡張コンバージョンについての手順に沿って設定したことをもう一度ご確認ください。
- 設定の問題が検出されました: 拡張コンバージョンの設定に問題があります(詳しくは下記をご覧ください)。
- 最近のコンバージョン データがないため処理できません: 過去 7 日間に記録されたコンバージョンがありません。キャンペーンが有効になっており、コンバージョン アクションのタグが設定されたウェブページに、広告がユーザーを誘導していることを確認してください。
データの品質の種類
オフライン診断データのデータ品質には、[非常に良い]、[良好]、[要確認]、[最近のデータなし] の 4 つのタイプがあります。
非常に良い
「非常に良い」は、拡張コンバージョンのセットアップが有効で、十分に最適化されていることを示します。このステータスは、拡張コンバージョンが想定どおりに記録されていることを意味します。
良好
「良好」は、拡張コンバージョンのセットアップが有効ですが、さらに改善の余地があることを示します。送信するユーザーデータを増やせば、コンバージョンの一致率を改善できます。
要確認
[要確認] は、拡張コンバージョンのセットアップが有効ですが、注意が必要なエラーがあります。たとえば、拡張コンバージョンのセットアップに情報が不足している可能性があります。
最近のデータなし
[最近のデータなし] は、拡張コンバージョンで過去 7 日間のデータが記録されていないことを示します。セットアップに問題がないことをご確認ください。
アラート
アラートの影響を受けているコンバージョン アクションを選択して確認できます。アラートには、ステータスと一致するアイコンが表示されます。アラートを選択すると、アラートパネルの下にコンバージョン アクションの表が表示されます。この表は選択に基づいて動的に変化します。
診断レポートに表示されるアラートを理解して修正する
拡張コンバージョンの設定に問題がある場合は、以下のアラートが 1 つ以上表示されます。いずれかのアラートが表示された場合は、以下の手順に沿って修正してください。
注: 診断レポートに表示されるアラートは、過去 1 日間のデータに基づいて作成されます。ただし、過去 1 日間のデータが十分にない場合は、過去 7 日間のデータに基づいて作成されます。
過去 7 日間のコンバージョン数が極端に少ない(コンバージョン数が 20 未満)場合は、実装ステータスを適切に把握できないため、アラートは表示されません。拡張コンバージョンは、週に 20 回以上のコンバージョン(オーガニック コンバージョンと広告経由コンバージョンを含む)を獲得している広告主様向けです。
アラートで Ads API コンバージョン数とタグ コンバージョン数が重複する場合、オーダー ID に基づいて除去されます。つまり、同じオーダー ID で複数の Ads API ping を送信した場合、Ads API コンバージョンは 1 回としてカウントされます。
また、Google では OAuth 認証なしで送信された Ads API ping をカウントできないため、Ads API コンバージョンのカウントでは、OAuth 認証に失敗して送信された Ads API ping は除外されます。
履歴
[履歴] セクションには指標の推移が表示されます。これは、アラートに対処した後のパフォーマンス向上を検証するのに役立ちます。この指標を使用して問題を自己診断することもできます。また、拡張コンバージョンのカバレッジ率が Y 軸にパーセンテージ、X 軸に日付が示されます。
拡張コンバージョンのカバレッジ率は次のように定義されます。
パラメータと拡張コンバージョンのカバレッジ数 ÷ コンバージョン ping 数
拡張コンバージョンのカバレッジ率は、拡張コンバージョンのリクエストが送信されてから数時間以内に確認できます。この率はデフォルトで過去 7 日間に設定されていますが、切り替えて過去 30 日間を表示することもできます。
影響の表に、コンバージョン アクションの一覧、増加率(利用可能な場合)、マッチ率が表示されます。また、影響の表の対象範囲も、全体的なステータスに沿ったコンバージョン アクションです。
コンバージョン アクション単位の影響を以下の表に示します。
コンバージョン アクション |
マッチ率 |
キャンペーンのタイプ |
報告されたコンバージョン |
コンバージョン アクション 1 |
高 |
検索 |
+3%(X 日時点) |
YouTube |
+12%(X 日時点) |
||
コンバージョン アクション 2 |
平均 |
検索 |
+4%(X 日時点) |
YouTube |
+10%(X 日時点) |
[マッチ率] 列は動的で、24 時間以内に更新されます。
[マッチ率] 列:
- 有効な ping の数が <50: 不十分な量
- マッチ率 = 0%: 一致するものがない
- マッチ率 = <5%: マッチ率が非常に低い
- マッチ率 = 6~25%: マッチ率が低い
- マッチ率 = 26~50%: マッチ率が平均的
