サイトやアプリの主な目的が、商品、サービス、背景、問題に関する認知度の向上である場合、見込み顧客情報の送信や販売といった特定のインタラクションではなく、ユーザー エンゲージメントにコンバージョン測定を集中させると効果的です。
一般的な認知度を高める
GA4 のエンゲージメントに関するディメンションと指標を使用すると、コンテンツに対するユーザーの一般的な認知度やエンゲージメントを測定できます。たとえば、次の指標を使用して、サイトやアプリの変更や更新に対するユーザーの反応をモニタリングおよび最適化することができます。
- 新規ユーザー
- エンゲージメントのあったセッション数(1 ユーザーあたり)
- ユーザー エンゲージメント
- ユーザーのロイヤリティ
- ユーザーあたりのビュー
認知度に関する特定のアクション
特定のポイントでの認知度を高めることを目的としているアセットがある場合は、そうしたアセットに対するインタラクションをコンバージョンとして測定できます。こうしたインタラクションのコンバージョンを測定するには、管理画面で新しいコンバージョン イベントを作成します。次の表に例をいくつか示します。
コンバージョン アクション | イベント | パラメータ | 新しいコンバージョン イベントの例 |
---|---|---|---|
会社のポリシーに関するページを見る | page_view |
page/page_title | policy_page_viewed |
会社の事業拡大を発表する報道機関向けページの 75% をスクロールする | scroll |
page/page_title percent_scrolled |
company_expansion_75_percent_scroll |
採用プログラムに関する PDF をダウンロードする | file_download |
file_name | recruitment_pdf_downloaded |
ある目的専用の宣伝用サブサイトにクリックして移動する | click |
link_url | promo_subsite_clickthrough |
会社の紹介動画の 50% を視聴 | video_progress |
video_title |
corporate_video_50_percent |
カスタム ディメンションを使ってトピックや目的を示す
GA4 では、イベント パラメータから新しいカスタム ディメンションとカスタム指標を作成できます。カスタム ディメンションは、新しいカテゴリや情報の「バケット」を作成する場合に便利です。
たとえば、「企業のカーボン ニュートラルへの取り組み」といった特定のトピックの認知度向上に取り組んでいて、そのトピックに関連する複数のページをサイトに掲載しているとします。そのようなトピックは、page_view
イベントを含むパラメータ(page_topic=corporate_carbon_neutrality)として渡し、そのパラメータをイベント スコープのカスタム ディメンションとしてマッピングすることができます。
同様に、(特定のコンバージョン ポイントへの移動ではなく)特定のトピックに関する認知度の向上を目的に作成された任意のページの関数を取得する場合は、page_view
イベントを持つ page_purpose=awareness などのパラメータを含めます。
具体的なプロセス
拡張計測機能を構成するデフォルトの page_view
イベント(および GA4 のデフォルトの gtag スニペットまたは Google タグ マネージャーの GA4 設定タグ)は、追加のパラメータに対応していません。page_view
イベントにカスタム パラメータを追加する手順は、以下のとおりです。
- send_page_view を false に設定する(グローバル サイトタグ(gtag.js))か、[この設定が読み込まれるときにページビュー イベントを送信する] チェックボックスをオフにして、GA4 設定タグを変更する(タグ マネージャー)ことで、
page_view
イベントを無効にします。 - 追加のカスタム パラメータを渡すことで、手動で
page_view
イベントを追加します。詳しくは、ページビュー用のカスタム パラメータを渡すをご確認ください。
モバイルアプリの場合も同様に、Android と iOS のデータ ストリームには、特定のパラメータを持つ screen_view
が自動的に含まれます。デフォルトの screen_view
イベントを無効にするのではなく、手動でスクリーン ビューをトラッキングし、カスタム パラメータを追加することができます(例: page_topic=education-opportunities のカスタム パラメータを含む screen_view_duplicate
をトラッキング)。または、setDefaultEventParameters() API を使って、自動的に収集されるイベントを含むすべてのイベントに関連するグローバル パラメータを設定することも可能です。
注意: 重複するイベントを送信すると、一定期間に習得されるイベントの合計数が増えるため、より短い期間内またはより小さなサンプルサイズ(あるいはその両方)でサンプリングが行われる場合があります。
エンゲージメントに関するレポートを作成する
エンゲージメントと認知度に関連するディメンションと指標を確認するには、エンゲージメントの概要レポートとページとスクリーン レポートを使用します。こうした目標で定義した特定のコンバージョンで成果の度合いを測定するには、コンバージョン レポートをご参照ください。
自由形式のデータ探索を使用すると、指標、組み込みのディメンション、上述のカスタム ディメンションを柔軟に分析および可視化することができます。