- マッチ率 = 51~100%: マッチ率が高い
マッチ率のデータがない場合は、ポップアップに [データがありません] と表示されます。高い値、平均値、低い値の間の変動を避けるため、マッチ率にバッファが追加されます。
マッチ率はコンバージョン数のデータに基づきます。
次の方法で顧客データに関する規約に同意してください。
- Google 広告の管理画面で [目標] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
- [設定] をクリックします。
- [顧客データに関する規約] をクリックします。
- 規約を確認して同意します。
- [保存] をクリックします。
- 国
- 名
- 姓
- 郵便番号
受信している有効な Ads API ping が、タグ ping に比べて少なすぎます。このアラートが表示された場合は、ウェブサイトからオーダー ID、OAuth 認証情報、ハッシュ化されたユーザーデータを送信するように Ads API が正しく設定されていません。
このエラーは、次のいずれかの理由によって表示されることがあります。
- Ads API ping にオーダー ID が含まれていない。
- OAuth が正しく設定されていない。Google Ads API で拡張コンバージョンを実装した場合は、Oauth2 の設定手順をご確認ください。
- ユーザーデータが適切にハッシュ化されていない。Google に送信する前に、SHA-256 を使用してデータをハッシュ化してください。
- タグの配信時に Ads API ping を送信していないことがある。
このアラートは、オーダー ID が一致するタグ ping がほとんどの Ads API ping に含まれていない場合に表示されます。一般に、ウェブサイトのタグと Ads API で同じオーダー ID が送信されていない場合に生じます。また、送信しているタグ ping が、Ads API ping と比較して少なすぎる可能性もあります。
この問題を解決するには:
- Ads API とタグの ping で同じオーダー ID を生成していることを確認します。
- Ads API ping を送信する際に必ず、関連するコンバージョン トラッキング タグを含めることで、同じ数のタグ ping と Ads API ping が送信されるようにします。
このアラートは、拡張コンバージョン Ads API の ping の大部分で OAuth 認証情報が無効であるか存在しない場合に表示されます。このアカウントの正しい OAuth 認証情報を含めるように拡張コンバージョン Ads API コードを編集してください。
このアラートは、拡張コンバージョン Ads API の ping の大部分でオーダー ID が存在しない場合に表示されます。タグ ping と正しく照合するために、すべての Ads API ping にオーダー ID を含める必要があります。
このアラートは、タグ ping が存在しない場合に表示されます。タグをウェブサイトに適切に設置し、Ads API ping に加え、タグ ping も必ず送信されるようにします。拡張コンバージョン データは、Google タグ マネージャーまたはGoogle タグを使ってタグ経由で送信できます。詳しくは、Google Tag Assistant で拡張コンバージョンの実装を確認する方法をご確認ください。
このアラートは、コンバージョンの日時から 24 時間以降に Ads API データが送信されている場合に表示されます。コンバージョン イベントが発生してから 24 時間以内にデータを送信するように拡張コンバージョン Ads API コードを編集してください。
このアラートは、コンバージョンの発生日時が Ads API ping に含まれていない場合にも表示される場合があります。Ads API リクエストにコンバージョンの日時を含める方法については、Google Ads API の手順をご覧ください。
拡張コンバージョンの設定で、メールアドレスまたは住所(姓、名、郵便番号、国を含む)が入力されていません。その結果、コンバージョンの大部分が処理されませんでした。
- 先頭や末尾の空白文字を削除する。
- テキストを小文字に変換する。
- gmail.com と googlemail.com のメールアドレスのドメイン名の前にあるすべてのピリオド(.)を削除する。
- 先頭や末尾の空白文字を削除する。
- テキストを小文字に変換する。
Google Ads API に関する技術的な質問(API や SDK の使用方法や、発生したエラーなどに関する質問など)については、API 技術サポートのページに記載されたトラブルシューティングの手順をお試しください。
特に Google 広告の管理画面に関連する Google Ads API についてご不明な点がございましたら、ページ下部にある [お問い合わせ] をクリックしてください。